磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

従軍慰安婦問題の歴史的研究-売春婦型と性的奴隷型-

2010年09月09日 | 読書日記など
『従軍慰安婦問題の歴史的研究-売春婦型と性的奴隷型-』
   倉橋正直・著/共栄書房1994年

奴隷という定義が、根本的に間違っているようにボクにも思えました……。
金がもうかれば、奴隷じゃないってことは、通じないとボクには思えます。
--今も日本人は金金金なんでしょうね……。そして、間接的に人を殺している……。
今も基本的人権や、労働三権など、まったく考えていない……。
ご都合主義では、世の中がきちんと動くわけがない。



--三つの要素。
(1) 軍政史 なおざりにされている。
(2)「戦争と性」の問題。
(3)差別。

休みなし「日本軍の場合、長期間、前線にはつけ」とアメリカ(他国)。下「」引用。

「たとえば、太平洋戦争では、アメリカ軍は、ハワイ島やオーストラリアのシドニーまで、兵士を引きあげ、休息させた)。こういった方式を維持するためには、十分な予備兵力、および、前線と後方を結びつける兵站線が確立していなければならなかった。」

「兵士の戦闘力を安上がりに維持する手段」下「」引用。

「結局、大状況はそのまま変えない中で、いわば安あがりの、いかにも当時の日本の貧弱な国力に適合したやり方が考え出された。兵士に売春婦を与えることが、それであった。」

維持できていないと思うが、できたとでも思っているのだろうか?

ナポレオンの軍隊(時代が異なる)。下「」引用。

「今回、従軍慰安婦のことが問題になった時、ある人はフランスのナポレオンの軍隊にも従軍慰安婦がいたと指摘している。-略-」

著者はシベリア出兵を境に分けて考察する。

前記は民間主導型。下「」引用。

「まず、前記の場合、対外戦争はいつ起こるかわからないから、これに合わせて大量の売春婦を軍が常時、抱えておくわけにはいかなかった。-略-」

「後期は従軍慰安婦」 下「」引用。
「これに対し、「シベリア出兵」以降になると、対外戦争は長期化し、かつ、大規模化する。いつまでも戦火が続き、大量の軍隊が常時、外地で戦うようになると、状況はおのずから変わってくる。この時、従来通りの民間だけではやりきれなくなる。このため、やむなく、軍がしだいに前面に出てくる。すなわち、軍(および、その意を受けた行政機関)のほうが主体的に動いて、売春婦の募集から、その配置の管理の面まで、ほとんど一手に引き受けて処理した。もちろん、民間の業者は今まで通り、表面に立っていたが、しかし、彼らの果たす比重は次第に低下していった。
「従軍慰安婦」という語も、おそらく、軍や行政の関係者が作ったものであろう。そのため、多少とも「お役所言葉」らしい感じがする。」

「熱河作戦の時の娘子軍(じょしぐん)」 下「」引用。

「次の史料は、「満州国」成立後の一九三三念に、日本軍が熱河省を「満州国」の版図にくみこむために起こした、いわゆる「熱河(ねつか)作戦」の時の話である。この段階で、すでに軍が飛行機で女たちを前線まで運んでいる。この史料は、従軍慰安婦なるものが形成されてゆく過程がわかりやすい形で示してくれていて、貴重である。-略-」

中山忠直が娘子軍の記録を残したという。下「」引用。

「著者の中山忠直という人物は、「皇漢医学中山研究所長」という説明がなされているから、漢方の医者である。軍医ではない。どういうコネがあったのかわからないが、彼は、民間人にもかかわらず、熱河作戦の際、戦闘部隊のすぐ後について、戦地に入っている。この文章は、その時の体験談である。」

軍事上の観点と……。下「」引用。

「この段階で、軍事的観点からすれば、彼女たちは重要な「兵器」と見なされるに至る。-略-慰安婦に「成り上がった」女たちは、もっと大切に扱えと、軍から、叱られたわけである。軍の威光に勝てるわけがないから、領事警察の側としては、ただただ恐れ入って、引き下がるしかない。こうして、領事警察は恥をさらしてしまう。」

朝鮮の娘たちへ。下「」引用。

「わずか四年後の一九三七年から始まる日中戦争の中で、形を変えて実現する。たしかに、日中戦争では大量の「娘子軍」=「従軍慰安婦」がかき集められ、戦線に送られた。しかし、彼女たちの大部分は、彼の主張した「モボ(注/モダン・ボーイズの略)達とつまらぬ性的放恣に遊ぶ」日本人の不良少女ではなく、罪のない朝鮮の娘たちであった。」

「朝日新聞記事」1933年の段階で、満州ですでに朝鮮人を含む慰安婦が、日本軍の管理・運営下に、将兵の売春の相手をしていたという。

--二つのタイプ
1. 娼妓は二級市民であって性的奴隷ではない。金を貯めることもできる。
2. 性的奴隷方では、代価も支払われなかった。
 連行のされ方が異なるという。本質は変らないのでは? 人権や自由などありゃしない……。

「徹底した関係史料の隠滅作業」

当然、韓国では著者の説は受け入れず。

日章旗は淫売宿の印。

index

YMCAと視察。下「」引用。

「日露戦争の時、発足してまもないキリスト教青年会(YMCA)は、軍隊慰問事業を行ない、一定の成果をうげた。ちなみに前章で少しふれた益富政助は、この時、南満州に派遣されたYMCAの一員であった。シベリア出兵でも、彼らは同じように軍隊慰問事業を行なう。ただ、この段階では、すでにキリスト教女子青年会(YWCA)も発足しているので、シベリアに派遣された者の中には少数のYWCAの女性も混じっていた。この点は前回の日露戦争とは違っていた。」







index

index

index

もくじ





エンタメ@BlogRanking




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。