磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

DAYS JAPAN 2012-3

2012年04月23日 | 読書日記など
『DAYS JAPAN 2012-3』
    広河隆一・編/デイズジャパン2012年

特集名 詩と写真による3・11



「NHK番組に圧力をかけた原子力ムラ」沢田昭和二・文。下「」引用。

「NHKの内部被曝検証番組に対し、原発に利益を見出す人々が「抗議と要望」を提出した。
提出者は電力会社や原発メーカー、そして原発政策に追従してきた大学教授ら。
今なお原発を安全と言い続け、国民の目から真実を覆い隠そうとしている。
「抗議と要望」からは、核政策と原発政策に群がる人たちが根拠とする、奇妙な基準が浮かび上がってくる。-略-」

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「ジャーナリズムの役割」 下「」引用。

「しかし、これまでも100ミリシーベルト以下でも癌の発症率が被曝線量に比例して増加するという研究はありました。特筆すべきは、昨年3月にカナダのマギー大学のチームが行った追跡調査です。このチームはX線検査・治療を受けた82861人を調査して、10ミリシーベルトから40ミリシーベルトのまの10ミリシーベルト間隔で癌の発症率が3%ずつ増加するという論文を発表しました。
 ジャーナリズムが低線量被曝についての事実を一般の人々に伝えることは、「科学は誰のためのものか」という視点から重要です。「抗議と要望」のような圧力に屈することなく、NHKだけでなくすべてのジャーナリズムは、科学的な事実を市民に伝える役割を果たしてほしいと思います。」

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おしどりマコ・ケン「放射線から逃げ出した民主主義」 下「」引用。

「1月25日、福島県の第5回「県民健康管理調査検討委員会」に走って行ってきました。ここは、行動記録による問診表など外部被曝線量を出したり、18歳以下の甲状腺健診をやっているところ。山下俊一先生が座長。ここはさー、去年から「傍聴させて! 取材させて!」と言っていたんだけど、第1回から第3回まで、受け付けられず、密室の話し合いでした。地元の記者クラブにだけ開催日を連絡して、ぶら下がり取材を受けるのみ。毎週のように電話して「連絡してこいや! 取材させろや!」をもっとお上品に言っていたら、10月17日の第4回検討委員会から傍聴可能に。でもそのときにはもう方針が決まっていて、進捗状況と結果を報告するだけの委員会でした。」

そもそも、民主主義の国なら原発は建設できないとボクも思います。

もくじ

選考調査の結果の一部発表。下「」引用。

「そんな第5回検討委員会、18歳以下の甲状腺検査を2年半ごとに行なっていくのですが、選考調査の結果の一部が発表されました。3765人調査をして、A1判定(結節やのう胞が無し)が2622人(69.6%)、A2判定(5ミリ以下の結節、20ミリ以下ののう胞)1117人(29.7%)、B判定(5.1ミリ以上の結節、20ミリ以上ののう胞)26人(0.7%)。すぐに2次検査が必要なC判定の方はいなかった、とのことでした。
 委員会後の質疑応答で、たっくさん質問しちゃいましたぜ!
--1月24日発表の宮城県丸森町の小児の甲状腺検査では67人中12人にしこりがあったということで、それは17.9%となり、もちろんデータの分母の違いはあるのでしょうが、このような差が出るものですか?
「宮城県の調査の診断基準を聞いておりませんので評価できません」-略-」

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飯舘村の「反ムラ」 下「」引用。

「ここらが「聞いてー!!」のお話なのです。実はさ、長沼地区(村で一番汚染がひどかったところ)でこういうアンケートを取ってほしい、とその地区の方々が考え出した質問項目が「必要ない!」と役場に断られました。その項目には「村の除染について、成功したと判断できるのはどのような状態?」「長期の避難生活をどう考える?」「帰村できない理由は何?」など、村の今後を考えるのに必要な項目がたくさん盛り込まれていました。飯舘村長いわく、こういう内容のアンケートは反村にあたるんだってさ。ハンソン、初めて聞く単語だよ全く。イーデス・ハンソンかっての!
 そして仮置き場に決められてしまった小宮山地区の方々が反対の署名活動をしようとしていたら「政治活動および各種署名活動を一切禁止いたします。飯舘村役場」と書いた紙が詰め所に貼られていたそうで、その写真もKくんに見せて頂きました。-略-」

「環境省のお茶だけじゃない危険なバーターの可能性」 下「」引用。

「細野豪志環境大臣は2月3日、大臣、副大臣ら同省幹部と来客用のお茶を、大手製茶メーカーの製品から静岡県島田市産に切り替えたことを明らかにした。-略-
 もちろんこの話には裏がある。同じ2月3日、島田市は先の震災で被災した岩手県山田町のがれき10トンを市の溶鉱炉で試験的に焼却すると発表した。環境省の茶の銘柄は島田市の「英断」に対するいわば返礼で、細野大臣は「市長の決断に敬意を表したい。元々はコーヒー党だが、今はもっぱら島田市のお茶を飲んでいる」と述べたという。
 このような取り引きを一般に「バーター」という。日本の政府や自治体はもともとバーターが大好きだ。ゴミ処理場建設の見返りに温水プールを作る。原子力発電所建設の見返りに交付金を出す。-略-
 石原慎太郎都知事の一存で名乗りをあげた東京都のほか、冒頭にあげた静岡県島田市、山形県の数市町村などが処理の要請に応じたのは1.である(東京都が引き受けたのは宮城県女川町のもの)。が、焼却灰などの安全性を疑う住民の反発は強く、受け入れは進んでいない。被災地には大量のがれきが残ったままだ。
 1.でさえこうなのだから、2.はもっとやっかいだ。政府は除染の現場→仮置き場→中間貯蔵施設とこれらの保管場所を移す予定というが(保管期間は仮置き場で3年程度、中間貯蔵施設で30年程度)、福島県内では中間貯蔵施設どころか仮置き場の設置すら進んでいない。-略-
 日本が仮に脱原発への舵を切っても、今度は原発の建設ならぬ廃棄物関連施設でのバーターを彼らはきっと仕掛けてくる。環境省のお茶っぱで話は終わらないのである。」

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「電磁波の海の中に生きる」 下「」引用。

「スマートフォンの利用者が急激に増え、市場を賑わす一方、携帯電話を上回る電磁波を発するといわれ、ユーザーの健康被害への指摘が高まっている。スマートフォンを利用するにあたっては、直接耳に当てない、膝に置いて使用しない、などの注意も喚起されている。本誌読者が自身の体験を投稿してくれ、専門家に事情を解説してもらった。-略-」

「僕は自分の人生を生きてたい」山本太郎。下「」引用。

「十八歳未満立ち入り禁止、飲み食い、腕まくりも許されぬ、厳重に管理されていた「放射線管理区域-0.6マイクロ毎時」を余裕で越える場所に子どもたちを安全だと住まわせ、放射性瓦礫を全国にばらまき、フィルターに全て吸着できるとウソぶき、焼却灰を適当に埋め立て、地下水と繋がる事も、薄いコンクリとブルーシートで遮断できるとスッとぼける素敵な国。」









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