磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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原発の闇を暴く

2011年11月01日 | 読書日記など
『原発の闇を暴く』
   広瀬隆、明石昇二郎・著/集英社2011年

反原発の御大ふたりの対談ですから、中身が濃すぎます。
互いに無念だという……。
怒りの声を挙げないといけない! たしかに……、次の被害者を作らないためにも……。



西山英彦審議官の嘘……。下「」引用。

「-略-「ただちに健康に問題はない」と言われなくなってきたが、これは明白な犯罪だ。原子力安全・保安院の西山英彦審議官は相変わらず、チェルノブイリ原発事故では二九人しか死んでいないなどというが、冗談じゃない。次の章で詳しく述べたいが、二○年後に、健康被害者は実に七○○万人に達していると報道されたのですよ。今回の放射能による甚大な被害は、間違いなく人災です。」

一○○万人死亡(チェルノブイリ事故)。下「」引用。

「--チェルノブイリ事故の死者は四○○○人と報じられているが、実際には一○○万人が死亡しているとの報告書も出ている。どちらが正しいのか。
「どちらが真実に近いかと問われれば一○○万人の方だろう。当時、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ各共和国では医療制度はモスクワ政府の管理下にあった。多くの医師は、患者が放射能汚染が原因と思われる癌などで亡くなったにもかかわらず、死亡診断書にそれを書かなかったことがわかっている。」

被害者=消防隊員、自衛隊員。下「」引用。

「-略-命懸けで働くことは美談であるけれど、あの人たちも、放射能のことを正しく教えられていないから、被害者なのです。」

中性子線まで、東電によって隊員あびせられた……。下「」引用。

「一三日からは中性子線まで飛んでいるのですね。東電では、一四~一五日に中性子線のピークが来ているのも分かっていました。でも、そのことをメディアに公表したのはだいぶ後のことです。卑劣なのは、東電は事故収束のために駆けつけた自衛隊や消防、警察などの隊員たちにこうした事実を伝えていなかったことです。-略-」

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広瀬「日本のテレビはソ連よりひどい」 ボクも同意です。

手帳の発行。下「」引用。

「同時に、今後の追跡調査が容易にできるよう、医療費が無料になる「被曝者手帳」の発行も検討されてしかるべきだ。」

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奇形やがん。下「」引用。

「原子力のどこがクリーンなのか。私は昔ずいぶんデータや写真などの資料を集めたけれど、チェルノブイリでは事故数年後から、人間の赤ちゃんを含めて奇形の牛や馬がいっぱい生まれています。一番こわいのは、染色体異常が起こることです。ソ連当局はそうした被害をひた隠しにしていたが、ソ連崩壊後に、ベラルーシの住民の染色体異常が明るみに出た。ガンといってもいろいろな種類があって、脳腫瘍、肝臓や腎臓や目の腫瘍、白血病の発症が増えています。-略-」

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【安全デマを振りまいた御用学者たち】関村直人(東京大学大学院工学系研究教授)。 下「」引用。

「翌二○一一年三月二六日に運転四○年の寿命を迎えようとしていた福島第一原発一号機について「最長六○年の運転可能」という報告書を提出した、張本人が関村ですよ。ところが、福島第一原発一号機でメルトダウン事故が起きると、NHKテレビにコメンテーターとして出ずっぱりで「原子炉は冷やされている。冷静な対応を」などと見当違いの発言をくり返した。-略-」

↑ かなりいろいろなことを決めた人のようだ……。

岡本孝司(東京大学大学院教授。東大工学部原子力工学科卒業)。下「」引用。

「-略-も頻繁にNHKに出ていましたが、「今回、原発は十分に働いた。というのは自動停止したからだ。それ以後の不具合は想定外の津波のせいだから仕方がない」と、よくまあ、あれだけ無責任なことを言ったものだ。-略-」

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【反骨精神旺盛な「京大グループ」】 下「」引用。

「おかけでこの人たちはずっと迫害されて冷や飯を食わされてきました。定年近くになっても肩書きは助教や講師のままだし、研究を続けたくても小出さんたちには研究費もつかない。文科省に申請しても、ほかの原子力マフィアの教授たちに潤沢な研究費が下りるのに、彼らだと審査がまったく通らない。大学内でもあからさまにアカデミック・ハラスメントをされるというから、すさまじい世界だ。-略-」

たしかに、政府がまともなことをしたいなら、今からでも、小林先生や小出先生、田中三彦さんを官邸に招聘すべきでしょうね……。もし招聘するとしても、干してやったが大変な仕事だけしろ! という事実も忘れてはならないだろう……。とことん恥しらずな政治家ばかりだから、困ったもんだ。

【謝罪はしたが……】石川迪夫。 下「」引用。

「-略-謝罪はしているようですが、事故後、三月一八日の「電気新聞」でこんな楽観的なことを言っています。-略-「冷却水の温度が低いから、希ガスやヨウ素など沸点の低い放射能だけしか大気中に出てこない。チェルノブイリとは似ても似つかぬ類の事故である」と。堂々と事故を過小評価し、「インチキ」を語るのは今も昔もちっとも変っていません。-略-」

藤本義一は広瀬隆を生で一時間話させた。下「」引用。

「途中のコマーシャル休憩で藤本さんと控え室にいたら、突然、営業部が入ってきて「こんな内容では困る」とワーッと藤本さんに文句を入った。関西電力から営業に抗議が入ったのですよ。しかし、その時の藤本さんが立派だった。「本当のことを言って何が悪い」と怒鳴りつけて営業部を帰し、引き続き原発の危険を話すことができました。
 メディアで反原発を主張すると、私ではなくメディアのほうに圧力をかけてくるのが、彼らのやり口なのです。-略-」

久住静代(専門・放射線影響学)は重松逸造の弟子(136)で放影研にいたという。一気に限度を20倍にしたという。




重松逸造(放影研を仕切った男)。下「」引用。

「重松は戦時中に海軍軍医で、戦後、一九五五年にアメリカ留学から帰国したのですが、この渡米中に、原子力マフィアとの何らかのコネクションをつくったのだと私は推測しています。一九六六年に国立公衆衛生院の疫学部長に出世し、一九七三年にWHO諮問委員会委員に成り上がる。そして国際疫学協会理事となり、スモン病、イタイイタイ病、川崎病の研究班長となり、公害・薬学発生の原因物質はいずれも「シロ」と判定し、「疫学犯罪」と呼ぶべき行為を重ねてきた信じ難い人間です。宮崎県の土呂久(とろく)鉱害(住友金属鉱山による砒素(ひそ)中毒)の被害消去説にも暗躍していた。この重松が、一九八八年から広島の放射線影響研究所の理事長になりました。-略-」

重松と、ATL。下「」引用。

「重松は、ATL(成人T細胞白血病)の原因ウイルスの母子感染について、一九九○年度に「全国一律の検査や対策は必用ない」との報告書をまとめた旧厚生省研究班の班長、元日本公衆衛生学理事長でもある。
明石 この重松は、それこそありとすらゆる場面で登場してくる「御用学者」の見本か手本みたいな人物ですね。まるで便利屋のようです。僕が「週刊プレイボーイ」で連載した敦賀湾周辺の「悪性リンパ腫多発」報道の際もみ、“あの記事はいかがなものか”と疑問視する内容の原発安全PR記事に登場していました。」

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長瀧重信(長崎大学名誉教授)。下「」引用。

「やはり今福島県内の児童の二○ミリシーベルト無害論にお墨付きを与えた」

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【放影研】と、【日本アイソトープ協会】 下「」引用。

「共に「被曝しても健康になんら問題ない」と平気でしゃべりまくる人間たちです。私が許せないのは、こんな連中が、必ず広島、長崎を舞台に出世していることです。事情を知らない人に、広島と長崎の学者なら被曝に関しての研究は信用できるだろう、と思い込ませるのだから悪質きわまりない。だから、すべての日本人は一刻も早く、現在の福島県内の被曝量がとてつもなく危険だということを知る必要があります。」

実態把握前から「住民の不安を取り除くことが最優先」【放影研グループ】。下「」引用。

「-略-「健康検査」に、その放影研が乗り出そうとしているようですので、注意が必要です。記事では、放影研の大久保利晃理事長が「健康検査」の目的として「住民の不安を取り除くことが最優先」と言っています。実態を把握してもいないうちから、なぜ「不安を取り除くことが最優先」なとど言えるのか? 放影研が仕切ってやるのでは、僕が先ほど提案したような被曝住民たちの「健康管理」や「医療補償」の役に絶対に立たない。確実にモルモット扱いされます。これはなんとしても阻止する必要があります。」

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【泥棒!?】原子力環境整備促進・資金管理センター。下「」引用。

「広瀬 そう。「核燃料サイクル事業」推進の名目で、再処理と放射性廃棄物の最終処分のための積立金を電力会社から集め、管理している団体だが、四月九日の「日刊ゲンダイ」の報道によれば、なんと三兆円を超える巨額資金を持っているという。これ、みんな電気料金からとられているのですよ。この団体の並木育朗理事長は元東電の役員、専務理事の古賀洋一は経産省から天下り、常務理事の塩田修治は関西電力出身、理事はもみちろん鈴木篤之の名前もある。-略-」

松本義久(東京工業大学准教授)。下「」引用。

「「(乳児にも三○○ベクレル以上の水を飲ませてもいいのですか?と聞かれて)全然大丈夫です!」(三月二一日、テレビ朝日「やじうまテレビ!」。同日、厚生労働省は「一○○ベクレルを超えるものは乳児に飲ませないで」と警告)
「(現場に向かう東京消防庁隊員へ向かって)二五○ミリシーベルトならば全く問題ありません」「被曝でダメになっても精子はまた新しく再生されます」「遺伝子の神様があなた達の精子を守ってくれます」(三月三○日、テレビ朝日「ワイド!スクランブル」)」

奈良林直(北海道大学大学院工学研究科教授。原子炉工学)。下「」引用。

「「食塩の致死量は二○○グラム、プルトニウムは三二グラムなんですよ。それくらいの毒性なんです」(四月三日、テレビ朝日「四月三日、テレビ朝日「サンデースクランブル」)」

渡辺正己(薬学博士。京都大学原子炉実験所教授。京大大学院理学研究科および医学研究科教授)。下「」引用。

「「国際的な報告書では年間一○○~二○○ミリシーベルトという低い線量域での影響を測ること難しいとされます。低い線量でも健康に害を与えると仮定しても、発がん立はおよそ一○○人に一人。放射線の被曝がなくても一○○人のうち五○人はがんになるので、あまり影響はないと予測されます」(三月二一日、msn産経ニュース)」

秋葉澄伯(鹿児島大学大学院医歯学総合研究所教授。公衆衛生学)。下「」引用。

「放射能の検出が厚生労働省が定めた暫定規制値以下なら、健康への影響は全く心配ない。-略-」

浦島充佳(東京慈恵会医科大学准教授)。下「」引用。

「-略-チェルノブイリ原発事故でも、周辺にはたくさんの妊娠中の女性がいましたが、事故後、奇形が生れたとか甲状腺ガンにかかったという報告はほとんどありませんでした。安心して下さい」(三月二七日、J-CASTニュースが紹介したNHK「クローズアップ現代」三月二四日放送「原発事故-広がる波紋」中の発言)」

三橋紀夫(東京女子医科大学大学院教授。放射線腫瘍学)。下「」引用。

「(高濃度汚染水につかり、くるぶしから下に推定二○○○~三○○○ミリシーベルトの放射線を受けて千葉市の放射線医学総合研究所に入院した作業員二人について)強い放射線を受けても体の一部に限られていれば、大きな健康被害が出るとは限らない」(四月三日、読売新聞)」

米原英典(放射線医学総合研究所)。
中村仁信(大阪大学名誉教授)。

かつての「朝まで生テレビ」広瀬隆も出演……。逃げた大熊由紀子。下「」引用。

「番組にはスポンサーもつかないし、放送にこぎつけるまで局の内外から相当な圧力もあった。中でも許せなかったのは、原発推進の旗振りをしてきた朝日新聞の大熊由紀子記者(朝日新聞社刊『核燃料-探査から廃棄物処理まで』著者)が出演を拒否したことだ。無責任極まりない。今こそ彼女は語るべきではないか。でも、大熊氏は逃げた。彼女だけは許すこどかできない」
 かつての「原発」報道の現場には、日下(*雄一)さんのような戦うジャーナリストもいたのです。」

中曽根康弘がパージし、御用学者の組織に。下「」引用。

「一九六○年代に入って東海村一号機の運転が始まった途端、中曽根康弘をリーダーとする推進派に、その良心的な学者が全員パージされてしまった。すぐれた学者たちが、放射能の危険性を研究していた「日本放射性同位元素協会」から排除されて、元東大総長の茅誠司をリーダーとする「日本アイソトープ協会」という組織に改組それた。」

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“活断層カッター”衣笠善博
衣笠は中国電力に技術指導をし、原子力安全・保安院で審査する委員だという。

「電力自由化で確実に電気料金は安くなる」
--これだけのダニ飼っていたら、当然そうでしようねという人がいた……。








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