『岩波ブックレットNO.282
戦時下の女たち-日本・ドイツ・イギリス-』
早川紀代・著/岩波書店1993年
戦時下の女性達の暮らしも楽ではありませんね。
戦争は男性だけのものと考えている方たちに必読ですね。
ドイツでは、ナチズムの哲学理論に心酔した女性などから話をきき、女たちのファシズムの体験を継承しようとしているそうです。
日本の戦時のことを知っている方は意外に少ないような気がします。
日本では、学童疎開についても、体験はたくさん書かれているそうですが、研究はすすんでいないそうです。
ドイツの学童疎開
1940年9月27日、学童疎開の指令。
(1)乳幼児のいる母親は、地方の一般家庭へ
(2)10歳以下の子供どもは一般の家庭に滞在し、地元の学校へ登校。
(3)10歳以上の義務教育終了までの少年少女は、集団で先生の引率によって宿舎(ユースホステルやホテル、地方の帰属の館、別荘、農家など)に、授業は疎開先で継続。
疎開先ではドイツ青・少年団体のヒトラーユーゲントの精神にしたがう。今のローマ法王もヒトラーユーゲントに強制的に加入させられたといいいますね。
ヒトラー政権
・1935年、ドイツ人純潔保持法
・ナチスのリーダーは、親衛隊のメンバーと未婚の女性との間に子をもうけることを奨励。
・1935年~45年、1万2000人の出生児の半分は、親衛隊のメンバーと未婚女性との間にうまれた子どもであるといわれているそうです。
・断種法
・1935年、38年、ユダヤ人女性の避妊(断種)許可。
・1939年、六安楽死施設(独ガスによる死)建設。
・1939年~45年、安楽死政策により、施設の心身障害者が8~10万人、ユダヤ人1000人、障害をもつ乳幼児5~8000人、強制収容所の労働不能者1~2万人が虐殺。
戦争中のセクシャリティ。下「」引用。
「戦時には、国家の政策レベルでも、また個人のレベルでも、人間のセクシュアリティは、もっとも貶(おと)しめられてしまいます。男性のみの集団である軍隊は、他人を殺すか自分が殺されるかという瀬戸際をいきている兵士の集団では、どの国でも強姦がおこなわれ、兵士たちが女をかうのは当たり前といわれます。性病にかかる兵をかかえて、軍は戦力の損失を防ぎ、将来の国力を安全にするためにさまざまな性病予防策をたてました。日本では、売春婦(娼妓(しょうぎ))の性病検査(検黴(けんばい))が対策のおおきな柱の一つでした。関連文書をよんでいると、娼妓の存在を男性にとっての必要悪として公認しながら、彼女たちを悪の根源であるかのように扱う対策に腹がたってきます。」
イギリスでは農業生産があがるなど、婦人はよく働いたようである。ドイツや日本では、侵略した国の人々を酷使したという。
アメリカでも女性がよく働いたようであるが、ナチスの方針では「婦人は家庭」を原則としていたようである。
簡単な図式では、
国民国家の米英、官僚国家の日独と、
そんなふうに書く方もいます……。
戦時下の女たち-日本・ドイツ・イギリス-』
早川紀代・著/岩波書店1993年
戦時下の女性達の暮らしも楽ではありませんね。
戦争は男性だけのものと考えている方たちに必読ですね。
ドイツでは、ナチズムの哲学理論に心酔した女性などから話をきき、女たちのファシズムの体験を継承しようとしているそうです。
日本の戦時のことを知っている方は意外に少ないような気がします。
日本では、学童疎開についても、体験はたくさん書かれているそうですが、研究はすすんでいないそうです。
ドイツの学童疎開
1940年9月27日、学童疎開の指令。
(1)乳幼児のいる母親は、地方の一般家庭へ
(2)10歳以下の子供どもは一般の家庭に滞在し、地元の学校へ登校。
(3)10歳以上の義務教育終了までの少年少女は、集団で先生の引率によって宿舎(ユースホステルやホテル、地方の帰属の館、別荘、農家など)に、授業は疎開先で継続。
疎開先ではドイツ青・少年団体のヒトラーユーゲントの精神にしたがう。今のローマ法王もヒトラーユーゲントに強制的に加入させられたといいいますね。
ヒトラー政権
・1935年、ドイツ人純潔保持法
・ナチスのリーダーは、親衛隊のメンバーと未婚の女性との間に子をもうけることを奨励。
・1935年~45年、1万2000人の出生児の半分は、親衛隊のメンバーと未婚女性との間にうまれた子どもであるといわれているそうです。
・断種法
・1935年、38年、ユダヤ人女性の避妊(断種)許可。
・1939年、六安楽死施設(独ガスによる死)建設。
・1939年~45年、安楽死政策により、施設の心身障害者が8~10万人、ユダヤ人1000人、障害をもつ乳幼児5~8000人、強制収容所の労働不能者1~2万人が虐殺。
戦争中のセクシャリティ。下「」引用。
「戦時には、国家の政策レベルでも、また個人のレベルでも、人間のセクシュアリティは、もっとも貶(おと)しめられてしまいます。男性のみの集団である軍隊は、他人を殺すか自分が殺されるかという瀬戸際をいきている兵士の集団では、どの国でも強姦がおこなわれ、兵士たちが女をかうのは当たり前といわれます。性病にかかる兵をかかえて、軍は戦力の損失を防ぎ、将来の国力を安全にするためにさまざまな性病予防策をたてました。日本では、売春婦(娼妓(しょうぎ))の性病検査(検黴(けんばい))が対策のおおきな柱の一つでした。関連文書をよんでいると、娼妓の存在を男性にとっての必要悪として公認しながら、彼女たちを悪の根源であるかのように扱う対策に腹がたってきます。」
イギリスでは農業生産があがるなど、婦人はよく働いたようである。ドイツや日本では、侵略した国の人々を酷使したという。
アメリカでも女性がよく働いたようであるが、ナチスの方針では「婦人は家庭」を原則としていたようである。
簡単な図式では、
国民国家の米英、官僚国家の日独と、
そんなふうに書く方もいます……。