『サンデー毎日 ２０１１－１２．１８号』
山田道子・編/毎日新聞社2011年
特集名 亀井１２月新党が狙う小沢薩長同盟
「吉田所長を入院させた 東電・官邸の思惑」 下「」引用。
「震災直後から原発事故収束の指揮にあたった吉田昌郎・福島第1原発所長（56）が入院した。仲間に「断腸の思い」とメッセージを残した退任劇のウラに何があったのか。－略－」
政府関係者から……。下「」引用。
「原発事故収束作業に携わる政府関係者からは、こんな話が漏れ伝わる。
「彼の病状は重くないはずです。入院や退任の裏には、本店との確執があったようです。元々上層部にも平気でモノを言う硬骨漢で知られた吉田さんは、事故収束作業で一躍“英雄視”されるようになった。菅首相とのホットラインまで持つようになった吉田さんを本店は煙たがった。吉田さん本人は堪忍袋の緒が切れる寸前で、退任前には周囲に『もう会社を辞める』とこぼしていたそうです」
政府関係者は「個人的な見立て」と前置きして、打ち明けた。
「私が聞いたのは、吉田さんが指揮官として現場からの提案を本店に上げても、大半が聞き入られなかったということだ。東電は政府による統制を最優先にしていたからだろう。本来、現場の意思は最も尊重されるべきなのだが……」」
率直な物言いが退任へ……。下「」引用。
「先述の11月12日の会見でも、同席した細野豪氏・原発事故担当相に構うことなく、政府が事故直後に否定していた炉心溶融（メルトダウン）の可能性の認識を、現場責任者として持っていたと述べ、「現場の状況をよく踏まえたうえで、中長期の計画を策定していただきたい」と、政府、東電の工程表に注文をつけた。こうした率直な物言いが退任に結びついたという見方は強い。
「官邸や東電は吉田さんが会見で『死ぬだろうと思った』と発言したことを問題視したようです。現場のトップが『原発は危ない』と言っているようなもので、作業員も動揺する」（原発関係者）。実際、吉田氏の病気は会見直後に診断された。」
核爆発しているというのに……。現場に行かないお公家様はすごいことを要求するものですね……。
証人かくし……。下「」引用。
「政治ジャーナリストはこう見る。
「吉田さんは政府の事故調査・検証委員会の聴取に対しても、ありのままをしゃべっているようです。官邸とのやりとりがすべて表に出ると、政府や東電の重大な過失が明るみに出るかもしれない。さらに政府の事故調とは別に、国会にも事故調が設置されることが決まった。証人喚問が可能になり、吉田さんの証言をテコに菅氏らの責任追及が始まるかもしれない。病気に偽りはないでしょうが“証人隠し”の側面がないとは言えない。当時官房長官の枝野幸男氏は現在、東電を管轄する経産相ですから」
東電にとっては事故対応に限らず、吉田氏の証言がさらなるダメージを招く可能性もある。賠償責任に直結する。津波想定の過小評価の有無に吉田氏が関わっていたためだ。東電は08年、社内で約10メートルの津波が襲来する可能性があると試算していたが、当時の原子力設備管理部が「あり得ない」と判断、具体的な対応を講じなかったとされる。当時の部長は吉田氏だった。
「東電幹部も、吉田さんに洗いざらいしゃべられたら困るのです。体調不良で入院したのは“渡りに船”だったと言えそうです」（経産省幹部）
当時の官邸執行部や東電首脳部は、吉田氏復帰後の命運を心配した方がよさそうだ。」
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「検査で分からない「危険な放射性物質」 ▼半減期1570万年のヨウ素、貝にたまる放射性銀」下「」引用。
「福島県産のコメから、暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されるケースが相次いでいる。政府は慌てて出荷停止を支持するなど、相変わらず後手の対応。セシウム以外の放射性物質は検査すらされていない。」
野口邦和・日大準教授（放射線防護学）。下「」引用。
「テルル129mは半減期33.6日ですが、ベータ崩壊が進むとヨウ素129に変わります。ヨウ素129は放射能自体は弱いのですが、半減期が1570万年と極めて長い。事故初期に大量に検出されたヨウ素131が半減期が8日のため今はほとんど残っていませんが、ヨウ素129は半永久的に存在し続けます」－略－
「テルル129mが33日後に半減すると、そのうち37％がヨウ素129になり、残り63％はテルル129になります。このテルル129もまたベータ崩壊してヨウ素129になる。政府の発表はヨウ素131による被曝線量だけでしたが、ヨウ素が出ているということは131だけではなく、132も129も全て出ている。それらのヨウ素はいずれも人体に入ると甲状腺に集まる性質を持っています」（野口准教授）
放射性ヨウ素が甲状腺がんの原因となることはよく知られている。－略－」
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【貝から】放射性銀→カドミウム110（イタイイタイ病の原因物質に）。
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「中村敦夫 同郷対談 鈴木邦男 「左翼右翼」から見る原発と自然 原発事故は領土問題。北方四島と同じで住めず」 下「」引用。
「元参院議員の中村敦夫さん（71）と民族派団体「一水会」顧問の鈴木邦男さん（68）－－共通点は「福島県出身」だ。津波と放射能に破壊されたふるさとを見た二人が年の瀬に、原発事故、復興から政治の現状に怒りをぶつけあう。－略－」
「環境主義地域政党なら保革を超える」 下「」引用。
「環境主義を掲げる地域政党なら保守とか革新とか関係なく行動できるはずです 。－略－グローバリズムはもう限界。規模も文化も違う国が同じルールで競争して、負けたら自己責任だとすれば世界はめちゃくちゃになるよ。部分的に鎖国の決意を持つべきだと思います。
鈴木 食べ物と健全な環境さえあれば、自給自足ができて死ぬことはない。今回の東北人の冷静沈着な行動にみられるように、助け合うこともできる。」
もくじ
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山田道子・編/毎日新聞社2011年
特集名 亀井１２月新党が狙う小沢薩長同盟
「吉田所長を入院させた 東電・官邸の思惑」 下「」引用。
「震災直後から原発事故収束の指揮にあたった吉田昌郎・福島第1原発所長（56）が入院した。仲間に「断腸の思い」とメッセージを残した退任劇のウラに何があったのか。－略－」
政府関係者から……。下「」引用。
「原発事故収束作業に携わる政府関係者からは、こんな話が漏れ伝わる。
「彼の病状は重くないはずです。入院や退任の裏には、本店との確執があったようです。元々上層部にも平気でモノを言う硬骨漢で知られた吉田さんは、事故収束作業で一躍“英雄視”されるようになった。菅首相とのホットラインまで持つようになった吉田さんを本店は煙たがった。吉田さん本人は堪忍袋の緒が切れる寸前で、退任前には周囲に『もう会社を辞める』とこぼしていたそうです」
政府関係者は「個人的な見立て」と前置きして、打ち明けた。
「私が聞いたのは、吉田さんが指揮官として現場からの提案を本店に上げても、大半が聞き入られなかったということだ。東電は政府による統制を最優先にしていたからだろう。本来、現場の意思は最も尊重されるべきなのだが……」」
率直な物言いが退任へ……。下「」引用。
「先述の11月12日の会見でも、同席した細野豪氏・原発事故担当相に構うことなく、政府が事故直後に否定していた炉心溶融（メルトダウン）の可能性の認識を、現場責任者として持っていたと述べ、「現場の状況をよく踏まえたうえで、中長期の計画を策定していただきたい」と、政府、東電の工程表に注文をつけた。こうした率直な物言いが退任に結びついたという見方は強い。
「官邸や東電は吉田さんが会見で『死ぬだろうと思った』と発言したことを問題視したようです。現場のトップが『原発は危ない』と言っているようなもので、作業員も動揺する」（原発関係者）。実際、吉田氏の病気は会見直後に診断された。」
核爆発しているというのに……。現場に行かないお公家様はすごいことを要求するものですね……。
証人かくし……。下「」引用。
「政治ジャーナリストはこう見る。
「吉田さんは政府の事故調査・検証委員会の聴取に対しても、ありのままをしゃべっているようです。官邸とのやりとりがすべて表に出ると、政府や東電の重大な過失が明るみに出るかもしれない。さらに政府の事故調とは別に、国会にも事故調が設置されることが決まった。証人喚問が可能になり、吉田さんの証言をテコに菅氏らの責任追及が始まるかもしれない。病気に偽りはないでしょうが“証人隠し”の側面がないとは言えない。当時官房長官の枝野幸男氏は現在、東電を管轄する経産相ですから」
東電にとっては事故対応に限らず、吉田氏の証言がさらなるダメージを招く可能性もある。賠償責任に直結する。津波想定の過小評価の有無に吉田氏が関わっていたためだ。東電は08年、社内で約10メートルの津波が襲来する可能性があると試算していたが、当時の原子力設備管理部が「あり得ない」と判断、具体的な対応を講じなかったとされる。当時の部長は吉田氏だった。
「東電幹部も、吉田さんに洗いざらいしゃべられたら困るのです。体調不良で入院したのは“渡りに船”だったと言えそうです」（経産省幹部）
当時の官邸執行部や東電首脳部は、吉田氏復帰後の命運を心配した方がよさそうだ。」
indexindex「検査で分からない「危険な放射性物質」 ▼半減期1570万年のヨウ素、貝にたまる放射性銀」下「」引用。
「福島県産のコメから、暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されるケースが相次いでいる。政府は慌てて出荷停止を支持するなど、相変わらず後手の対応。セシウム以外の放射性物質は検査すらされていない。」
野口邦和・日大準教授（放射線防護学）。下「」引用。
「テルル129mは半減期33.6日ですが、ベータ崩壊が進むとヨウ素129に変わります。ヨウ素129は放射能自体は弱いのですが、半減期が1570万年と極めて長い。事故初期に大量に検出されたヨウ素131が半減期が8日のため今はほとんど残っていませんが、ヨウ素129は半永久的に存在し続けます」－略－
「テルル129mが33日後に半減すると、そのうち37％がヨウ素129になり、残り63％はテルル129になります。このテルル129もまたベータ崩壊してヨウ素129になる。政府の発表はヨウ素131による被曝線量だけでしたが、ヨウ素が出ているということは131だけではなく、132も129も全て出ている。それらのヨウ素はいずれも人体に入ると甲状腺に集まる性質を持っています」（野口准教授）
放射性ヨウ素が甲状腺がんの原因となることはよく知られている。－略－」
index【貝から】放射性銀→カドミウム110（イタイイタイ病の原因物質に）。
index「中村敦夫 同郷対談 鈴木邦男 「左翼右翼」から見る原発と自然 原発事故は領土問題。北方四島と同じで住めず」 下「」引用。
「元参院議員の中村敦夫さん（71）と民族派団体「一水会」顧問の鈴木邦男さん（68）－－共通点は「福島県出身」だ。津波と放射能に破壊されたふるさとを見た二人が年の瀬に、原発事故、復興から政治の現状に怒りをぶつけあう。－略－」
「環境主義地域政党なら保革を超える」 下「」引用。
「環境主義を掲げる地域政党なら保守とか革新とか関係なく行動できるはずです 。－略－グローバリズムはもう限界。規模も文化も違う国が同じルールで競争して、負けたら自己責任だとすれば世界はめちゃくちゃになるよ。部分的に鎖国の決意を持つべきだと思います。
鈴木 食べ物と健全な環境さえあれば、自給自足ができて死ぬことはない。今回の東北人の冷静沈着な行動にみられるように、助け合うこともできる。」
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