『女性史を拓く-国立市公民館女性問題講座「歴史」-2 翼賛と抵抗-今、女の社会参加の方向を問う-』
鈴木裕子・著/未来社1989年
帯に書かれてあります。下「」引用。
「人を人として大切にし得るやさしさを女が自分の中に養う歴史学の記録
戦時下の国家主義的社会にあって、『翼賛』に傾いていった人とファシズムに対する『抵抗』の志を貫こうとした人の岐れ目はどこにあったのか。かつての婦人運動家だけでなく市井の女たちまでもが戦争協力へと協力へ搦(からめ)とられていった歴史的事実を直視すると同時に、弾圧に抗して生きた人たちの姿に目を向け、今こそ大事にしたい女の社会参加のあり方を学ぶ。」
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テーマは、市川房枝や平塚らいてうが……。下「」引用。
「翼賛体制の中で、なぜかすめとられて、積極的になっていってしまったのだろうかということをひとつのテーマにしたいと思います。」
「支那事変」が起きて「国民精神総動員運動」が起きる。下「」引用。
「この精動運動のスローガンは、年配の方にはすぐビーンと来られると思いますが、「挙国一致、尽忠報国、堅忍持久」です。こういう方向に国民すべての頭をもって行きましょうというのが精動運動ですね。だから思想運動です。」
日本文学報告会。下「」引用。
「文士たちも全部動員され、戦争中に日本文学報国会というのがありましたが、人気作家を全部集めて母について書かせた『日本の母』などというのを出した。この他にも「軍国の母」「靖国の母」「健児の母」「健民の母」とか、とにかく母ものばやりでした。-略-」
「花柳病男子の結婚制限に関する請願」 下「」引用。
「花柳病男子結婚制限運動についての中味なんですが、ここ(資料)にある通りなんです。「現在花柳病に罹れる男子は結婚することを得ず」ということを法律で決めるということなんです。その理由として1~3とございます。-略-」
沖縄の白骨死体は「朝鮮人慰安婦」……。下「」引用。
「わたしくしに話をしてくれた人が行って見た壕の一つは、かつて朝鮮人の慰安婦で軍に連れてこられ、沖縄戦の時に、日本軍は住民をおきざりにしたり、虐殺したり、自決に追いこんだりして、自分たちは逃げるのですが、その時の口封じでその彼女たちを殺してしまった、その人たちが眠っているのが、その壕なんです。誰の遺体か全然わからない。白骨もボロボロで誰のかわからないけれども、日本軍によって最後に着せられた服が絣の着物だったんですね。それで絣の切れっ端だけが残っていたというような話を聞かされました。-略-」
もくじ
羽仁五郎の防波堤となろうとした、妻・羽仁説子。
--二つの婦人運動
・ブルジョア婦人運動
・プロレタリア婦人運動
東京モスリン亀戸工場。下「」引用。
「『女工哀史』を書いた細井和喜蔵、この人は東京モスリン亀戸工場の職工さんで、彼の夫人(細井としを、のち高井としを)も同じ工場の女工さんです。彼と彼の夫人の話をもとに『女工哀史』は書かれている筈なんです。-略-」
幸徳秋水と結婚。下「」引用。
「秋水が言うには、「自分は女中式の女などまっぴらだったにもかかわらず、母が気に入ったというので結婚を承諾した」と言ったというのです。だから、秋水は意外に古いんです。-略-でも結局嫌になって、「ハイ、さよなら」しちゃうわけです。そしてその後、師岡千代子と結婚するわけです。-略-」
大正八年……。下「」引用。
「山内 六年おりまして、されで国際労働会議のあったのが大正八年なんです、第一回が。そのときに、市川(房枝)さんの斡旋でね、政府の田中(高梨)孝子といのうは渋沢男爵の姪なんです。その人に付いて、国際労働会議をやろとしたわけ、私をね。そしたらね、そういう話が、政府代表が慶応の鎌田栄吉という塾長だったの。あれが政府……、政府じゃないわ、中間ですか、学者の代表で、政府代表。鐘紡の武藤山治、あれが資本家代表なの。-略-」
「大杉栄・伊藤野枝・橘宗一虐殺の記録」
もくじ
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鈴木裕子・著/未来社1989年
帯に書かれてあります。下「」引用。
「人を人として大切にし得るやさしさを女が自分の中に養う歴史学の記録
戦時下の国家主義的社会にあって、『翼賛』に傾いていった人とファシズムに対する『抵抗』の志を貫こうとした人の岐れ目はどこにあったのか。かつての婦人運動家だけでなく市井の女たちまでもが戦争協力へと協力へ搦(からめ)とられていった歴史的事実を直視すると同時に、弾圧に抗して生きた人たちの姿に目を向け、今こそ大事にしたい女の社会参加のあり方を学ぶ。」
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テーマは、市川房枝や平塚らいてうが……。下「」引用。
「翼賛体制の中で、なぜかすめとられて、積極的になっていってしまったのだろうかということをひとつのテーマにしたいと思います。」
「支那事変」が起きて「国民精神総動員運動」が起きる。下「」引用。
「この精動運動のスローガンは、年配の方にはすぐビーンと来られると思いますが、「挙国一致、尽忠報国、堅忍持久」です。こういう方向に国民すべての頭をもって行きましょうというのが精動運動ですね。だから思想運動です。」
日本文学報告会。下「」引用。
「文士たちも全部動員され、戦争中に日本文学報国会というのがありましたが、人気作家を全部集めて母について書かせた『日本の母』などというのを出した。この他にも「軍国の母」「靖国の母」「健児の母」「健民の母」とか、とにかく母ものばやりでした。-略-」
「花柳病男子の結婚制限に関する請願」 下「」引用。
「花柳病男子結婚制限運動についての中味なんですが、ここ(資料)にある通りなんです。「現在花柳病に罹れる男子は結婚することを得ず」ということを法律で決めるということなんです。その理由として1~3とございます。-略-」
沖縄の白骨死体は「朝鮮人慰安婦」……。下「」引用。
「わたしくしに話をしてくれた人が行って見た壕の一つは、かつて朝鮮人の慰安婦で軍に連れてこられ、沖縄戦の時に、日本軍は住民をおきざりにしたり、虐殺したり、自決に追いこんだりして、自分たちは逃げるのですが、その時の口封じでその彼女たちを殺してしまった、その人たちが眠っているのが、その壕なんです。誰の遺体か全然わからない。白骨もボロボロで誰のかわからないけれども、日本軍によって最後に着せられた服が絣の着物だったんですね。それで絣の切れっ端だけが残っていたというような話を聞かされました。-略-」
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羽仁五郎の防波堤となろうとした、妻・羽仁説子。
--二つの婦人運動
・ブルジョア婦人運動
・プロレタリア婦人運動
東京モスリン亀戸工場。下「」引用。
「『女工哀史』を書いた細井和喜蔵、この人は東京モスリン亀戸工場の職工さんで、彼の夫人(細井としを、のち高井としを)も同じ工場の女工さんです。彼と彼の夫人の話をもとに『女工哀史』は書かれている筈なんです。-略-」
幸徳秋水と結婚。下「」引用。
「秋水が言うには、「自分は女中式の女などまっぴらだったにもかかわらず、母が気に入ったというので結婚を承諾した」と言ったというのです。だから、秋水は意外に古いんです。-略-でも結局嫌になって、「ハイ、さよなら」しちゃうわけです。そしてその後、師岡千代子と結婚するわけです。-略-」
大正八年……。下「」引用。
「山内 六年おりまして、されで国際労働会議のあったのが大正八年なんです、第一回が。そのときに、市川(房枝)さんの斡旋でね、政府の田中(高梨)孝子といのうは渋沢男爵の姪なんです。その人に付いて、国際労働会議をやろとしたわけ、私をね。そしたらね、そういう話が、政府代表が慶応の鎌田栄吉という塾長だったの。あれが政府……、政府じゃないわ、中間ですか、学者の代表で、政府代表。鐘紡の武藤山治、あれが資本家代表なの。-略-」
「大杉栄・伊藤野枝・橘宗一虐殺の記録」
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