総理がコジキでコジキがソーリィー![]() 090 闇教育(自己を破壊する教育) 彼ら精神科医は戦後も教養ある人間として、カトリックやプロテスタントを非難する。 --しかし、彼らから、患者を守るためにガス室に送られた者はたったの一人もいないのである。 --彼らは、患者を金を得るための道具であったことさえも気づかなかったのである。 --その金で自らの命をつないでいたことも知らなかったという愚か者たちだったのである。 ヒトラーをつくったのは、『集団』であって、ヒトラーという一人の孤立した人間がつくったのではなく、あくまでも『集団』なのである。 アリス・ミラーはそれがなぜ成立したかというと、ドイツの教育にあるという。 ヒトラーの父は鞭をもって教育した。それは、けっして父権というよりも、自らの子どもさえも敵であり、恐れていることから生まれたものだろうと思う。自分の内なる『闇』に恐怖していたのだろうと思う。 そういう教育を受けた者たちは『集団』になっても、行動は共通点を持つものなのだ。 --ヒトラーがユダヤ人を迫害することも、『闇』の中に入れてしまうことができたのである。醜く、邪悪であるユダヤ人を『闇』に入れることなど、それは善行であって、悪ではなかったのである。 --それをうんだのは、神学の父といわれる聖アウグスティヌスのときからであり、ドイツ語を生んだといわれる宗教改革者、マルティン・ルターも、ユダヤ人を殺せ! と説教した。 --その結実がヒトラーのユダヤ人の六百万人以上の虐殺である。 一人の孤立した人間が生み出したものではなかったのである。『集団』だからこそできたのである。 --ヒトラーということを、何かといえば、小中さんは政治学をろくに勉強もしないで政治家になったから、簡単に口にするけれど、小中さんの思っているようなことは100パーセントないのである。 小中さんこそが、ヒトラーと同様な人に沙也加には思えるのだった。 --市民運動は、ヒトラーとは関係しいない。シスターのように、いっしょに暮している人たちと、運動をしているのである。神学がいくらユダヤ人を差別している表現をとっていたとしても、イエス・キリストの教えは、そのようではなかったことを多くの人は知っている。 沙也加が知っているクリスチャンでユダヤ人をゴミのように思っている人はいなかった。少なくとも、沙也加の知人にはいないと信じている。 沙也加はキリスト教がしてきた歴史をまず一番知らなければならないことは、それは異端審問や、魔女狩りだと思っている。 キリスト教にも『闇』教育はなされた歴史はある……。 新大陸アメリカでおこなわれた、アメリカン・インディアンにたいして行なった行為は、『闇』教育そのものである。
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