磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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英国機密ファイルの昭和天皇

2008年11月03日 | 読書日記など
『英国機密ファイルの昭和天皇』
   徳本栄一郎・著/新潮社2007年

この本には、白洲次郎のこともよく書かれてあります。白洲次郎を前面に出したほうが、おもしろかったかもしれないと思いました。機密ファイルといっても、どこから機密ファイルで、どこからそうでないものか、理解できませんでした。



帯に書かれてあります。下「」引用。

「ヒロヒトの全てを報告せよ。
天皇退位計画、カトリック改宗説、皇室の資産隠匿疑惑まで。
ロンドンの公文書館に、衝撃の情報が眠っていた。」

資産隠匿疑惑の機密ファイルなんてあったんでしょうか?
--よくわからなった……。

白洲次郎のもう一つの顔。下「」引用。

「それは太平洋戦争直前、皇室や吉田茂の意を受け、英国政府との和平工作に奔走した“密使”であり、戦後は日本進出を狙う英国企業の“エージェント”としての顔だ。」

白洲とウォーバーグ卿と親交があったようだ。
1980年代、S・G・ウォーバーグが有楽町電気ビルに東京支店をつくったとき、白洲は顧問になったという。

--白洲は異常な秘密主義者だったという。
メモも手紙も作成せず、口頭でメッセージを伝えることが多かったという。
……後に白洲の手紙というのが出てくるから、書いてはいたようですね。

--1970年夜、白洲は留学時代のこと話す。
ケンブリッジ大学の友人の息子のゴットファーザーになったという。
第二次世界大戦で、友人は殺されて、息子と家族は白洲と口をきかなかったという。
白洲は涙を流し、『俺の人生で一番辛い出来事だった』と語ったという。

秩父宮紀の勢津子様は、旧会津藩主・松平容保の息子松平恒雄の長女で、白洲の妻正子と幼なじみだったという……。

1939年12月、日本水産会社の白洲は英国大使館のクレーギー大使に一通の手紙を送った。


フロジャック神父のことが書かれてありました。
戦中からヴァチカンと関係をもっていた昭和天皇。下「」引用。

「その木下は、侍従次長を辞めた後、熱心なキリスト教徒となった。彼に洗礼を与えたのはフロジャック神父だった。
 また占領中、天皇は、キリスト教社会運動家の賀川豊彦から進講を受けた。皇后も、女性キリスト教運動家の植村環から聖書を進呈され、講義も受けている。
 このように、終戦直後のわが国の皇室にキリスト教人脈は深く入り込んでいた。」

英国はヴァチカンに警戒心をもっていたという。
--英国が正義だとはボクは思わないが……。


天皇退位の噂は、国内の公職追放された人たちが流したという。下「」引用。

「マッカーサーによると、早期講和が見込めない中、元の地位に復帰したい公職追放組が、意図的に退位の噂を流しているらしい。彼らは今の天皇を、GHQに従順な「イエスマン」と見ており、高松宮を中心とした新体制を目指している。
 GHQの経済改革に不満を持つ米国のビジネス界も同様だ。行き過ぎた財閥解体や公職追放は、日本でのビジネスに悪影響を及ぼすと心配している。」

占領下、自立して生きるための手段としての外交は大切なものだろうと思った。
--それは、独立した国としても当然大切なことだろうと思う……。

この本では書かれていないが。
小泉純一郎の祖父や父、安倍晋三の祖父、鳩山由紀夫の祖父なども追放されている。

安倍晋三の祖父・岸信介は国家社会主義といわれてもいる……。

追放組は、私闘を繰り返しているように思えてならなかった……。

皇室の伝統では、天皇が仏教徒になったこともある……。
別にクリスチャンになったところで、何の問題もないとボクは思う。

国家神道の人たちには、大きなことなのだろうが、人間宣言したのだから、宗教の自由も認めるべきだとボクは思う……。

神道はいつも国家宗教の立場を占めていたわけではない。
江戸時代は仏教が国家宗教であったという人もいる……。

天皇制もいつの時代も同じでもなかった……。







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