磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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神国日本のトンデモ決戦生活-広告チラシや雑誌は戦争にどれだけ奉仕したか-

2010年11月02日 | 読書日記など
『神国日本のトンデモ決戦生活-広告チラシや雑誌は戦争にどれだけ奉仕したか-』
   早川タダノリ・著/合同出版2010年

知らないことが沢山書かれてありました。
今の人が、資料をみて感想をまじえて書いたものです。
もちろん、当時の人は、こんふうには思ってなかったでしょうね……。



帯に書かれてあります。下「」引用。

「戦時下、生活のすみずみまで、煽られていた
総動員体制をつくりだすために、信じられないくらいトンデモな情報が覆っていた。旅行やお菓子や化粧品や薬、婦人服や信仰、結婚、出産、学校、職場、ラジオ体操や受験勉強、などありとあらゆるところまでプロパガンダがあふれていた。
図版200点以上で示す笑えるようで笑えない戦時下生活。」

「ポアするぞ~」の世界。下「」引用。

「自分の肉体は死んでも、その魂、その生命は、いつまでも天壌無窮の国家と共に、永久に生きてゆくのである。
 これはもうほとんど「ポアするぞ~」の世界。殉国の精神と永久生命とを結合させたおそるべき死の哲学である。「靖国神社」という造神の制度が、個人の生命と国家的生命体=「無窮の皇国」との一体化を媒介するという仕組みだ。たかだか創建後七○年にも満たない靖国神社が、ここまで宗教的熱情の対象となるとは、あらためて驚愕する。-略-」

従軍看護婦美談。下「」引用。

「この小冊子には従軍看護婦美談が二本挙げられており、一つは「支那事変」中に南京野戦病院伝染病棟で勤務中にコレラに倒れた「白衣の観音竹内喜代子」。もう一つが「日露戦争」中、吹雪の大連埠頭で傷病兵を病院船に運びつづけて病に倒れた「病院船の天使大熊よし子」の二人。」

「軍神も観音も天使も靖国へ」

東条英機夫人は、愛国の母(「四児殉国の栄光」)に電報を送る……。
東条英機と「靖国の遺児」……。下「」引用。

「そもそも自分がはじめた戦争のせいで親を亡くした子どもたちと並んでニッコリと記念撮影するのは、常人にはなかなか真似のできない厚顔さである。」

INDEX

「靖国遺族」の自殺未遂事件。下「」引用。

「昭和十四(一九三九)年春の靖国神社臨時大祭に参列した遺族の一人が、東京からの帰途、長野駅で自殺未遂事件を起こした-略-この書類は「長野県知事 富田健治」から「内務大臣 木戸幸一殿、陸軍大臣板垣征四郎殿、福井県知事殿、松本憲兵分隊長殿」に宛てられた公文書である。わざわざ県知事が報告書を起草するほどの事件ではあったらしい。」

「靖国神社の「冠敵撃攘必勝祈願祭(こうてきげきじょうひっしょうきがんさい)」 下「」引用。

「「大東亜戦争」期間中に、仏教・神道・キリスト教を問わず、いにしえの「元寇(げんこう)」の頃の故事にならってか、ほぼ全宗派・教団で「必勝祈願祭」が挙行されていた。-略-結局、神風が吹くことはなかった。」

靖国システム。下「」引用。

「つまり、靖国システムの成立によって、戦争で人を殺した人間が戦死しても「悪道」(地獄道・餓鬼道・畜生道)に行かなくてすむようになった。これは仏教の教義からいって矛盾ではないか、という疑問が当時各地で続出したらしい。-略-
 そこで山邊は、オウム真理教もその教義を基礎とした「般若理趣経」まで持ち出して、「戦死」は浄土への途(みち)であると力説する。-略-戦死者の魂はあいかわらず行方不明のままである。」

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「「日本よい国」伝説」
田母神「日本はいい国」=戦後生まれの田母神の妄想……。
戦中は、日本イイ国と教科書で洗脳する。下「」引用。

「日本は「よい国」というだけではない、「清い国」で「強い国」だぞ、おまけに「神の国」で「エライ国」なんだぞぉ!と、一生懸命に訴えています。やっぱり日本はすげえよ、と素直に感動したいものだが、どこがどのように「よい国」で「強い国」なのか全く論証がないのでさっぱりワカラナイのが悲しい。おまけに「神の国」と言われても、どーして世界中でただ一つ、日本だけがそんなにパラダイスになっちゃているのか、不思議で仕方がない。」

「日の丸フェティシズム入門」 下「」引用。

「亘理(わたり)章三郎著『日の丸国旗』(実業之日本社、昭和十九年)……この本を手に取った時から、何かイヤーな感じがしていた。ミもフタもない直截なタイトル、昭和十九年発行というタイミング、そして狂信的国体原理主義者として知られる著者……案の定、読むとアタマがクラックしてくるドラッグ本だった。-略-」

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勝利の日まで大増税」国家総動員法と同時。
「実は同時に「支那事変特別税法」という大増税も同時に施行された。」
「航空機を家庭で作れ!」部品は内職の延長……。『主婦之友』
「戦争のための受験戦争」
北原白秋もやっちまったな
「高村光太郎のエロティック時局詩」
ファシスト少女フランチェスカちゃん
「決戦型ブラウス」
「決戦下の内職」
「植民地支配のための学校」

--いろいろなことが書かれありました……。


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