磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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週刊文春 2012年3月1日

2012年04月01日 | 読書日記など
『週刊文春 2012年3月1日』
   島田真・編/文芸春秋2012年

特集名 読者より



【モノクロ口絵】「棄てられた町、無人の世界 メルトダウンから11カ月 原発20km圏内は時間が止まったままだった」 下「」引用。

「昨年4月21日に福島第一原発周囲20キロが警戒区域に指定されてから10カ月。人影のなくなった空白地帯に再び賑わいが戻る日は来るのだろうか? 忘れられつつある、原発を中心としてゴーストタウンを往く--」

中年男女の噂話。下「」引用。

「福島第一原発二十キロ圏内に入る直前、広野町のコンビニに立ち寄ると店内にいた中年男女二人の立ち話が耳に入ってきた。
「温度計が壊れたって、誰かが見て確かめたわけじゃないからね」「海水で腐食しちゃって、いつ倒れるかハラハラしてるよ。これじゃあ、帰ってこれないよねぇ」。
 男性が作業員で、原発の二号機、四号機についての話だと考えると合点がいった。」

「「甲状腺がん」の疑い! 郡山4歳と7歳児に 福島からの避難民11人に深刻な異常が見つかった」おしどりマコと本誌取材班。下「」引用。

「医学的にありえないしこりと嚢胞…。
山下俊一福島医大副学長は「検査するな」とメールを
福島から北海道にの避難してきた児童2人の甲状腺2人の甲状腺から「がんの疑い」のある深刻な異常が見つかった。他の子供たちは大丈夫か? 福島第一原発の爆発事故の影響は? しかし、学校では検査を控えるようにとの指示が回されていた--。この事実から目をそむけてはならない!」

「今までこんな例は見たことがありません」 下「」引用。

「超音波の画像を診た医師はそうつぶやいたという。
 七歳女児(検査当時・以下同)の小さな喉にある甲状腺に、八ミリの結節(しこり)が、微細な石炭化を伴ってみられたのだ。
「児童にはほとんどないことですが、がん細胞に近い。二次検査が必要です」
 呆然とする母親。だがショックはそれだけに留まらなかった。「二歳の妹さんにも、二ミリの石灰化したものが見られますね」--。」

「チェルノブイリ事故後に激増」甲状腺がん。

内科医語る。下「」引用。

「札幌で甲状腺エコー検査を実施した内科医が言う。
「しこりのあった七歳女児と四歳男児の二人に加え、十九歳以上の『大人』九人の計十一人に、甲状腺がんの疑いがありました。うち成人女性一人は既に甲状腺がんが確定、切除手術を行なうことを決まっています。いくら『五歳以下で五ミリ以上の結節ができることはない』と言われても、今回検査をして、これが出たことは事実です」
 甲状腺は成長に関するホルモンを分泌する。大人は急激な被曝の影響は考えにくい、放射線に対する感受性の強い子供の方に影響が出やすいのだ。いびつな形の嚢胞が見つかった例もあった。-略-」

福島の検査と同じ方法で実施。下「」引用。

「ちなみに札幌の甲状腺エコー検査は、福島での検査と同じ方法で実施された。
 この内科医は、知り合いの甲状腺専門医を通じ、「検討委員会」座長でもある山下俊一・福島県立医大副学長と連絡を取り合い、福島におけるエコー検査の手法を確認した。しかし、山下副学長は「独自の検査の遠慮してください」とも付け加えていたという。
「自費で技師を二人雇い、甲状腺専門医と一緒に、三日間に分けて約百人ずつ検査を行いました。最初は、まさかこんな結果が出るとは思わなかった」(同前)
 甲状腺学会員が解説する。-略-
 気になるのは、今回深刻な所見が出た四歳男児、七歳女児の二人がともに、福島県から避難しているという点だ。女児の二歳の妹にも、がんの疑いはないものの、小さな石灰化したものが見られた。
「石灰化も時間をかけて非常にゆっくり進行するものなので、幼児にみられることは極めて稀です。
 私は年間に二千人ほど甲状腺の手術を行いますが、しこり自体、小学校に上がる前にできる可能性はほとんどない」(同前)
 子どもたちはいずれも原発事故の後、三カ月間以上、福島で暮らしていたという。-略-」

福島では……。山下メール。下「」引用。

「しかも、福島では甲状腺エコー検診を受けても、エコー写真を見せてもらうこともできない。子供たちの健康を守り、不安をほ取り除くよりは、研究データの収集に重点が置かれている気がしてならない。
 さらに問題なのは、福島県内ではセカンドオピニオンを仰ぐことすら困難であることである。しかも、それは、座長である山下氏自ら「検査を受けないよう」働きかけているためなのだ。
 一月十六日、山下氏は全国の日本甲状腺学界員宛てに、次のようなメールを送った。
〈一次の超音波検査で(中略)五mm以下の嚢胞を有する所見者は、細胞診などの精査や治療の対象にはならないものと判定しています。先生方にも、この結果に対して、保護者の皆様から問い合わせやご相談が少なからずあろうかと存じます。どうか、次回の検査を受けるまでの間に自覚症状等が出現しない限り、追加検査は必要がないことをご理解いただき、十分にご説明いただきたく存じます〉
 つまり、いま甲状腺にある程度の異常が見られたとしても、“一巡目”が終わるまでの二年間は追加検査を受け付けるなというのである。実際、福島県内で追加の甲状腺検査をしようとしても、「福島県立医大に行け」と門前払いされるケースも出ているという。
 坂本さんがこんな疑問を投げかける。
「二年間待たされている間に、がん化したらどうするんでしょう? ウチの下の子は二歳で、いまは良性だけれど、北海道大学病院では、どう急変するかわからないから半年ごとに診察しよう、と言われました。福島ではこういう診察が受けられないということですよね」
 別の甲状腺専門医もこう警鐘を鳴らす。
「従来の理論では、一~二年ですぐに嚢胞やしこりは大きくならないかもしれない。しかし、あくまでそれは『これまで普段見てきたもの』を基準にした場合であす。原発事故が起こった今、『今まで見たことがないもの』を見ている可能性が絶対とはいえないのでは。
 ただ、むやみに危険をあおり、安易に異常部分を切除してしまうのもいけません。甲状腺は摘出すれば、ホルモン剤を飲み続けなければいけないことに加え、不慣れな医師による手術で声帯に傷がつき、声が嗄(か)れてしまうケースもあります」
 大切なことは、セカンドオピニオンをとり、甲状腺の状態を小まめにフォローしておくことだ。
 その意味で果たして個人の受診機会に制限を設ける福島県のやり方は正しいと言えるのか。」

山下俊一・直撃。下「」引用。

「郡山市で講演を行なっていた山下氏を直撃した。
--福島から札幌に避難している四歳の男の子に十ミリと四ミリの結節、七歳の女の子に八ミリの結節が見つかりました。
「それは、画像見ないといかんな。今出たっていうこと?」
--はい。
「それは、ある一定の頻度で出るということでしょうね。何万人に一人という」
--約百四十人のうち二人なのですが。
「データを観ないとわからない」
--三年かけて検診している間に、受診もを待たされて甲状腺がんを見過ごされるような小児が出た場合、責任をどう取られるのですか。
「よくわからない。責任という言葉は問題です。おかしな発言ですね。今のは」
--追加検査を控えるよう、メールを出していますね。
「はい。学会のホームページにも載っていますよ」」

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「従来の常識が通じない可能性も」 下「」引用。

「前出の札幌の内科医は、こう訴える。
「今でにの我々が蓄積した広島や長崎やチェルノブイリの知識からは想像がつかないことが起こっている可能性がある。従来の常識から外それるからありえないと決めつけるのではなく、今いる子供たちの事実から物事を考えたい。医者の真実は患者の側にある。甲状腺エコーは一日でも早く行なったほうがいい」-略-今、求められているのは、現実を直視する勇気である。」







文春おしどりマコ会見 誤報を騒ぐ前に確認すべき「チェルノブイリの甲状腺癌」1年後から増加グラフ

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「セシウム「スギ花粉」が放射性物質を日本に拡散する」 下「」引用。

「二十五万三千ベクレル。
 福島浪江町小丸の杉の雄花から検出された、一キログラムあたりの放射性セシウムの濃度だ。これから本格的なスギ花粉シーズンを迎える中、そんな高濃度の“汚染花粉”が飛び散って、本当に安全といえるのだろうか。-略-
 幸い今年は例年に比べてスギ花粉の飛散量は少ないと見込まれている。だが、
「空気中にセシウムが舞っていることに変りはないし、どこにどう蓄積されるかもわからない。継続的な計測は必要です」(山内教授)
 予断を許さない状況は、しばらく続きそうだ。」

「「米倉・経団連」と「東京電力」」 下「」引用。

「東電と経団連の関係について、元財界担当記者がついて、元財界担当者が解説する。
「米倉会長と東電の勝俣会長は、○四年に経団連の副会長に一緒に就任し、支え合ってきた仲なので、人情的な側面があるかもしれません。また勝俣会長の弟である丸紅の勝俣宣夫会長も経団連の副会長です。
 そもそも経団連にとって東電の存在は大きいのです。九○年に、東電の平岩外四会長(当時)が悲願の経団連の会長に就いた後、会長こそ出していませんが、ほぼ常に副会長の座を占め続けてきた。そんな企業は東電だけ。また経団連への会費は、基準も金額も非公開ですが、東電はトヨタと並び最高額を出していると見られます」
「人」と「金」を出していることに加え、加盟企業にとって東電は“重要な取引先”でもある。
「東電は、ピーク時には年間一兆円を超す設備投資を行なってきました。経団連中枢に役員を出している重厚長大企業は、長年、東電から多額の受注にあずかってきたのです。加えて、こうした企業は、これまで電力を安く、安定供給されてきました。そうしたこともあって、経団連企業の多くが東電を擁護しているように見えます」(同前)」

「大企業には電気料を割引」 下「」引用。

「電気料金は、家庭用と企業用では料金体系が異なる。家庭などへの小口向け料金の値上げには経産相の認可が必要だが、企業や自治体などへの大口向けは、東電が自由に決められる。
「大口向けの料金は個別契約で決められます。東電は、経団連に加盟し、電気を大量使用するメーカーに対して、大きく割引しているとの話は以前からありました。今回の値上げも、東電は一律としていますが、個々の契約書を見てみなければ分かりません」(経済ジャーナリストの松崎隆司氏)」

割引でウハウハの米倉会長。下「」引用。

「化学業界も電気を大量に使用する。産業別では「機械器具」に次ぐ二位。米倉会長の住友化学が支払う電気料は、一年間で百十億円にも上る。
「しかし割引が無ければ二百億かもしれません。電力使用量が多いほど、割引の恩恵が大きくなりますが、問題は、内訳が見えないことなのです」(同前)」

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全体が東電擁護ではない。下「」引用。

「だが、経済界全体が東電擁護に染まっているわけではない。
 国有化について経済同友会の長谷川閑史(やすちか)代表幹事(武田薬品工業社長)は、「国民の税金を使って支援するので、国が決定権を主張するのは理解できる」とし、日本商工会議所(元東芝会長)も「税金を使って大量投入することになれば管理は当然」と一定の理解を示している。電気料金値上げに対しても、日産自動車の志賀俊之COOは、「円高に対し我々は懸命に努力している。東電は同じ努力をした上での値上げなのか」と疑問を呈している。」

東電に反乱。下「」引用。

「一方、電気料金値上げは、経団連加盟企業と対極にある中小企業を締めつける。電気を多く使用する鋳物業が集まる埼玉県川口市からは、東電に対して反乱の狼煙(のろし)が上がっている。
 川口商工会議所の児玉洋介会頭が語る。
「私たちは、電気料金の値上げ分は払わないことに決めました。東電は、『払わなければ五十日で電気を止める』と言ってきています。東電は『他から買えないだろ』という気持ちがあるから非常に強気です。鋳物業は鉄を溶かす時に電気を大量に使うので、私の会社では電気代が売上の八%分にもなる。仕事が減り、人員整理をしているのに、値上げなんてとんでもいな」
 埼玉県の上田清司知事も東電への苛立ちを隠さない。
「東電の西沢社長に、『値上げの前に、最低でも本社を売却してきてください』と言いました。東電は十年間のリストラ策を出しましたが、一、二年の詳細すら出していない。民間企業でこんなラフな債権計画は通りません。-略-」

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「【がん保険】福島では孫のプレゼントに」 下「」引用。

「六十代半ば過ぎと思われる老夫婦が、街中ではたと立ち止まる。生保の半在代理店だ。二人は代理店の扉を開けてこう尋ねた。
「孫にがん保険を贈りたいのですが……」
 今までなかったようなことが、福島県内では起きているのだという。-略-」

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