磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ヒロシマ[増補版]

2006年03月22日 | 読書日記など
『ヒロシマ[増補版]』
  ジョン・ハーシー(著)/
    石川欣一・谷本清・明田川融(訳)/法政大学出版局2003年

原爆関連の本を読んでいて、よく取り上げられる本です。
この著者は広島の復興にも手を貸してくれた方でもあります。



メソジストの牧師、谷本清氏は原爆乙女のために、
渡米計画をたてた方です。

その人についての米総領事の電報ではがっかりします。下「」引用。

「国務省来電
    部外秘
東京発
国務長官宛
            一九五五年五月一二日

 在東京大使館情報部は、広島の少女たちに関する計画が、好ましからざる宣伝を生み出さないようにという懸念をワシントンと共有している。-略-、
          ラルフ・J・ブレイク
             在神戸 米総領事」

医師も大変だったようですね。
しかし、一心不乱になられて悪夢をみている間もなかったようですね。

今の医者がかけつける被爆者にどのように対応してくれるのでしょうか。
自分自身も被爆者となっているにも関わらず……。

戦争中にキリスト教徒の外国人はゼノ修道士以外
日本にいなかったと書く方がいます。

それはウソです。イエズス会のウィルヘルム・
クラインゾルゲ神父、ラサール司祭長、
シースリック神父は被爆されました。
この本にはそのことが書かれてあります。

日本とキリスト教との対決ではなく、
同盟国のドイツ(ルーテル)やイタリア(カトリック)
の宗教はそのままの名前で存在できたようです。


【訂正2007年12月30日】
ルーテルは日本キリスト教団に組み込まれたようです。
参考 【goo wikipedia】
ルーテルの知人からきいたのですが、その人は若いから間違っていたようです。


コルベもゼノもポーランド人でしたね。当時はドイツでしたね。

被爆後、日本人の外国人に対する目はきつくなったそうです。
同じ被爆者であるにも関わらず……。
しかし、そんな方だけではなく、おばあちゃんは神父に
お茶の葉を手渡して、それを噛むと喉のかわきが癒される
と教えてくれたそうです。

被爆しても食事はもちろんとらないと困ります。
被爆したかぼちゃや、ジャガイモは蒸焼きとなっていて、
かぼちゃは美味しかったと書かれてありました。

苦しい立場になってもユーモアを忘れなかった神父たち。下「」引用。
「これで私たちも荷物もみんななくなりましたが、のんきさだけは残っていますね」

今の日本でも、危機感を人々につのらせて、アクドイ商売をする方や、
カルト教団の方もいます。

危機感を持ちすぎて、間違った判断をしないようにしたいものですね。

ヒロシマ Hiroshima








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2 コメント

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これは (雨漏り書斎)
2006-03-22 21:01:48
キリスト者の切り口で原爆を語った本なんですね?
返信する
クリスチャンの表記は多かったです。 (鱧男)
2006-03-22 21:43:53
しかし、切り口とまではいってなかったです。



『日本とキリスト教との対決ではなく、

同盟国のドイツ(ルーテル)やイタリア(カトリック)

の宗教はそのままの名前で存在できたようです。』



この部分は僕の意見で、そう思われるのも仕方がありませんね。

よいご指摘ありがとうございました。m(_ _)m



同じカトリックでも、フランス系の教会の修道女なら、

収容所に送られていたという記録が他の本に書かれてありました。



この本の宣伝文句は↓をクリックしてくださいませ。

http://www.h-up.com/hiroshima.html

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