磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

サラリーマン・ブックス 人類滅亡戦 見えざるCBR兵器

2009年07月17日 | 読書日記など
『サラリーマン・ブックス 人類滅亡戦 見えざるCBR兵器』
   加藤地三・著/読売新聞社1963年

刺激的なことが書かれてある一冊でした。



核兵器事故、未然防止。下「」引用。

「すでにアメリカではいくつかの事件が発生しかけ、未然に防止されたことがあるのである。すなわち
 一、一九五八年、空軍軍曹が被害妄想にとりつかれ、45口径のピストルを核兵器に向けて発射するとおどかし、上官たちをその場に集め、核兵器心中をはかろうとしたが、説得されて思いとどまった。
 一、一九六二年四月、カリフォルニア州にあるバンデンバーグ基地で、ノイローゼにかかった空軍兵士がアース線をつけるのを忘れたため、大陸間弾道ミサイル「タイタン」が爆発した。
 一、同じ基地で、核兵器を取り扱う兵隊が妻が不貞行為をしたため極度のノイローゼになり、配置転換された。
 一、ミサイルに一発ピストルをうちこみたいという衝動にかられた空軍憲兵が、自発的に転任を申し出た。
 このような事実からアメリカの国防省は、陸海軍三軍の将兵に心理テストを行なうことを命令した。アメリカの軍隊で心身の障害が原因となって除隊するものの四三%は精神的な障害からだというが、これまで心理テストを行なった十二万五百十四人のうち一万八千五百五十九人は精密検査を必要とし、さらにそのうち千二百九十六人(全体の一%)は精神に異常があることがわかり、核兵器関係の軍務がはずされたという。」

index

昭和37年10月10日、東京の日本劇場で催涙ガスが散布され入場者が大混乱、2人は重症。

アメリカの毒ガスはドイツ以上だった……。下「」引用。

「第一次大戦中、アメリカの兵器工場は軍需景気でわきかえったが、毒ガス工業も他の軍需工業なみにさかえた。一九一八年の休戦当時、アメリカの科学者は六十三種の毒ガスを製造、そのうち八種類はすでにヨーロッパの西部戦線で使われていた。毒ガスの製造能力は一週間で八百十に達していた。この数量はイギリスの四十トン、フランスの三百八十五トン、ドイツの二百十トンにくらべれば、いかに大きなものであったかがわかる。しかもアメリカは休戦直前、一億ドルの特別予算を計上、四万八千人の工員をやとい入れ、一週三千トンの毒ガスを製造する計画を立てていた。これはアメリカが第一次大戦で使われた毒ガス兵器の破壊力の大きさに着目し、一挙に戦局を決するガス攻撃を計画していた証拠だといってよい。」

ノモンハン事件で細菌戦。下「」引用。

「しかし八月下旬、敵の大攻勢にあい退却を余儀なくされたとき、石井部隊はハルハ川に、はっしんチフス、コレラ、ペストなどの病原菌をまいた。この作業で井上大尉以下三十人の軍医と軍属が戦死したが、ノモンハンからボイル湖にかけての敵陣には疫病が発生し、その後における戦局の展開を有利にしたのである。
 建軍以来、最初の不利な戦いを経験した関東軍は、ノモンハン事件における細菌戦の効果に気をよくし、その当然の結果として、七三一部隊はしだいに研究規模を拡大していくことになる。」

index

--「朝鮮戦争の生物兵器」
米軍が使用したことも書かれてあった。教育は日本の米軍基地でおこなわれたという。下「」引用。

「細菌爆弾は「不発弾」とよばれ、日本の岩国基地に特設された学校で教育を受けた米軍の飛行将校四十五人が参加したことがあとからわかった。細菌兵器の種類はいろいろで、この種爆弾のショー・ケースの観を呈したといってよい。」

「飛行機から野ネズミの大群」
1952年4月5日朝、黒竜江省の甘南で大量のネズミ……。下「」引用。

「しかしなによりも、これらのネズミが飛行機からばらまかれたことの証拠は、動物の形態学的分布からいって、ミクロタスと学名でよばれるこの種のネズミは甘南にはいないことであった。細菌学検査によって、ネズミからペスト菌が検出された。村民と対空監視哨(しょう)は四月四日の夜、米空軍のF82型双胴夜間戦闘機の爆音を聞いている。この飛行機は四日午後十時直前に鴨緑江を通過し、甘南の上空にあらわれた。これらの状況から判断して、ペスト菌に感染した野ネズミを散布した犯人はF82型双胴夜間戦闘機だと断定された。」

「山の中に発見されたハマグリ」
--食べた人は、コレラで死亡したという。

電子レンジは“電波焼き”と命名された殺人光線の機械から改良されたようだ……。

ラッセル卿は、スターウォーズや細菌兵器のことも予測していたようだ。

そして、抗議活動をしているという。下「」引用。

「もう九十歳に近いラッセル卿は、死の床につくまで市民とともにこの行進とすわりこみをつづけるだろう。いまだ平和へのエネルギーは、戦争の準備とそれとくらべるとかぼそい。-略-」

index










index

もくじ





エンタメ@BlogRanking


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。