磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

世界が見た福島原発災害 3 いのち・女たち・連帯

2012年04月08日 | 読書日記など
『世界が見た福島原発災害 3 いのち・女たち・連帯』
   大沼安史・著/緑風出版2012年

チョムスキーも発言していたようです。
日本の大手メディアは情報鎖国にしようとしているのでしょうか?
昨年よりもひどくなってきていますね!?
--これも予想通りでしょう……。今の政界の茶番劇など首長においても信用できない。
これも、過去のシナリオと同様だからです。
ただ、非力なインターネットがあります。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「3.11から1年……福島原発災害は、政府の「冷温停止状態」という収束宣言がでたが、「見え透いた嘘」と世界の物笑いになっている。静かに拡大し、深刻化する汚染。遺伝的影響は何世代にもわたるのだ。除染も帰還もムリなのに、政府のウソをほとんどのマスコミがたれ流す。
「国の責任において子どもたちを避難・疎開させよ! 原発を直ちに止めてください!」--フクシマの女たちが子どもと未来を守るために立ち上がる……。」

「「蹂躙」--英語で言えば「レイプ(rape)」」 下「」引用。

「旧年、二○一一年の十一月二十八日夜、防衛省沖縄防衛局の田中聡局長が那覇市内の飲食店で記者団とのオフレコ懇談会で、一川保夫防衛相が米軍普天間飛行場移設先の環境影響評価書の年内提出を断言しないことに関し、「(女性を)犯すときに『これから犯しますよ』と言うか」と『本音』を漏らし、沖縄県民の猛反発を受けたが、「フクイチ」による「放射能レイプ」も、これに劣らぬ、だまし討ちだった。
 さんざん「絶対安全」を吹き込み、「安心」させておいて、(しかもSPEEDIによって「みえない雲」が襲うことがあらかじめ分かっていながら)何の警告もせず、村ごと被曝させたわけだがら。」

「除染神話」

英語の正文なし「フクイチ収束宣言」 下「」引用。

「-略-本来なら、英語版が付属文書で付いていなければならず、その英語が国際社会に対する日本政府の「公式声明」にならなければいけないはずだった……。
 しかし驚くべきことに(いや、今やこれは驚くにあたらないことだが……)、首相官邸のホームページに、この「会見」の日本語による発表および質疑の公式書き起こしは載っていても、英文による「宣言」の正文は、出なかった。
 日本政府のトップである野田首相の公式「フクイチ収束宣言」は、英語による公式正文のないまま、世界に向けて発せられたわけである。
 これは「国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思っている」はずの日本政府の採るべき態度ではない。「フクイチ」事故を引き起こし、「平和のうちに生存する権利を有する」国際社会の人びとに「恐怖」を与えているのは、他ならぬ日本政府であるわけだから。
 では、どうして日本政府は、このようなみるつともない真似をしてしまったのか?
 この問いに関する答えは最早、明かだろう。文章技巧の限りを尽くし(?)、取り繕った日本語の発表でも支離滅裂なものだから、それを、文法・表現的により一層厳密さが求められる英文に直せば、論理の破綻が前面に出てしまう……。日本政府(官邸)はたぶん、これを恐れたのだ。
 それはたとえば、「冷温停止(cold shutdown)」でない状態を、どうやれば英語で「冷温停止状態」と表現できるのか--その難しさを考えてみれば、分かる。
 要するに日本政府は--公式英文併記・英文正文で、「収束宣言」をめぐる、隠しようのないゴマカシの証拠を残したくなかった。」

「「見え透いた嘘」とドイツ通信」 下「」引用。

「もちろん、ニューヨーク・タイムズだけが日本政府の「冷温停止状態」の欺瞞を報じたわけではない。たとえば「脱原発の先進国、ドイツのDPA通信の配信記事も、タイムズ紙同様に--あるいはそれ以上に手厳しかった。DPAはなんと、こう報じたのである。

 専門家や環境保護派たちは、日本政府が「冷温停止(Kaltabschaltung)」という技術的な概念を誤用していることを非難している。「ここで『冷温停止』を言うのは、見え透いた嘘をつくのに等しい」と、「グローバル2000」のラインハルト・ウアリッヒ氏は明言した。

 つまり日本の政府は、「見え透いた嘘をつくな」と叱責されたのだ。私たち日本人は、なんとも恥ずかしい政治指導者を持ってしまったものだ。
 メディアだけでなく、世界の環境団体などからも一斉に批判と非難の声が湧き上がった。」

「天野IAEA」は和製英語「コールド・シャットダウン・コンディション」という言葉を使ったという。IAEAも信用されていないでしょうね……。

INDEX

「キセノン、津波前に放出」 下「」引用。

「さて、これは日本では一般のマスコミが報じなかったことだが、世界的な権威を誇る科学誌『ネイチャー(Nature)』(電子版 同十月二十五日付)に、北欧の研究チームによる、衝撃的な「フクイチ事故解析」論文の紹介レポートが発表され、(少なくとも)世界中の関係の間で注目を集めたこと(なお、集めていること)は、見落としてはならない事実である。
 『ネイチャー』のレポートは、ノルウェー大気研究所のアンドリアス・ストール(Andreas Stohl)氏率いる国際研究チームが学会誌『大気化学物理学』誌に発表した論文を紹介したもの。
 そこに、以下のような、日本政府・東電(そしてIAEA)の「津波」原因説を突き崩す、驚くべき解析結果が出ていた!

 「フクイチ」発のキセノン133は地震発生直後から環境に放出されていたことも確認された。これは津波がなくても、地震だけで原発を損傷させるのに十分だったことを意味する。」

国際研究チームの論文。下「」引用。

「キセノン133の最初の大量放出は非常に早く、おそらくは地震と緊急停止直後の三月十一日六時(UTC=協定世界時、日本時間では同日午後三時)に始まったという強力な証拠がある。
 -略-

 この解析は「FLEXPART」という大気拡散モデルを使用し、日本国内、北米、その他、世界各地の測定データをもとに弾き出したものだが、前述の「フクイチ」現場作業員の証言その他を裏付ける、決定的に重要なものだ。-略-」

index

その他の指摘『ネイチャー』 下「」引用。

「この『ネイチャー』の紹介記事には、他にも政府事故調として把握し、検証の対象とすべき重要な指摘が提起されている。
 たとえば--、
・「フクイチ」からのセシウム137の放出量は、日本政府の公式発表のほぼ倍にあたる、-略-
・そのセシウムの主要な放出源が、4号機の使用済み核燃料プールだったこと。
・4号機プールの海水注水がもっと早く行われていたら、セシウム汚染のかなり部分を未然に防ぐことができたかもしれないこと。
・高濃度のセシウム雲が三月十四日午後、東京を通過したが、「その時は雨が降っていなかった。もし降っていたら、もっとひどい状況になっていただろう」こと。-略-」

2号機「耐震偽装」S社(ショーラム原発でも耐震偽装)。

「火災抑制システム」が機能しなかった。下「」引用。

「その「ファイアマン」氏によると、IAEAが定めている(「フクイチ」にも適用されていた)現在の「原発火災抑制基準」は、同氏がIAEAに対して行なった報告データに基づいたものではなく、(IAEAの)何者かが、火災の危険性を小さく見せて火災抑圧システム強化の経費削減を狙い、すり替えた偽のデータに基づく、骨の抜かれたもの。
 その結果として、「フクシマ」では、以下のような悲劇が生まれた--と、パラスト氏は書いている。

「フクシマ」の火災抑制システムは機能せず、惨事を悪化させた。」

「ヒバク駅伝」と山本太郎「「防毒マスクのランナー」世界拡散派!」 下「」引用。

「南相馬市に現地災害対策本部を置く救援NGO、「HCR」は駅伝の全コースの線量を測定して公表し、参加選手の呼吸による内部被曝の危険性を警告。「反原発」に立ちあがった俳優の山本太郎氏も仲間とともに、車でコースを走り、測定結果をネットで公表、中学生を含む若い女子ランナーたちをみすみす被曝させることに絶対反対の意思表示をしていた。
 とくに山本太郎氏が事前に行なった記者会見での発言は、ユーチューブを通じ、英語版が世界に拡散。また、女子選手が防毒マスクをして走る「抗議ポスター」は海外のネット・メディアが転載するなどして、世界の人びとの知るところになった。-略-
 被爆地での駅伝がどれだけ無謀なものか、政府当局が知らなかったはずがない。知っていながら、猛烈な「フクシマ被曝」の矮小化を図ろうとする政府当局は、「復興途上にある安全な被災地=フクシマ」を印象づけるキャンペーンを止めさせなかった。-略-」

関連記事




避難と語った児玉? はじめて知った……。下「」引用。

「「HCR」の三浦万尚氏らが(「避難」を求めながら)「除染」活動を止めないように、児玉教授も(「避難の権利」の付与を提唱しながら)「除染」を叫ぶことを止めないし、除染活動に従事している。
「除染」と「避難」を同時に求めることに、実は何の矛盾もないのだ。原発難民化した人びとを被曝から救うという一点において、「除染」と「避難」に、何の違いもない。」

これは大きな間違いだろう。人命重視なら当然「避難」が先である。そして「除染神話」とまで前に書いておいて、矛盾しないか? 同時になら、金を出させることはより安易というわけではないのか? 人質が存在するのだから……。その人質は被曝しつづけている……。

「除染・帰還神話」と児玉はいうそうだが……。なぜ「避難」を一番にさせないのだ……。推進派のふりをする原子力村の分村といわれている人たちに似ている。にやけているところも似ている……。人の命がかかっているというのに……。そういう顔だったら、すみません。ボクも怒っているのに笑っていると子どもの頃にいわれました……。

index

「六万人・東京デモ」も伝えられたようだ。

「大江健三郎氏の二枚の写真」

「反原発カフェ」 下「」引用。

「十月三十一日には首相官邸付近で、「原発のベトナム輸出」に抗議して、「ハン・ドイ・ハン・ニャン(原発反対)」とベトナム語で叫び、十一月三日には玄海原発の再稼働に反対して九電の東京支社に詰めかけた。「反原発カフェ(Cafe NO NUKES)」も開店し、歌あり、パフォーマンスありの、「女子会」のような盛り上がり。」

脱原発をめざす女たちの会」会場「座・高円寺」 下「」引用。

「俳優の吉永小百合さん、竹下景子さん、杉田かおるさんらも賛同人に名を連ねた、「日本の女」の「脱原発」総決起集会だった。」

「オキュパイ霞が関」ピンク色のOCCUPY! 下「」引用。

「黄色の地にピンクと赤の文字で書いた幟(のぼり)だった。昨年--二○一一年十一月初め、「女たち」が座り込んだ東京・霞が関、経産省前に、手書きの一本の幟が立った。
 それを見た中東向けのニュース通信社、「パンオリエント・ニュース(PanOrient News)」が写真撮影し、記事つきで配信した。
 カイロのタハリール広場を「占拠」したエジプトの民衆ら、「アラブの春」で闘いに決起した中東の人びとを意識した報道だった。」

「チョムスキー氏の連帯メッセージ」2012年1月12日。下「」引用。

「「ふくしま集団疎開裁判」に対し、個人として支援できることは名誉なことであります。
 社会の道徳的な健全さを測るものとして、その中に生きる最も弱い立場の人たちを、その社会がどう扱っているかを見ることに勝るものはありません。そしてまた、良心なき行為の犠牲にっている子どもたちほど、傷つきやすく、かけがえのないものはないのです。日本にとって、さらには私たちすべてにとって、これは失敗の許されない試練なのであります。」

index

index

自死を伝える豪ABCテレビ。マーク・ウィラシー特派員現地レポート。下「」引用。

「飯舘村の酪農業、長谷川健一さんはガランとした畜舎で、涙を流した。
 酪農仲間の相馬市の友人が自殺したと聞いて、駆け付けた時のことだ。-略-
「私は政府が原発事故に対処できるものだと思っていました。ジョークでした。政府がやることといったら、隠蔽とデータ隠しだけです。その間、私たちはどんどん被曝しています。政府はいったい、何をしているんだ!-略-」



原子力とオバマ。下「」引用。

「政治と金の問題を追求するワシントンの調査グループ、「マップライト・オルグ」によると、原子力産業とその従業員も、過去十年間に連邦議会に対して--当時、〔民主党の〕上院議員だったオバマ氏を含む共和・民主の両党議員に対して四六○万ドル以上もの献金を行なっている。-略-」

index








index

index

index

index

目 次



エンタメ@BlogRanking




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。