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民衆のアメリカ史[下]1941~

2009年07月16日 | 読書日記など
『民衆のアメリカ史[下]1941~』
   ハワード・ジン(著)/猿谷要(監修)/
     平野孝(訳)/TBSブリタニカ1982年

権力のためではなく、事実を大切にしているハワード・ジンだとボクは思う。



アメリカの教科書もいんちきな作られた正史を掲載。下「」引用。

「合衆国が無力な国ぐにの擁護者として前進するという図は、アメリカの高校歴史教科書のイメージには合っていても、世界的な事件の記録には一致しなかった。合衆国はメキシコとの戦争をひきおこし、その領土の半分を奪っていた。合衆国は、キューバがスペインから自由を獲得するのを助けるように振る舞いながら、実際にはキューバに軍事基地や投資や干渉の権利を獲得していた。合衆国は、ハワイ、プエルトリコ、グアムを奪い、フィリピン人を服従させるために野蛮な戦争を行なっていた。合衆国は、貿易に応じさせるため、砲艦と脅迫で日本を「開国」させていた。合衆国は中国にける門戸開放政策を宣言していたが、それは、合衆国が中国を搾取する上で、他の帝国主義列強と同等の機会がえられるようにする手段であった。合衆国は、中国における欧米の優越性を維持するために、他の諸国と共に北京に軍隊を派遣し、三○年以上にわたって駐屯させていた。」

合衆国は利益だけ追求……。下「」引用。

「合衆国は、中国では門戸開放を要求しながら、ラテンアメリカでは(モンロー宣言や多くの軍事干渉によって)門戸閉鎖、つまり、合衆国以外のどの国をも締め出すようにと主張していた。」

真珠湾はアメリカ政府にとっては衝撃的ではなかった。下「」引用。

「真珠湾攻撃は、アメリカの国民の目には、突然で、衝撃的な、また不道徳な行為として映った。他のどんな爆撃と同じく、それは不道徳なものであったが、アメリカ政府にとっては、まったく突然でも、衝撃的でもなかった。ラセットは次のように述べている。「アメリカ海軍基地に対する日本の空襲は長く続いた一連の、相互の敵対的行為の頂点をなした。合衆国が日本に対する経済制裁を開始するためにとった行動が、戦争の重大な危険をはらむものであることはワシントンでは広く認識されていた。」

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原爆神話の間違いは、「ニューヨーク・タイムズ」にも書かれていたようだ。下「」引用。

「本土侵攻にともなう損失に関するこれらの評価は、非現実的であり、原爆の効果が知れわたるにつれて、ますます人びとに恐怖を与えた原爆投下を正当化するために、でっちあげられたもののように思われる。日本は一九四五年八月には絶望的状況にあり、まさに降伏しようとしていた。『ニューヨーク・タイムズ』New York Timesの軍事専門家、ハンソン・ボールドウィンは、戦後まもなくこう書いた。
 敵は、ポツダム宣言で無条件降伏で要求された七月二六日までには、軍事的な意味で、戦略上絶望的立場にあった。
 われわれが広島と長崎を全滅させたのはそうした状況下であった。
 われわれはそうする必要があったのだろうか。もちろん、だれにも肯定はできない。答はほとんど必ず否定的である。」

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ローゼンバーグの母……。下「」引用。

「ファシズムは敗れたが、引き続く冷戦と反共ムードの高まりは、ローゼンバーグ夫妻はじめ数々の犠牲者を生んだ。右から2人目は、処刑された息子のひつぎを前に泣きくずれるジュリアス・ローゼンバーグの母。ニューヨーク・ファーミングデイル墓地、1953年。」



一方のファシズムが負けただけで、今も表紙をかえて生きている。
またアメリカ側のファシズムは東西にわかれて冷戦へと向かった……。
--ファシズムがやることは、こんなことばかりだ……。

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