磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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週刊金曜日 2011-7-15

2011年09月29日 | 読書日記など
『週刊金曜日 2011-7-15』
   平井康嗣・編/金曜日2011年

特集名 原発と電力のウソ



「菅首相は「脱原発」を貫けるか 打ち砕かれた経産省の「原発再稼働シナリオ」」
……原発のトップセールスマンが、貫くのか? この時も疑問でした。今の政権はさらに、する気がなさそうですね。

「日独メディアの原発報道検証 ベルリンでシンポジウム」 下「」引用。

「しかし一方でマリオ・シュミッ・元ARD(ドイツ公共放送連盟)日本特派員が「原発事故をめぐる“真実”の追求という点ではドイツは独自の調査報道を重視したのに対し、日本は政府・東京電力の情報ばかりを伝えた」とし、日本の商業ジャーナリズムが原発推進派の意見を流し、危険性を指摘する専門家の声を取り上げようとしてこなかった点にも触れた。-略-」

「空自虐待死事件で原告勝訴「全国の悩める自隊隊員にこの判決を」」 下「」引用。

「入廷前から涙がとまらなかった母親は判決後、こう語った。
「勝っても負けてもつらいのは一緒です。提訴から三年あまり、自衛隊の自殺者は減るどころかまったく改善していません。全国の悩んでいる隊員たちにこの判決を早く届けたい」」

大本営マスコミは、自衛隊の負の部分を伝えるのは熱心ではないようですね。

「核燃料サイクルを知らない専門家 地下原発議連、2回目の勉強会」 下「」引用。

「会場の空気が凍りついたのは、
「原子炉等が想定外の破損事故を起こしても、原子力施設周辺住民に放射線による被害を及ぼさない地下式原子力発電力について」と題して講演した京都大学名誉教授の大西有三(ゆうぞう)氏(地盤工学)が質問を受けた時のことだ。参加議員に国際社会で「核燃料サイクルはどう変わっているか」と問われた際、「核燃料サイクルと言いますと?」と聞き返したのだ。質問議員が慌てて「プルトニウムを取り出してもう一度使うシステム」だと逆に答えると、「私はちょっとあの……我々がやっているのは一番最後に再処理して残った、これ以上は使えない処理です」という珍問答となった。
 逆風の中で地下原発の知見を集めようと呼ばれた“専門家”が国の原子力政策の機軸である「核燃料サイクル」を知らなかった。また、研究対象が地下原発ではなく、最終処理場であることが露呈した。さらに、「核燃料サイクル」について解説をくわえたのが(財)電力中央研究所の伊藤洋・研究顧問だったことで、電力業界の存在も色濃い会であることがわかった。議連は、わが国が地下原発に関する知見を有することを盛り込んだ提言を国際原子力機関(IAEA)に送るというが、虚偽に等しく恥の上塗りにはならないか。」

「首都圏4知事は「原発推進」 原発推進と五輪招致は同路線か」 下「」引用。

「『産経新聞』が主催し、東京都と神奈川・埼玉・千葉の三県が後援する「心をつなごう日本」シンポジウムが七月五日、東京都内で開かれ、約八○○人が集まった。内容はす、原発推進政策の維持と東京五輪招致を訴えたもの。-略-上田清司埼玉県知事も「3.11を契機に再生したという証を世界に見せる」と応じた。
 司会が「皆さん、四知事全員が五輪に賛成ですよ」と締めくくり、大震災を政治目的に利用したようなイベントが幕を下ろした。」

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「北海道、泊原発廃炉求め提訴準備 原告は1000人規模」 下「」引用。

「北海道在住の弁護士や研究者らが一○○○人規模の原告団と一○○人体制の弁護団による原発廃炉訴訟の準備を進めている。七月七日夜、札幌市内で開かれた設立会には各地から約三○○人が集まり、関心の高さをうかがわせた。-略-」

【ウソ】「「原発の電気は安い」は本当か」熊本一規。下「」引用。

「これだけの大惨事を前にして発想を疑うのだが、“原発推進派”が巻き返しに躍起になっている。いわく、戦後復興は原発の安い電気のおかげ、原発を再稼働させないと大停電が起きる……。大新聞がやテレビが報じない原発と電力のウソを特集する。」
「-略-以上のように、「原発の電気は安い」は、そうなるような操作を加えて試算がなされたがゆえの結論である。フィンランドのように「一○万年の管理」を行なった場合のバックエンド費用を見込めば言うに及ばず、設備利用率の実態に基づくだけで、石炭火力が断然安く、次いでLNG火力が原発よりいくぶんか安くなるのである。
「火力発電で代替すれば、燃料コスト増により電気料金があがる」は、二日酔いで休んだAの仕事をBが補ったために生んだ残業代をBの能率の悪さのせいにするのと同じ、悪質な「論理のすり替え」である。残業代をBの能率の悪さのせいにするのと同じ、悪質な「論理のすり替え」である。残業代の原因はAにあり、AとBの能率の差など全く関係がないのである。「原発の電気は安い」は、意図的な嘘であり、誤りである。」

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「東電が隠す夏の電力」西野漠。下「」引用。

「福島第一原子力発電所の事故収束がままならないなか、東京電力は夏の電力需給圧迫に鑑み、管内の需要者に対して15%の節電を呼びかけている。原発が動かないから電力が足らないのか。東電がひた隠しにする夏の電力を検証する。」

「全ての原発が停止しても電力は大丈夫!」 下「」引用。

「現在、東京電力は毎日の「でんき予報」で予想最大電力(需要)とピーク時にの供給力を発表している。-略-「○○%の使用率」と、数字で示されているともっともらしいが、根拠を明確には示さず、ただ節電を呼びかけるのでは、説明責任を果たしたとは言えまい。-略-
「ある程度の電力の余力は必要だが、ピーク時の需要に関しては、企業などの大口需要家間の小口の需要者間の調整をすれば対応でき、家庭などの小口の需要者が貢献できることは少ない。原発を再稼働させるための節電ではなく、持続可能な社会を作っていくために、今年の夏が契機になればいい」と平田さんは話す。
 この夏を機に、今までの電力供給の在り方そのものを根底から見直し、転換を急ぐべきだ。」

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「需給調整で電力消費削減を」 下「」引用。

「働く人の負担を増やし、弱者を苦しめる「節電」を強いれば、「やっぱり原発がないと」と考えてくれると意図して、電力危機を煽っていると、よく言われる。-略-来年までには、単なる節電から、効率化による「小エネルギー社会」へ向かうこともできるはずだ。
 そうした方向性について、原水爆禁止日本国民会議エネルギー・プロジェクトの提言『持続可能で平和な社会をめざして』を参考にしていただければ幸いである。福島原発震災の前にまとめたため、脱原発の見通しが悠長に過ぎるとみえるのは、お許しを願いたい。」

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「23年前から予想されていた大津波 東電社内で消された危険信号」添田孝史。下「」引用。

「東日本大震災と同じような大津波が、約1100年前にも仙台平野を襲っていた証拠が見つかったのは1988年のことだ。約1000年ごとに3回襲来した痕跡が地層に残されており、当時から「次」がいつでもおかしくない状況だった。東京電力は津波の危険性を何度も警告されていたが、黙殺し続けた。震災後、東電の首脳が「想定外だ、免責だ」と言うのを聞くたびに、この組織が深く病んでいるのを感じる。-略-」

東電の「腐った部分」 下「」引用。

「地震学者や津波の研究者まで社員としてかかえている東電が、福島第一の危うさに気づいていなかったはずはない。「想定外」が起きる確率がとても高いことまで計算していたのだから。社内で発せられた危険信号はどこかでかき消されたのだろう。
 この「腐った部分」が解消できない限り、東電に原発をまかせるのは怖すぎる。」

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「国際原子力マフィアIAEAの正体 チェルノブイリのデータはなぜ改竄されるのか」成澤宗男。下「」引用。

「この国際機関に対し、以前から世界の環境団体のみならず、医師や科学者からも多くの批判が出ているのはなぜか。その役割が、核についての真実を隠蔽することがあるからだ。-略-」

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「安全神話」とノーベル平和賞IAEA。下「」引用。

「IAEAは二○○五年、エルバラダイ事務局長(当時)と共に「平和目的のための原子力が、可能な限り安全な方法で利用されることを確保するために努力」した等の理由で、ノーベル平和賞を受賞している。だが「3.11」を経験した世界が、どこまでこのような美辞麗句を真に受けるだろう。むしろ原発の安全神話が崩壊した今こそ、一見「公正な国際機関」ように受け止められてきたIAEAの権威も、同じ運命をたどりつつあるように思える。」

IAEAの設立趣意書。下「」引用。

「そもそもIAEAは、設立趣意書で「原子力エネルギーの貢献を進め、拡大する」とうたっており、「国際機関」のお墨付きで原発を存続・拡大させると宣言しているにの等しい。」

WHOとIAEA。下「」引用。

「-略-その目的のために放射能の脅威を示す事実を意図的にねじ曲げ、過小評価しようとする姿勢だ。その典型が、同じ国連機関である世界保健機関(WHO)との関係だろう。
「子どもの健やかな成長や」や「すべての人々の健康の増進と保護」を憲章で明記するWHOは、一九五六年まで正式に「原子力産業と放射能源の増大により、将来の世代の健康が脅威にさらされている」と警告していた。だが、後に姿勢が一転する。
 WHOは一九五九年の第一二回世界保健総会で、IAEAとの間で合意文書を作成した。そこには「二つの機関(WHOとIAEA)は、どちらか一方が多くの関心を持つか、あるいは持つかも知れないテーマについて、計画したり行動することを提案する場合、いつでも両者は相談の上、互いの合意によって調整しなければならない」と明記されていた。以後WHOは、国連の諸機関でも唯一安保理に直属する地位にあるIAEAの意に反して「放射能の脅威」について警告したり「行動」したりした形跡は皆無となる。」

「「劣化ウラン弾は無害」?」 下「」引用。

「それを証言するのが、放射能が人体に与える影響についての研究者で、WHOの上級顧問だった英国のキース・ベイバーストック博士だ。博士は二○○一年、劣化ウラン弾の使用によって放射性物質が飛散し、人間の肺に入って内部被爆を引き起こすとした報告書を作成したが、IAEAの圧力が握りつぶされた。
「本来、IAEAに対して劣化ウランの酸化物が有する危険性について警告すべきでした。だがWHOがやったことはこの事実を無視し、公表するのを邪魔することでした」(英「反劣化ウランキャンペーン」のHP)」

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