磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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公害問題と教育

2010年04月07日 | 読書日記など
『公害問題と教育』
   公害研究研究会・編/川合章、他・著/日本標準1971年

公害は人災。
--そして、行政も企業も社会的責任を感じていなかったようだ……。
戦争責任も戦後責任も感じない人たちがやることだなあーとも思う……。

この本は古い本ですね。



石坂泰三・経団連名誉会長が主張。下「」引用。

「「お江戸のなかに八十何年住んでいるが、公害なんて感じたことはない。公害のために死んだものはいないよ。……正月に四日市へ行ってみると、振りそでなんかきらびやかに着て……たいへん繁栄しいますよ。公害のおかげなんていうとしかられるだろうが……」(経団連名誉会長石坂泰三氏、一九七○年八月十八日づけ『毎日新聞』より)」

まるで小泉純一郎の思考ですね……。

熱汚染……。下「」引用。

「最近では、物質ではありませんが、捨てられる熱によって大きな害が起きはじめています。火力発電所、原子力発電所から放出される熱水が、海水の温度を上昇させることによる熱汚染というのがそれです。」

外国生まれの農薬……。下「」引用。

「日本の農薬の多くは外国生まれで、日本での慢性的毒性実験などほとんどされないまま使われています。-略-」

アメリカの白頭ワシ絶滅……。下「」引用。

「アメリカの白頭ワシやカナダのハヤブサが絶滅しかけているといいます。これも公害と関係があります。どうして絶滅しそうかというと、卵のからが薄いのが多くなって、抱卵するとすぐつぶれてしまうためです。-略-食物連鎖によって濃縮されたDDTやBHCによって、ホルモン代謝系に異常が起こったらしいということがわかってきました。-略-」

キセノンとクリプトンが……。下「」引用。

「-略-ポーランドでは、クリプトンやキセノンの量を継続的に調べています。原子力発電をやると、微量ですが放射性クリプトンや放射性キセノンなどが排出されます。日常的にそれらの量がおさえられていないと、どれくらいふえたかわかりません。万事がそうですが、安全を確保するためには、測定をいつもきちんとしなければなりません。」

このころの炭酸ガスの影響……。下「」引用。

「炭酸ガスふえれば理論的には気温が上がるはずだが、実際には、むしろ北極のほうは冷えてきている。これは、地上からふき上げられた塵のせいではないか、という学説があることを先ほど申しました。もし塵が地球全体を、平均的にほぼ垂直にはいってくるので、光が通貨する塵の層の距離が比較的短いが、極のほうはななめに日光があたるために塵の層をより長い間通っていかなければならないので、より日射量が少ないことになります。そうだとすれば、北極・南極地方と赤道付近の温度差がより大きくなり、気候、気象も荒々しくなる、と気象学者は言っています。」

北極圏の万年氷に鉛の量が増えているという、それは自動車のガソリンからだという……。

このころは、社会主義諸国ではさほど公害はなかったと書かれてある……。

「足尾銅山鉱毒事件 日本の公害第一号」塩田庄兵衛・都立大学教授。

--「一億総ざんげ論の克復」
戦争責任もこうやって逃れたが、公害でも同じ手法をとろうとしたようである……。

池田勇人がつぶした水俣病……。下「」引用。

「-略-総理大臣である池田勇人さんが、圧力をかけ、この厚生省に出された有機水銀説はにぎりつぶされてしまったわけです。」

「中央集権とセクショナリズムと秘密主義」
公害についての行政も他と同様ですね。

防衛施設が一番。下「」引用。

「公害対策のなかでいちばん多いのは防衛施設庁の予算だということです。-略-つまりこれは基地騒音対策費で、学校に二重窓をつけるとかの学校の改築関係なのであります。」

「鳥の死体からケタはずれの農薬」昭和46年10月4日付朝日新聞より。下「」引用。

「東京湾で鳥が数多く死んでいる-略-
 鳥は最良の公害探知機といわれる。この大量死は、人間にとっても無縁ではないはず--。」







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