磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

核の夜 科学者は警告する

2008年04月19日 | 読書日記など
『核の夜 科学者は警告する』
   エフゲーニ・ベリホフ(編)/
     増田善信・藤森夏樹(訳)/新日本出版社1986年

『核の冬』は聞いたことがある人は多いかと思います。これは、ソ連の科学者たちが同時期に研究した結果、『核の夜』というのが訪れるだろうと予見しました。内容はほぼ、『核の冬』といっていいかと思います……。科学に“狂ったイデオロギー”の入る余地はありませんね。もし入ったら、そんなものは科学ではないとボクは思います……。ナチスや差別主義者には、その“狂ったイデオロギー”が入っていますね。




「訳者まえがき」に書かれてあります。下「」引用。

「本書は、ソ連科学アカデミー副総裁エフゲーニ・ベリホフを議長とする「核脅威反対・平和擁護ソ連科学者委員会」の集団労作“The Night After ……, Climatic and Biological Consequence of a Nuclear War--Scientists' Warning--”(Mir Publishers, 1985)の主要部分を和訳したものである。
 核戦争による“地球凍結”すなちわ、“核の冬”は、アメリカの科学者カール・セガン等によって初めて発見された現象であるかのように一般に信じられている。たしかに“核の冬”という呼び名は彼等によって初めて付けられたものであるが、実はソ連でもまったく別個の核戦争後の気象異変について研究が進められ、彼等はそれを“核の夜”と呼んでいたのである。本書はその“核の夜”の実態を科学的かつ総合的に明らかにし、核戦争阻止、核兵器廃絶の重要性を一般大衆に知らせることを目的としたものである。」

ゴルバチョフ書記長は、核兵器廃絶を提案していたという。下「」引用。

「本年(一九八六年)一月一五日、ソ連共産党のゴルバチョフ書記長は、今世紀待つまでに核兵器を完全に廃絶するという提案を行なった。この提案は、核兵器完全廃絶までの期間の長さや具体的過程など種々議論をよぶ点があるにしても、超核大国の一方の最高責任者が、期限を切って核兵器廃絶にの課題を世界政治の日程にのせたという点で、まさに画期的な意味をもつものである。」

軍事関連産業にかかわる人たちが、ゴルバチョフをよく言うわけがありませんね。
--しかし、どちらが人類の味方か? 環境破壊もし、必要もないもので金儲けをする……。

それだけでなく、人殺しや大量虐殺さえも正義と主張できる人たちです……。
--ロシアも恐い国ですね。日本(主にどちらの国も軍事関連の人たちのこと)もそうですが……。


『核脅威反対・平和擁護ソ連科学者委員会メンバー』というのがあるそうです。
(1984年度)議長 Velikhov Ye. p. ソ連科学アカデミー副総裁、原子力研究副所長
副議長 Sagdeyev R. Z. ソ連科学アカデミー会員、宇宙研究所長

「核の夜」でも火災によるものが重要視されているようです。下「」引用。

「次に「核の夜」をもたらすであろうこれら巨大な核火災の発生と広がりについては、核兵器が最初に開発されて以来ほとんど四○年間にわたって科学者が彼等の結論にまったく含めていなかったのである。この分野で広く認められた経歴を持つ科学者でさえも、「核戦争後の世界会議」に集まったとき、この衝撃的な現象を説明することができなかった。」

ドイツの科学者(大気化学者)が影響を調べていたという。下「」引用。

「一九八二年に初めて、西ドイツの科学者ポール・クルツェンが、大規模な核火災が気候と生態に次々と段階状に起こる地球規模の非可逆的変化を誘発するのに重要な役割を演じるという概念を定式化した。大気化学の専門家である彼は、核爆発時の窒素酸化物の生成過程およびそれが成層圏のオゾン層に及ぼす影響について調べることから自分の研究を始めた。-略-」

そして、「核戦争防止国際医師会議」というものもあるそうです。下「」引用。

「「医の倫理」に忠実に、かつ市民的、社会的責任感に導かれ、さまざまな国や大陸の医師たちが、核戦争を防止し、現在および未来の世代の安全を確保するために、世界的規模の進歩的な運動に、活発にとりくんでいる。一九八一年、彼等は影響力のある公的な力を発揮しはじめた。すなわち、この年からそれは「核戦争防止国際医師会議」と呼ばれる広範囲な国際運動に発展した。
 この国際運動団体は、核戦争の影響を、完全に、科学的かつ客観的に、しかも偏見をまじえないで調査し、その影響を一般大衆、政治的指導者に勧告している。彼等はまた、軍備競争を抑制する道についても提案している。」

日本の軍拡をすすめる政党に加担する医師と名乗る人たちもいますが……。
ロシアにも本当に平和を求めている人たちもいそうですね……。

もし、日本が軍拡をすすめない政権だったら、今の医療も変っていたはずですね……。

人権もわからない人たちが、医療をかたるおぞましい国となりました……。









index

INDEX





エンタメ@BlogRanking


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。