磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ぼくは毒ガスの村で生まれた。-あなたが戦争の落とし物に出あったら-

2010年07月09日 | 読書日記など
『ぼくは毒ガスの村で生まれた。-あなたが戦争の落とし物に出あったら-』
   化学兵器CAREみらい基金・編著/
     吉見義明・監修/合同出版2007年

表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「夏や休みのある日、
周君と劉君は小川で
水遊びをしていました。
2人が住む敦化市は昔、大日本帝国が支配していた
「満州国」という国でした。」



裏表紙の裏に続きの文章が……。下「」引用。

「小川のドロから
大きな鉄の塊が出てきました。
日本軍が置き去りにした
毒ガスの砲弾だったのです。
なかから黒い液体が飛び出し、
2人に悲劇が訪れます。」

帯に書かれあります。下「」引用。

「日本で作られた毒ガスは、中国などとの戦争で使われ、たくさんの人びとを傷つけました。そして、戦争が終わると中国に置き去りにされ、いまもなお人びとを苦しめています!
平和な世界をつくるため、私たちが知っておくべき歴史上の真実 解決すべき課題。」
「いま、世界中で起こっている争いはきっとお互いのことを知らないからなんだ。
お互いの気持ちや夢を知り合っていたらそれを壊そうとする者にぼくらは一緒に立ち向かっていけるだろう。」

毒ガス被害の状況が書かれてあります。
--ひどいものです……。

ドラム缶5つのマスタードガス。下「」引用。

「この周君たちの事件からちょうど1年前の2003年8月4日、べつな事故が黒龍工(こくりゅうこう)省チチハル市で起きています。-略-5つのドラム缶が掘り出されました。パワーショベルの歯が刺さると、なかから液体が流れ出し、周辺にカラシのような刺激のある臭いがたちこめました。-略-」

廃品回収業者がドラム缶を買い取り、死亡……。下「」引用。

「じつは、兵器として開発された毒ガスのうち、マスタードガスは、吸い込んだり体にふれても、すぐには影響が出ない性質をもっています。この毒ガスの影響があらわれるのは数時間後で、その場では毒ガスにふれたことに気がつかないので、大勢の人が被害にあってしまうのです。」

戦中、日本の化学部隊(516部隊、526部隊など)がチチハル市に駐屯していたという。

映画『にがい涙の大地から』ドキュメンタリー。

安いというのが毒ガス製造の理由だったという……。

勝手な解釈まかりとおった「毒ガス使用禁止に関するハーグ宣言」。下「」引用。

「「毒ガスを散布するのに専用の砲弾や爆弾をつかっていけない」ということは、「専用の砲弾や爆弾でなければ毒ガスを散布してもよい」ともいえるわけで、実際、そうした解釈したドイツは、第1次世界大戦で塩素ガスをガスボンベから直接放射するという方法を採用しました。まさに、条約の抜け道を利用した作戦でした。-略-
 また「ハーグ宣言」に加盟していない国は、この条約にはしばられませんから、自由に毒ガス兵器をつかうことができます。そして、戦争をしている相手の国が条約に加盟していなければ、加盟国であっても毒ガス兵器をつかってよいことになっていましたので、二大陣営に分かれて戦った第1次世界大戦では、けっきょく無制限に毒ガスがつかわれてしまったのです。」

ほんとうに使用禁止するなら。下「」引用。

「開発も製造も保管も禁止しなければ効果はないのです。「持っていなければ使えない」のですから。」

「ジュネーブ議定書」批准1970年日本。

「地下道に毒ガスを投げ込まれた」 下「」引用。

「1942年5月、河北省定南県にある北坦村(北瞳村)を日本軍が襲い、約1400人の軍民や村びとを虐殺したとされる事件です。-略-この村では、日本軍の攻撃に備えて、村の外に通じる地下道が掘られ、これまでも日本軍がやって来ると地下道に隠れたり、地下道を伝わって村の外まで逃げていました。-略-」

大久野島の毒ガス製造についても書かれてありました。

日本でも、茨城で毒ガスによる事故。下「」引用。

「2000年ごろから茨城県神栖町(現在の神栖市)の住民のあいだで手足のしびれやふるえなどを感じて、病院にかかる人が出てきました。-略-
 検出されたヒ素を分析したところ、自然界には存在しないジフェニアルシン酸るというヒ素化合物であることがわかりました。これは、日本軍が毒ガスの原料につかっていた物質で、それ以外の目的につかわれることのないものでした。-略-2005年1月、環境省が井戸の周辺を掘り起こした-略-何者かが毒ガス原料を国から払い下げを受けるなどして保管していたが、その後処理にこまり、コンクリートにまぜて固め、不法投棄したのではないかと推測されています。」

米軍が海洋投棄。後に被害。

遺棄化学兵器の今 海外編

「中国での発掘・回収事業」
2000年から「遺棄化学兵器処理事業」がはじまる……。






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