磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

日本ファシズム(1)国家と社会

2009年11月08日 | 読書日記など
『日本ファシズム(1)国家と社会』
   日本現代史研究会・編/大月書店1981年

チャーチルなど、原爆開発に参加国(米国、英国、カナダ)の首脳は人種差別主義者だったという。



テロ独裁……。下「」引用。

「体制としてのファシズムを考える場合、出発点としなけけばならないのがディミトロフの有名なテーゼである。「ファシズムの権力掌握は、一つのブルジョア政府と他のブルジョア政府との普通の交代(-略-)ではなく、ブルジョアジーの階級的支配の一国家形態(-略-)であるブルジョア民主主義と、いま一つの国家形態である公然たるテロ独裁との交代(-略-)である」。しかし、この問題が正しく継承されず、逆にディミトロフフの別のテーゼ、すなわち「権力を握ったファシズムは、最も排外的な、また、最も帝国主義的な分子の公然たるテロ独裁」の教条主義的な理解が支配的になったことは、山口氏の指摘するとおりである。-略-」

ファシズムの究極の目標。下「」引用。

「ファシズムの究極目標は、(真性ファシストの主観に即していえば)一種の「千年王国」の建設である。こういえば奇異に聞こえるかもしれないが、ファシズムが大衆を魅了した疑似革命性はこの一点に集約されると思う。しかし、客観的にみればファシズムに「積極的な目標」などありはしない。」

革命はないというが、民主主義の反対にする革命はありうるのではないか? 独裁的な共産主義と同様に……。

「原爆投下と人種主義」荒井信一・著。

ファイス。下「」引用。

「しかし、ファイスが、前著の改訂版として一九六六年に刊行した『原子爆弾と第二次世界大戦の終結』では、明らかに前説を修正している。原爆の投下要因として、早期終戦・人命節約以外に、「ソ連の行動を制御する」という期待や願望があったことを、曖昧な言葉づかいながら、承認している。」

(カナダ首相)マッケンジー・キングが、人種主義的感情をきわめて深く吐露した。下「」引用。

「こうしてみると、広島原爆の日にカナダ首相が日記に、白人に対してでなく日本人に対して原爆が投下されたのは幸せだという感想を記したことは、けっして偶然ではないということがはっきりする。日系人に対する差別は、マッケンジー・キングにとって、その長い政治的経歴を通じて一貫した、重要な政治的な資質ともいえるものであった。」

チャーチルも差別主義者。下「」引用。

「イギリス側の指導者についていえば、チャーチルの場合には、人種差別論者として、いわば定評のある人物であることはいうまでもない。チャーチルの侍医モランは、その死後有名な回顧録を書いたが、チャーチルについて次のように書いている。「(中国人については)ウィンストンは、皮膚の色についてしか考えなかった。彼がインドや中国について話をするとき、彼がヴィクトリア朝の人であることを思い出す。中国人について言及するときに使う言葉は『黄色いちいさな奴』だ」。チャーチルは、インド人に対しても、インド人の紳士は汚らしく腐敗しているとはげしく攻撃し、また中国に対してもモランのあげた蔑称以外に「チンクス」とか「豚の尻尾」とかをよく使った。-略-」

原爆トリオ。下「」引用。

「こうして原爆開発のトリオであるアメリカ、イギリス、カナダの最高首脳が、いずれもアジア人に対する明確な人種主義的差別観をもち、しかも、それを口に出したり、日記に書いたりすることをはばからない人物であったのである。それは、原爆の対日投下問題を考える場合に、かなり重視されていい事実であろう。」









index

index

index

目次



エンタメ@BlogRanking




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。