磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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週刊金曜日 2012-3-16

2012年05月17日 | 読書日記など
『週刊金曜日 2012-3-16』
   平井康嗣・編/金曜日2012年

特集名 3・11連続特集 3 放射能汚染と内部被曝 被曝者はモルモットじゃない



「福島の連帯呼びかけ 山田医師が柏市で講演」下「」引用。

「首都圏に近いホットスポット(高濃度放射能汚染地域)の一つ、千葉県柏市の中央公民館で三月一一日、小児科医の山田真さん(東京・八王子中央診療所理事長)を講師に「子どもたちを放射能から守る! 小児科医が見た福島」と題する講演会が開かれた。主催は、二○○四年に結成された「食の安全と環境を考える会」(柳沢典子代表、会員約五○人)。-略-「福島県出身者のへの差別が広がっている事例を紹介しながら、「福島が助からない。“放射能は安全”などと福島で押さえ込まれている限りは、柏市など線量の高い場所のある地域も放置される」と話し、福島との連帯を呼びかけた。」

「ドイツ緑の党議員が福島を訪問」 下「」引用。

「「原発はドイツでも最大のテーマ」
 ドイツ緑の党のジルビア・コッティング・ウール連邦議会議員が3月10日に来日し、福島県郡山市で会見をした。
 -略-ジルビア議員の話を聞くと実態は生々しくまだまだ気が抜けないと思えてくる。
 ドイツでは緑の党が連立政権に加わった1998年から2005年の間に、22年までに国内の原発全廃をすることを一度決めていた。しかし「脱原発に抵抗があった産業界は原発推進の大きなキャンペーンを組み、メルケルの保守政権へと交代した。そしてメルケルは脱原発政策をひっくり返して延命策にしたのです。今でも大手エネルギー会社は抵抗している。日本と同じシナリオです」(ジルビア議員)というのだ。廃炉宣言したのも福島原発事故やバーデン・ビュルテンベルク州で緑の党州首相の誕生という民意の高まりを受け、このままでは選挙を勝てないと判断したからだそうだ。不人気の消費税増税を意気揚々と進める野田首相にとっては馬の耳に念仏か。」

「1年の後」落合恵子。下「」引用。

「-略-当たり前のことだが、一年が過ぎた現在改めてそのことを実感している。「忘れさせていく装置」は、わたしたちの内側にも、むろん外側にもある。-略-」

「石原慎太郎東京都知事に訂正・謝罪を求める 荒唐無稽な「40万人」を持ち出す詐術」本多勝一。 下「」引用。

「-略-石川達三さんについても知事はこの人も「なかった」というふうに言っていると……。
石原 いや、僕は直に聞きました。
--ところがですね、石川達三さんが従軍から帰ってきて『生きている兵隊』という小説を書いていますね。
石原 『生きている兵隊』は帰ってきてから書いたものなのか。
--そうです。
石原 あっ、そう。
--そして、これを『中央公論』に載せたらとたんに発禁になりました。なぜならその中に「南京」のことも書いてあったからです。-略-」

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「私たちは放射能とどう闘えばよいのか」小出裕章。下「」引用。

「二年目に突入した放射能との闘い。先はまったく見えない状況の中で、私たちはどうすればよいのか。また、福島第一原発の二年目の状況はどうなっているのか、小出裕章氏に聞いた。」

がれき処理について。下「」引用。

「-略-ただし、本当にフィルターで放射能を捕捉できるかどうかを確かめなければいけない。さらに、バグフィルターで ダメならセラミックフィルターなり、高性能フィルターなり追加して、放射能を閉じ込めることが必要になります。
 次は出てきた焼却灰をそれぞれの自治体で埋めるなどということは、とうていやってはいけない。私の提案は福島第一原子力発電所に返すということ。これまでも焼却灰は、コンクリートの材料によく使われていた。福島第一原子力発電所では、これから石棺を建てることになるからもしれないし、地下に膨大な遮水壁、汚染水が出ないようにするための地下ダムのようなものを作らなければならない。そのために膨大な量のコンクリートが必要になるので、それに焼却灰を使うというのが私の提案です。
 本来は、専用の焼却場を現地に作るのが望ましいんです。ただ、国は一切そういうことをやっておらず、いまだにがれきが野ざらしになっている。この状態を放置してしまうと、汚染した子どもたちが被曝し続けることになってしまう。-略-」

「4号機が崩れたらもう終わりだ」 下「」引用。

「--前回(二○一一年一○月二一日号)、4号機が危ないということを指摘していただきました。最近、4号機で作業員が働いている空撮映像がニュースで流れましたけど……。
 その映像は私もみましたけれど、猛烈な被曝環境です。あの場所に何分いられるか、ストップウォッチを持ちながらの作業だと思います。
 でも、やらなければいけないわけです。4号機の使用済み燃料プールが崩れ落ちたらおしまいですから、崩れ落ちる前にプールの底に沈んでいる使用済み燃料を取り出さなければいけない。とにかく一刻も早く、余震がくるより前に取り出さなければいけない。そのためには被曝はあきらめるしかない。
 ひとつの原子炉の炉心の中にはウランが約一○○トン入っています。4号機の使用済み燃料の中には、使用済みになっている燃料がその約二・五倍、二五○トンくらい、そのほかに未使用の燃料もあり、全体でおそらく三○○トンくらい入っていると思います。広島原爆四○○○発分。使用済み燃料は、膨大な核生成物のかたまりです。プールに沈めておくことで、冷やすと同時に放射能をさえぎる役目もしています。
 ですから空気中に出せないので、つかみ出すための専用の容器をプールの底に沈めて、プールの中で使用済み燃料を容器の中に入れてフタをして吊り上げるしかない。でも、使用済み燃料プールが埋め込まれている建屋の階はボロボロに壊れていて、クレーンも使えない。外側からアームの長いクレーンで吊らなければけないけど、一○○トンを超える巨大な容器を動かせるものを作らなければならないし、それをプールの底に沈めて、プールの底にある使用済み燃料を移す作業をしなければいけない。大変な作業です。」

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「食品の新基準で国民の安全性は守られるか?」植田武智。下「」引用。

「厚労省をはじめとした関係省庁には、放射線の閾値はなく、放射性物質の残留基準はあくまでも国民に我慢を強いる量なのだということを再度認識してもらいたい。だとすればALARA(合理的に可能な限りできるだけ低く)という原則の考え方も、おのずと変わってくるだろう。」

「明治はすべての情報を公開せよ 「明治ステップ」放射能汚染事故」坂井敦。下「」引用。

「昨年一二月にの発覚した明治製粉ミルクの放射能汚染。どういう経緯で汚染されたのか、明治は十分な情報を公開せず、ひたすら“大気汚染説”を唱えるのみだ。こんな会社に粉ミルクを作ってもらいたくない。-略-そんななかで、小関さんが首をかしげるのが、明治以外の粉ミルクから、放射性セシウムの混入が見つかっていないことだ。-略-明治をめぐっては、東京都町田市の学校給食に出された牛乳からも、昨年九月に六ベクレルの放射性セシウムが検出されている。同社は混入の原因を明らかにしていない。」

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「もはや信用ゼロ 山下氏「健康調査」 これで県民の命は守られるのか」成澤宗男。下「」引用。

「年間の放射線量が「一○○ミリシーベルト以下なら安全」などと言う人物が、原発事故にあえぐ福島県民の健康調査を握っている。その結果生じているのは、命を救うよりもデータ収集が重視されるような医療行政なのだ。-略-」

県医師会は「原子力ムラ」に……。下「」引用。

「呼びかけ人の一人である高陽第一診療所(広島市)の吉田良順医師は、次のように語る。
「県医師会の指導からか、県の病院内では『放射能』という語がタブーになっている。子どもの鼻血や体調不良を心配した母親が『放射能の影響ですか』と医師に聞いたら、『そんなはずはない!』と怒鳴られたといった例が珍しくない。-略-」

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目的が「不安の解消……」ということは……。下「」引用。

「病院だけではない。県は「3・11」以降、被曝の危険性を知らせて対処するよりも、現実を「何ごともないかのように」見せかけることに力を注いできた。「健康管理基本調査」の「目的」にのは、「県民の不安の解消」が掲げられている。だが肝心なのは、「不安」を持たれようが持たれまいが、放射能汚染と被曝の現状がどうなっているかのはずだ。」

矢ヶ崎克馬の調査結果……。下「」引用。

「実際に琉球大学の矢ヶ崎克馬名誉教授が昨年九月に発表した調査結果によれば、郡山市の一四・四%、福島市の三三%が、チェルノブイリ原発事故後にウクライナで「移住義務地域」と「移住権利地域」に指定された放射能の汚染地帯に匹敵し、ウクライナのこうした「地域」では健康被害が続出している。」

山下=「これでも「専門家」か」 下「」引用。

「例をあげればきりがないが、県区側は本誌の取材に対し、依然山下座長は「放射能に対する十分な知見の持ち主」(県健康増進課の小谷尚克主幹)だとして県民の批判を意に介さない。」

「甲状腺検査」 下「」引用。

「山下座長はすべて「良性」だとし、「原発事故に伴う悪性のしこりはみられない」と結論づけた。次の再検査は二年後だが、山下座長は発表前に日本甲状腺学会会員に対し、一次検査で「五ミリ以下の結節かい二○ミリ以下の嚢胞を有する所見者」は次回検査まで「追加検査する必要がない」などとするメールをわざわざ送った。-略-本来なら悪性に転化する可能性があるので半年ごとにしつかりとした検査をしなければならないのに、必要ないとは何ごとか」

圧力をかける……。下「」引用。

「医療の現状に関する鋭い論評で知られる亀田総合病院(千葉県鴨川市)の小松秀樹副院長は、「医療ガバナンス学会」の昨年一二月二六日付ホームページで「南相馬市立総合病院の院長が、関西の専門病院との協力を得て、小児の甲状腺がんの検診体制を整えようとした。(中略)この専門病院に対し、県立医大の教授から、福島県立医大の山下俊一氏と相談するよう圧力がかかり、共同体制が不可能になった」と告発している。
 事実関係を問い合わせた本誌に対し、南相馬市立総合病院の金澤幸夫院長は「お答えできない」と述べ、福島県立医大側からは結局、回答を得られなかった。だが前述の山下座長のメールのように、県民の健康に関するデータを「検討委員会」だけで一元的に管理しようとする姿勢が目立つのは否めない。
 子どもの被曝を心配する福島の保護者たちは、病院で相手にされず、独自に甲状腺検査もできないとしたら、どこに救いを求めたらいいのか。政府や県は、チェルノブイリ原発事故後のような健康被害の爆発的増加が再現しても、戦後の数々の公害と同様、「放射能との因果関係は証明されない」とシラを切るのか。
 本誌は福島県立医大に対し山下座長の取材を申し込んだが、「海外出張」を理由に断られた。山下座長は「3・11」の一周年に日本にいなかったことになるが、彼にとってそれほど原発事故は軽い存在なのか。」

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「私たちはモルモットじゃない! 福島「県民健康管理調査」への疑問と不信」清野かほり。下「」引用。

「テラ(一兆)という単位のつく莫大な総放出量。この放射性物質が人々の健康にどんな影響を及ぼすのか、福島県が「県民健康管理調査」を開始したが、この書類を受け取った住民たちは疑問と不信を隠さずにいた。」

「問診票に怒りと懐疑」
「回収率21%が示す不信感」 下「」引用。

「確かに、またいつどこで原発事故が起こらないとも限らない現状において疫学調査は必要だろう。だが推計されるのは外部被曝のみで、内部被曝は無視されている。そして、問診票の低回収率。当調査が今後の役に立つのかは大いに疑問だ。
 この調査を自身の健康管理に、具体的にどう役立てることができるのか。行政が丁寧に説明しない限り、県民は納得感を得られないだろう。-略-国民全体が目を光らせる必要がある。」

「食べものの汚染から子どもを守る」境野米子。下「」引用。

「食べものからの被曝を少しでも減らすための調理の工夫。家庭ででき、日々の火事に取り入れられる方法を、境野さん自身が試行錯誤の最中です。-略-」










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