磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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岩波新書802 デモクラシーの帝国  -アメリカ・戦争・現代世界-

2008年02月03日 | 読書日記など
『岩波新書802 デモクラシーの帝国
   -アメリカ・戦争・現代世界-』
      藤原帰一・著/岩波書店2002年

どうもですね、アメリカも流れが変化しているし、世の中はかわる。6年たっている本ですね。アメリカも唯一の超大国ではもういられそうにないですね。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「デモクラシーの帝国-アメリカ・戦争・現代世界-
二○○一年の同時多発テロ事件とアフガン戦争を経て、新しい世界秩序が姿を現してきた。それは、アメリカが「帝国」として世界を動かすというものだ。なぜアメリカは帝国に向かったのか。アメリカの変貌の下で、アジアやヨーロッパ、第三世界はどうなるのか。帝国秩序を超える道はどこにあるのか。世界政治の現在を徹底分析する。」

帝国というのは、帝王がいないとダメという人もいますが、国自体が帝王という意味だという人もいましたね……。

この著者は、帝国について。下「」引用。

「これまで見たように、帝国は過去の現象ではない。世界経済における影響力、世界各国への政治的影響力と地域介入に実績、さらに特定の民族性に依存しない普遍主義的な総合原理、そのどれをとっても、現在のアメリカには帝国としての性格があるからだ。
 だが、軍事的優位という響きを外してしまえば、わざわざ帝国ということばを使う意味も少ないだろう。」


イラク戦争で、たいしたことがないと、アメリカ軍はなってしまいましたね。
それをカバーできるのは核兵器のみですね。
事実、ブッシュ大統領は使いたがっているようでもある……。

キッシンジャーのいうのはゼロサムでは。下「」引用。

「……アメリカの視点から見れば、戦争をつくるのは民族自決ではなく、その欠如であった。力の均衡が失われたから戦争が起こるのではなく、力の均衡が戦争をつくるのであった。(Kissinger, 1994 : 221-222)」

力の均衡は許されない。アメリカの断然優位……。
そのために、日本はずいぶん、ひどいめにあっているようにボクは思います。

イラク戦争が自衛戦争ならば、日本のした戦争も自衛戦争になるような気がしました。下「」引用。

「もし「世界」や「文明」が戦うのなら、アメリカの大統領だけがそれを代弁できるはずはない。国連の承認なしに軍事行動を起こすことも許されないだろう。だが、ブッシュ大統領は、これは自衛戦争なのだから国連の承認は必要ないと主張し、軍事行動の承認も国連に求めなかった。」

ブッシュ大統領だけでなく、「正義の戦争」を声明にだした。
2002年2月、アメリカの代表的な知識人や学者たち60名がアフガン空爆を支持。
サミュエル・ハンティントン、マイケル・ウォルツァーなども、「正しい戦争」とした。

「正しい戦争」は本当にあるのか

今では、イラク戦争反対の人が増えているような感じですね。

アメリカについて、著者のこの意見は大切にしないと、日本は大変なことになるような気もします。下「」引用。

「アメリカに頼るか、アメリカを呪うのか、そのどちらかに片寄った情緒的な反応を乗り越えるためには、帝国に向かってしまったアメリカを国際主義と国際協調のなかに引き戻すための、われわれの努力が求められるのである。」



アメリカに依存しすぎではないかとボクは思う。
だが、嫌米の人たちも受け入れられない……。











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