磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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戦争を知らない世代へ5 大阪編銃後の婦人

2009年04月21日 | 読書日記など
『戦争を知らない世代へ5 大阪編銃後の婦人』
   創価学会青年部反戦出版委員会・編/第三文明社1975年

大阪にも大空襲はあった……。



戦争を呪う……。下「」引用。

「残酷だ! 無惨だ! 赤紙一枚で、本人や家族の意志を無視して駆け出しておきながら……私は戦争を呪わずにはいられなかった。」

公務員と給料……。下「」引用。

「主人は役所勤務の公務員。安いサラリーマンです。軍事工場に勤めると三倍ぐらいのサラリーになるが、召集期間に家族の保証はありません。公務員の場合は主人が帰るまでそのままサラリーは入るのです。それで公務員にとどまる事にしました。-略-」

軍隊という所は常識が通じないところ……。下「」引用。

「軍隊と云う所は、新兵は食べる物もろくに食べさせず、善い事をしても悪い事であり、矛盾だらけで叱られっぱなしの様でした。身内としては一時でも空腹を満腹にさせたいのが真情です。本人もお腹をすかしていますから上官の監視をよせに食べました。後でとても厳しい仕打をされたそうです。それから一ケ月程の四月二十四日頃、第一回白紙召集教育の訓練が終って帰って来ました。
 その時のうれしかった事、本人も何と云っても娑婆はいいものだ。束縛がなく自由だと喜びました。その時の思想では、国の為、天皇の為、銃後の妻、軍国の妻と大したあがめられ方です。除隊で喜ぶなど国賊あつかいです。しかし、それが人間の本心だと思います。間違った思想程恐ろしい事はありません。」

「幼児をかかえて避難」 下「」引用。

「幼児をかかえあっちこっちに逃げました。戦争ほどいやなものはない。本当に思いだすたびに生地獄です。
 大阪第二の大空しょうのときです。B29三百機が朝九時頃しゅうげきしてきました。朝は言いながら空は真黒で前は一メートル先も見えません。子供は泣きさけびあたりは火の海。その上大雨で逃げ場なく、荷物は捨て我身だけ助かるのが精一杯でした。」

敗戦国にはシラミが湧く……。下「」引用。

「家財が丸焼けにされて、政府からもらったお金は一日ならんでたったの三円でした。泣くにも泣けない情なさと口惜しさで一杯でした。風呂に入っても水は一尺位でとてもきたない。シラミはわくし、石けんはなく下駄もなくこのうえなく不衛生でした。敗戦国にはシラミが湧くと聞いていましたが不衛生の為その通り体験しました。-略-」

マラリアに罹患して、日本に帰ってきた人も多いようだ……。下「」引用。

「昭和十五年、夫は突然復員しました。病気のためでした。マラリア病にかかわり、病院船で帰ってきました。早速、堺の金岡病院というところに入院しました。-略-」








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