磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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岩波新書687  核時代を超える-----平和の創造をめざして-----

2008年01月04日 | 読書日記など
『岩波新書687
   核時代を超える-平和の創造をめざして-』
     湯川秀樹、朝永振一郎、坂田昌一(編著)/
       岩波書店1968年、1974年5刷

この当時の科学者たちは確実にそして現実的に平和のことを考えておられたようです。
……日本は国策として、原発の「安全神話」をつくりだした。日本の子供たちが科学離れしている原因は、このような嘘つき体制も影響しているだろう。世界の湯川秀樹でさえ、脇においてしまうほどの、理性なき政治家……。そして、政治家のいいなりの学者たち……。いつものことですね。



成功している面が書かれてある……。下「」引用。

「このラッセル・アインシュタイン宣言の呼びかけは無駄ではなかった。当時ほとんど不可能と思われていた東西両陣営の自然科学者の討議の場が出現した。それが一九五七年の第一回パグウォッシュ会議であったのである。このころからの数年間は、国際政治においても新しい息吹きの感じられる時期であった。一九五九年の国連総会では全面完全軍縮の決議案が満場一致で採択された。一九六一年には軍縮に関する米ソ共同宣言か発表された。これに対してパグウォッシュ会議においても核および通常軍備縮小についての討議がくりかえし行われていた。私たち日本の科学者も、この情勢の中で前途に大きな期待をもち、一九六二年に第一回科学者京都会議を開いたのであった。」

--トルコのミサイル
キューバー危機の原因は、アメリカのトルコのミサイル配備であった。
ソ連側から見れば、そうだったようです。
アメリカが、キューバーのミサイルのために第三次世界大戦は選択しないだろうと見ていたという。
ソ連の危機は取引のためであったようです……。
--まず、トルコ危機があったというわけですね。
アメリカにとっては危機じゃないけど……。
アメリカは危機をつくっておいて、相手の立場は気にしない、いつもの米国らしい態度ですね。
--これはケビン・コスナー主演で映画にもなっていますね。
ケネディーも都合の悪いことは伝えなかった……。

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憲法九条の評価。下「」引用。

「世界平和と日本国憲法 それと同時に、「恒久の平和」をその基本理念とする日本国憲法の今日においてもつ意義が論ぜられ、とりわけ、戦争の放棄と軍備の廃止との二つの原則を定めた第九条は、日本のみならず世界全体として「人類全体の破滅に導く古びた幻想」(アインシュタイン)であるところの「戦争の論理」を脱却した平和時代を創造する人類の当為を表わすものであり、制定当時にもまして大きな新しい意義をもつにいたったことが確認された。」

1962年8月の北軽井沢での「勉強会」のテーマは中国問題であったという。

「平和の公理系」……。下「」引用。

「たとえ一時的な小康状態がえられても、戦争の危険性は常に内在する。戦争と平和の概念の分析から、そのような原則ないし条件が見出されるであろうか。鎌倉の勉強会の討論はこの点に中心におかれ、そのような原則ないし条件はいみじくも「平和の公理系」と名づけられた。これを前提として戦争観念の変遷について討議の素材が丸山真男氏によって提供された。その概要は次の通りである。-略-」

力で押さえつけてだけで、何が正義なのだろうか?……。
押さえつづけるなんて無駄なことだと思う。

ベトナムに対しても意見を出されたようです。下「」引用。

「さらに、一九六五年、アメリカが北ヴェトナム爆撃を開始するや、継続委員会は折柄開かれた第一四回パグウォッシュ会議に宛て、米国のいっさいの軍事勢力の撤退を要求する決議を行なうよう要請し、それがヴェトナム問題の解決の出発点であるという見解を示したが、その後ヴェトナム戦局の推移はその見解と見通しの正しさを示しているといえよう。」


今はこのような科学者たちはどうしておられるのでしようか?

イラクでも同様だと思います……。

いや、イラクでの方がよりひどいかもしれない……。

いくら建前で隠しても、石油をねらっていることは経緯をみれば理解できる……。










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