磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ヒロシマから帰った兄

2006年07月08日 | 読書日記など
『ヒロシマから帰った兄』
  マリアン・D・バウアー(著)/
       久米穣(訳)/佑学社1992年

差別する方にも差別する理由はあるでしょうが……。



表紙の裏に下「」のように書かれてあります。

「一九四六年、夏、ヒロシマでの駐留をおえて帰ってきたスティーブの兄は、以前とは別人のように無口になり、仕事にもつかずにいつも森のなかをぶらついていた。そんな兄を仲間から侮辱されて、スティーブは兄を戦場での英雄にしたてるうそをついてしまう。うそはうそをよび、どろ沼にはまってしまったスティーブは……。おいつめられ、傷ついたスティーブに兄は、はじめてヒロシマで見たものを語りはじめた。」

ヒロシマのことはあまり書いてなかった。

ただ原爆だけが、間違っていたというのか?

人種差別をする人間は他の差別もやはりするものです。下「」引用。

「マシューはつづけた。「休戦の調印がおわっても、アメリカをふくむ連合国は、軍隊を占領した日本に駐留させた。そこで、ぼくたちが戦った相手の国民、日本人は……ぼくたちとおなじただの人間だったと知ったんだ。」
「あの顔色のわるい小がらなやつがかい。おれたち同じ人間だっていうのかい?」
 セレスティーノは、ほんとうにびっくりしたように大声をあげた。」


差別する少年の父は日本の捕虜だったという。
そこで片足を失ったという。


きれいごとかもしれないが、著者のいう意味が僕は
理解できる。同。

「「でも、たぶんおまえは、世界のひとにぎりの人しか知らないことを学んだんだな。」
「どんなことを?」
「自分自身が傷つくことなく、ほかの人を傷つけることはできないってことを。」」


この著者は子供が戦争にいかないように思い、
この作品を書いたという。

しかし、もっと現実をみてもらいたいものだと思います。
今の現実のアメリカを把握しておいて、文学もかいていただきたい。

それは日本でも、どこでも同じことだと思いますが……。




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