磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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岩波新書274 田中正造

2007年07月11日 | 読書日記など
『岩波新書274 田中正造』
    由井正臣・著/岩波書店1984年

政治家でもある田中正造。しかし、彼の場合は金権腐敗などとは関係のない、自らの資産までも国のために使ったといわれている方ですね。現在の政治家とはまったく違う人物です……。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「近代文明の暗部ともいうべき足尾鉱毒問題を半生涯をかけて追求した田中正造。その類いまれな思想と行動力は、どのような条件のもとで形づくられ、貫かれていったのか。従来あまり知らなかった民権家としての活動をも丹念にたどり、終始一貫農民の立場に身をおいて戦いつづけたこの「人道の戦士」の壮絶な生涯を生き生きと描きだす。」

田中正造は学問を大切にもされたようです。下「」引用。

「正造自身江戸遊学の望み親戚朋友によってたたかれたことを後のちまで悔いている。
「学問なしの勇気は位置によりて動く事あり。無学の精神家はクツワなき馬の如し。位置によりて善悪一つならず」と。」

学問は大切ですね。

民主主義というのを『手続き』といった小泉元総理。

民主主義にも学問は大切なことと思います。

「天は人の上に人を作らず……」
福沢の場合は、学問がつくると、「学歴社会=差別社会」をつくりあげた人でもある。

田中正造の場合は、これとは違います。初等教育の大切さ、女子の教育の大切さを訴えた方でもあります。

田中正造の場合、父が金持ちだったようです。父が田中正造を応援していたようです。下「」引用。

「父庄蔵は喜んでこれを許し、正造につぎのような某禅師の歌をしめして、その決意を激励したという。
  死んでから仏になるはいらぬこと 生きているうちよき人となれ」

意味深い言葉ですね。

『栃木新聞』の発刊。栃木県会議員。
田中正造は活躍をはじめます。

足尾鉱毒問題のために、上京。藩閥政府とかわらなかった……。下「」引用。

「このとき選ばれた代表五○名が入京し、内務大臣板垣退助、農商務大臣大石正巳(まさみ)に面会をもとめたが、板垣は面会を峻拒(しゅんきょ)し、大石は三度めにようやく面会に応じた。「我々の政府」と正造が述べた政党内閣も、藩閥政府となんら異なるところがなかった。」

川俣事件

このような田中正造が、『亡国演説』するならば、理解ができます。

そして、直訴状。

何冊かの本には、荒れ地のままのように書かれてあります。
しかし、それを変えようとした人たちもいます。

足尾に緑を育てる会


公害の原点「足尾鉱毒事件」の現場を訪ねる




足尾銅山・世界遺産に 日本の公害の原点 2007






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