『岩波文庫赤276-6 解放された世界』
H.G.ウェルズ(作)/浜野輝(訳)/
岩波書店1997年
表紙裏に書かれてあります。
「一九五○年代、局地的な紛争が世界戦争へと発展、原爆投下によって大惨事がひきおこされる。そして、戦争と国家から解放された、人権による世界国家設立への動きがはじまる……原爆と核戦争の危険性を予見し、日本国憲法の原点ともなった思想小説。 一九一四年刊行。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/b0/6e8cf9257706edf44529334f50c12cc0.jpg)
どうも、この「あとがき」を書かれた方は、
贔屓の引き倒しをされているように
ボクには思える点もありました。
この小説は1914年に刊行されていることに、
まず驚きはあります。
そして、今となっては非常識きわまりないことが
書かれて有ります。下「」引用。
「同じテンポで、いろいろなタイプの原子力エンジンが産業の分野に導入された。鉄道会社は原子力索引エンジンの引渡しを優先的に受けるためにな莫大なプレミアムを支払った。」
この本によって原子爆弾という言葉が使用されたという。
しかし、原子爆弾の表現はおかしい。
もちろん、SFだからだろう。
当時はSFでしかなかったからだろう。
「あとがき」では、アインシュタインを非難している。
アインシュタインが大統領に手紙を書いていたように、
ウェルズも書いていたし、ウェルズをとっていたら、
よかったという。
しかし、私にはそれは理解できませんでした。
この小説にしても、被害者、つまり被爆者のことは
見捨ててあるように、私は受け止めました。
平和主義とは何か、自分の論理を言葉で通せば、
それは平和主義なのか???
まあ、直接的なテロリズムではないだろう。
しかし、暴力を助長させる論理を増幅させる
論理をとれば、やはりテロリズムという方が
おられても、私はそれを否定できません。
鉄道を動かすのに原子力が使用されるというのか?
チェルノブイリなどのことも彼は考えないのか?
ちょっと危険なぐらいではない!
当時だから仕方がないのだろうし、フィクションであろう。
それでも「あとがき」にはきちんと書いていただきたいものです……。
科学者たちよ、
つまらないSF小説に騙されるなよ。
あなたのなしたことは、あなたの上にかかる。
それはたとえ、その場でごまかせても、
いずれ身に降りかかるというもの……。
それがあなたでなくとも、
あなたの子供あるいは子孫かもしれない……。
H・G・ウェルズと日本国憲法-種の起原からヒロシマまで-
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Index
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H.G.ウェルズ(作)/浜野輝(訳)/
岩波書店1997年
表紙裏に書かれてあります。
「一九五○年代、局地的な紛争が世界戦争へと発展、原爆投下によって大惨事がひきおこされる。そして、戦争と国家から解放された、人権による世界国家設立への動きがはじまる……原爆と核戦争の危険性を予見し、日本国憲法の原点ともなった思想小説。 一九一四年刊行。」
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どうも、この「あとがき」を書かれた方は、
贔屓の引き倒しをされているように
ボクには思える点もありました。
この小説は1914年に刊行されていることに、
まず驚きはあります。
そして、今となっては非常識きわまりないことが
書かれて有ります。下「」引用。
「同じテンポで、いろいろなタイプの原子力エンジンが産業の分野に導入された。鉄道会社は原子力索引エンジンの引渡しを優先的に受けるためにな莫大なプレミアムを支払った。」
この本によって原子爆弾という言葉が使用されたという。
しかし、原子爆弾の表現はおかしい。
もちろん、SFだからだろう。
当時はSFでしかなかったからだろう。
「あとがき」では、アインシュタインを非難している。
アインシュタインが大統領に手紙を書いていたように、
ウェルズも書いていたし、ウェルズをとっていたら、
よかったという。
しかし、私にはそれは理解できませんでした。
この小説にしても、被害者、つまり被爆者のことは
見捨ててあるように、私は受け止めました。
平和主義とは何か、自分の論理を言葉で通せば、
それは平和主義なのか???
まあ、直接的なテロリズムではないだろう。
しかし、暴力を助長させる論理を増幅させる
論理をとれば、やはりテロリズムという方が
おられても、私はそれを否定できません。
鉄道を動かすのに原子力が使用されるというのか?
チェルノブイリなどのことも彼は考えないのか?
ちょっと危険なぐらいではない!
当時だから仕方がないのだろうし、フィクションであろう。
それでも「あとがき」にはきちんと書いていただきたいものです……。
科学者たちよ、
つまらないSF小説に騙されるなよ。
あなたのなしたことは、あなたの上にかかる。
それはたとえ、その場でごまかせても、
いずれ身に降りかかるというもの……。
それがあなたでなくとも、
あなたの子供あるいは子孫かもしれない……。
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