磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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アウシュヴィッツ以後の神

2009年11月19日 | 読書日記など
『アウシュヴィッツ以後の神』
  ハンス・ヨーナス(著)/
    品川哲彦(訳)/法政大学出版局2009年

ユダヤ教徒も、ボクには理解できていないものだと、思いました……。
といっても、概念でしようけど……。



図書館の説明文。下「」引用。

「絶滅収容所という絶対悪が現実に生起した世界で、「神」とは何を意味するのか。歴史の暴力の神学的意味を問い、破局の後にも生き延びる「神」の概念、および人間的倫理のかたちを探る。訳者による註・解題、著者小伝も収録。」

思弁神学だという……。下「」引用。

「私が提示すべきものは、まぎれもなく思弁神学の一端をなすものです。それが哲学者にふさわしいか、その点はおいておきましょう。」

これは、そうではないとボクは思いますが……。下「」引用。

「アウシュヴィッツという名をもつできごとからは、もはや、こうしたことのどれもがぬけおちいます。忠実ということもなければ、忠実でないということもない。信仰もなければ不信仰もない。罪も罰もない。試練もなければ証言もなく、救いの希望もない。強さもなければ弱さもなく、英雄的行為もなければ臆病な行動もない。反抗もなければ服従もない。そんなものはどれもその場をえなかったのです。-略-」

この著者のいう信仰とは何なのでしょうかね? コルベ神父の行動は信仰であり、英雄的だとボクは思うのですが……。哲学がどうであったかといえば、そうであったかもしれませんが……。また、ユダヤ教徒はどうだったのでしようか?

ユダヤ教徒にとって……。下「」引用。

「ユダヤ教徒にとって、神はいみじくも歴史を支配する者です。ですから、この伝承された神の概念をそっくりそのまま信ずる者たちにとって、〈アウシュヴィッツ〉そのものが問題となるのです。」

やはり、ユダヤ教徒にとってのようですね……。

二元論に感謝? 下「」引用。

「二元論の教えを垂れる有力な面々に寄せる感謝の念は依然として消えない。」

--今も、中東はかなり危険ですね。こんな思想を持つからですね。
日本にも、こんな二元論の人がいっぱいいますが……。善と悪も玩具みたいなものではないと、ボクには思えるのですが……。


↑ 珍しく【コメント】をもらっています。

ショアー(ホロコースト)とユダヤ神学。下「」引用。

「ショアーを神の意志と説くならば、ヒトラーは神の意志を体現していることになるのだろうが、それは認めがたい。」

預言者をころした者たちは、神の意志を体現したのだろうか?

ニセ預言者なども、神の意志を体現したのだろうか?

イエスは自らを犠牲の子羊として、燔祭としてささげたのが、十字架ですね……。








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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
読み間違いでは? (Lache)
2009-11-20 00:36:47
 引用されている「二元論」は、この本のその箇所では、物質と精神の二元論の話でしょう。イスラエルとアラブの二元論ではありません。
 コルベ神父の話が出てきますが、引用されている箇所は、ユダヤ人が子どもも含めて殺されたという話の流れで、そこでコルベ神父の話が書いていないからと批判するのはどんなものでしょうかね。
 
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平和のために読んでます。 (磯野鱧男)
2009-11-20 12:58:29
--平和のために、これらの本を読んでいます。

ボク個人のブログです。

著者のためでもなければ、単位のためでもありません。

こんなテーマでは、物心の二元論をとれないもので、善悪の二元論は理解できるので、思考過程で入れかえたようですね。思弁的になんて、考える気になれないもので……。

こんな概念はそもそも使える道具でしかなく、唯物史観も唯心論も適切につかわれてのみ、意味があると想えますが……。

戦争などの場合は、「銃は人を殺さない」のでは?
物だけが勝手に戦争をはじめるわけではないのでは?
殺すのは精神であって、物質ではない。物質は悪用されただではないのか?
……もちろん、偶発的な事故はあるでしょうが……。

--「アウシュヴィッツの名のつくところ」と書かれてあるのですが……。
前のつながり……? そんなに限定しないといけないのですか?
著者をそれほど重んじないといけないなんて、きついですね。

赤ちゃんも惨殺した、ジェノサイトをしたのはユダヤ人の方が先とも書かれた本がありますね。
そこには、信仰があったのですか? ユダヤ人が司祭となりホロコーストとして成立しているのですか?

イスラエルとアラブの二元論なんてあるのですか?
そもそもが一つなのに、おかしなものなんでは?
どちらの神も一つなのですから……。

この著者は現在のイスラエルの蛮行をどう考えているのでしようかね?
彼らは今も信仰もなければ……なんて、インチキな論理で考えているのでしょかね?
今、現在進行形で、赤ちゃんも、残酷な手口で殺していますね。

現在は反対の立場になっているというのに、それを無視している。
怒りを覚える一冊でもあります……。
良心あるユダヤ人たちは、もちろん、ホロコーストを理由にアラブを攻撃するな! と訴えていますね。

……イスラエル(ユダヤ人国家)は現在進行形で殺しているのですよ。
イラクを攻撃しようと計画もしている!
そっちの方が大切で、こんな本でユダヤ人は気の毒なんて、マインド・コントロールされたくない!
怒りをもって読んでいますから、偏見も当然あるでしょうね……。



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意味不明のブログですな (Lache)
2009-11-20 21:32:52
 あなたのために書いているなら、公開しなくてもいいのでは?
 「日本にもこんな二元論」の「二元論」は引用中の「二元論」をさしているのでしょう。しかし、引用箇所の二元論は精神と物質の二元論だと指摘しただけです。
 文章が読めているのでしょうか?
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水掛け論はしたくないので……。 (磯野鱧男)
2009-11-20 22:04:53
そういうことで結構です。

私の拙い文章など、あなたほどの人には、理解できないでしょうから……。

権威のある人なんですね。
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ノートがわり宣言しています。 (磯野鱧男)
2009-11-20 23:11:29
ボクだけではないのですが、読まれていないブログではノートがわりにしている人がいます。

このテーマでは、よほどの人でないと読まれないでしょう。

なかなか、それでも便利なものですよ。

大手マスコミなんて、よほどの人でないと、批判も掲載されないし……。一方通行ですよ。

でも、公開していますよ。

コメントを受け付けていないブログもありますし……。

いろいろですよ。

それは個人の自由ですよ。







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 (通りすがり)
2009-11-21 07:45:34
どうして水かけ論になるのか?どうでもいいけど……。
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神学論争になりそうなので……。 (磯野鱧男)
2009-11-21 10:04:31
私は聖典主義をとれない。

パウロやイエスは、聖典主義をきらったと書く人たちがいます。

ユダヤ教の一派には、聖典主義の人たちがいますね。

新約聖書のなかで、キリストと対立している人の中に聖典主義者たちがいます。

彼らの教えをとらない者たちにとっては、揚げ足とりや、卑劣な真似をしているようですね。

もちろん、新約聖書ができ、国教となったキリスト教は聖典主義に変節しましたね。

このユダヤ人の著者は聖典主義者の感じがします。

彼らには、天国などという思想もありませんね……。

こんなことを書けば、神学論争になっていきますね。

--簡単にかけば、神学論争はしたくないんです。

時間がありません……。貧乏金なし!

これで勘弁してください。
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