磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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くちなしの花 八月 ヒロシマ ヤケノハラニ ナル

2007年08月13日 | 読書日記など
『くちなしの花 八月 ヒロシマ ヤケノハラニ ナル』
   児玉辰春・文/長澤やすし・絵/草土社2001年

墜落し捕虜となった米兵。その米兵が八月六日広島に大変なことがあることを話したという。そのことは、憲兵により口止めされたという……。



この飛行機の墜落。
そして、米兵捕虜。
--米兵の被爆。
このことは、NHKの番組でも放送されました。

爆撃機ローンサム・レディ号

そして、その爆撃機の機長は東京へ移送されていたので、生き残りました。

そのことは本になっています。

爆撃機ロンサムレディー号  被爆死したアメリカ兵

それを目撃した日本人の話といっていいでしょう。

墜落した飛行士を、竹槍で殺そうとする住民。
ブラジル帰りのマリ子さんのお父さんがそれを止める。
--しかし、当時の人たちはアメリカ帰りといっていたそうです。
ボクの子ども時代、外国人はすべてアメリカ人といっていた近所の人たちと似ています。もちろん、ボクもその一人。

憲兵はウソをいうなというが、米兵は日本語で繰り返す。下「」引用。

「ボクタチ、ウソイワナイ。ホント、ハチガツロクニチ、ヒロシマ、ヤケノハラニナル」

--上のことは憲兵に口止めされる。

広島城にあった歩兵第一補充隊の営倉に収容された米兵捕虜二人。
同隊医務室勤務の増本春男衛生上等兵は、なにかおびえていたという。下「」引用。

「「おそろしい、おそろしい」
という。通訳の見習士官が、
「捕虜になったからおそろしいのか?」
と聞くと、
「いや、ここにいたら死ぬのだ。ちかいうちに広島が全滅するような爆弾が投下される。ここにいては死ぬ」
とこたえた。」


この著者は「まっ黒なおべんとう」という作品を書いておられる。
その主人公しげるくんは、この本に出てくる女の子たちの憧れの的だったという。

まっ黒なおべんとう


展示で「おべんとうばこ」を借りようとしたら、お母さんは。以下のように言われたという。下「」引用。

「シンガポールではね、晩晴園(ばいせいえん)という戦争資料館があって、日本軍のおこなった悲惨なきずあとが展示されていて、とくに憲兵へのにくしみをあらわしていたよ。
 そこの館長さんは、『わたしたちは、こんなにひどいことをされたのです。だから、広島に原爆が落とされたとき、手をたたいてよろこんだのです』と、いうちゃったよ。
 それを聞いておばあちゃんは、『先生、貸しましょうよ。原爆もいけんが、戦争がいちばんいけんのじゃねぇ』と、いってくれたのです」







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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
平和を願っております。 (コスモス)
2007-08-14 00:07:04
立ち寄らせていただきました。
もう二度と戦争の起こらないような世の中になるよう、心から願っております。
ありがとうございました。
返信する
ありがとうございます。 (磯野鱧男)
2007-08-14 07:15:10
すこしでも、平和になるようにとボクも思っております。
返信する

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