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筑摩叢書29 増補決定版 中国の赤い星

2008年04月29日 | 読書日記など
『筑摩叢書29 増補決定版 中国の赤い星』
   エドガー・スノー(訳)/松岡洋子(訳)/
     筑摩書房1975年、1976年2刷

鋭い分析などはないといっていいかもしれません。中国共産党のことを書いた一冊です。しかし、中国共産党よりの本のようにボクには思えます。



この本は古典であるという。下「」引用。

「『中国の赤い星』は著わされた経緯からみて古典である。当時エドガー・スノーは三十歳になったばかりで、ジャーナリストとして中国滞在七年を経ていた。一九三六年に中国共産党は、中国東南部から西北へかけての脱出を成功裡に終えたばかりで、彼らの統一戦線戦術にふみだしており、外部の世界に自身の物語を伝える用意ができていた。」

毛沢東に出合ったという。下「」引用。

「当時の赤い首都保安(彼の首都延安よりもさらに西北の奥にある)に着いて、歴史に記録される用意がととのったばかりの毛沢東に会ったのである。
 四カ月間をすごし、毛沢東自身が語った革命家としての彼の半生をノートして、スノーは一九三六年十月に封鎖された紅区から出てきた。目をみはるような記事を彼は新聞に連載し、メモをもとに『中国の赤い星』を一九三九年七月に書き終えた。」

アメリカの政策に影響を与えたという。下「」引用。

「『中国の赤い星』は中国の共産主義者たちが、効果的な抗日運動に必要な民族的指導を与え得ることを示すものであった。その時以来、どのように劇的にアメリカの政策立案の姿勢が変化してきたかについては、本書の要約が、そもそも〈サタデー・イブニング・ポスト〉誌と〈ライフ〉誌に掲載されたことを想起すれば分るであろう。」

蒋介石の虐殺が書かれてあります。下「」引用。

「四月には南京と上海で反革命運動がはじまり、蒋介石のもとで組織労働者の全般的虐殺が行われました。同じような措置で広州でもとられました。」

白と黒と赤……。下「」引用。

「漢民族のなかにも“白”と“赤”があり、いつも惈惈族を殺したり抑圧してきたのは白い漢民族であった。赤い漢人と惈惈人は興味深げに耳を傾けた。狡猾にも彼らは、自身の独立を守り、赤い漢人を援けて白軍と戦うために武器と弾薬を求めた。彼らが驚いたことに、紅軍はこの両方を与えたのである。」

ゼロサムゲームをしている……。友好では決してない。

かつてキリスト教徒が紅軍にはいるという……。下「」引用。

「ちなみにわたしは紅軍内で何人かのキリスト教徒や、以前信者であった人たちに会った。共産主義者の中にはかつて活動的なキリスト教徒であった者が少なくない。紅軍軍医隊の主任ネルソン傅博士は、以前江西省のメソジスト系病院で医師をしていた。彼らは自ら進んで紅軍と共に仕事をし、熱心に彼らを支持しているが、まだ信仰に生き、従って共産党に入党していない。」

この人たちは文化大革命でどうしたのだろうか?

“武装による説得”というのがあるらしい。下「」引用。

「中国は議会制民主主義ではなく、政党によって、あるいは個人の独裁者によつて支配されていた。政治面では封建的習慣に戻ることがしばしばであった。新聞は完全に抑圧され、国民には参政権が与えられていないので、南京を非難する。あるいはその参政権が与えられていないので、南京を非難する、あるいはその政策を変更させる友好な方法はただ一つしかなかった。それは武装蜂起、あるいは武装恣意運動、あるいはまた中国人のいう“兵諫”--“武装による説得”--であり、これは中国の政治作戦では認められている戦術である。」

毛沢東は語ったという。下「」引用。

「中国の民族解放運動の勝利は世界社会主義の勝利の一部である。」」

どこが?

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