磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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からくり民主主義

2010年04月20日 | 読書日記など
『からくり民主主義』
   高橋秀実・著/草思社2002年

どうなのかなあーと思うことがたくさん書かれてありました。
--なかなか、個性的なことを書かれているとボクは思います。



テレビの真似は大人がしているという。下「」引用。

「日本テレビの『おもいッきりテレビ』で推薦された食品が売れたりするのを見ればわかるが、テレビの真似をするのは、たいてい大人なのである。
 クレーム上の「世間」は、あくまでもクレームの中から生れたことを忘れてはならない。」

親切大国の日本? 下「」引用。

「いじめ自殺で話題になった東京の中野富士見中学も、「この学校はもっといい学校なんだと知ってもらおう」と学校周辺の清掃に努力した末、実行章を認定され、親切な学校の仲間入りを果たした。長野県本部では、小学生に書道で「しんせつ」と書かせた作品展まで開いている。-略-
 皆で「小さな親切」をすれば万事が解決するというわけである。
 ずいぶん大袈裟な話だが、政府をはじめ、NHK、読売新聞、毎日新聞などの大手マスコミもこの運動を積極的に後援しており、すでに日本は親切大国への体制ができあがっているのである。」

イメージだけですね。あきれたものです。

戦中に、「サタン」は白人と教えた日本基督教団。下「」引用。

「敵は「サタン」。さあ、白人たちを全滅させよう!
 彼らは聖書に忠実な実に好戦的な団体なのであった。
 ところが、日本は敗戦。結局、日本基督教団は「サタン」に支配されることとなった。-略-
 時の首相、東久邇宮稔彦は、アメリカ側を満足させるために、教団の戦時活動委員会委員長だった賀川豊彦を内閣参与に招いた。」

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賀川豊彦が「国民総懺悔運動」をはじめたという。下「」引用。

このままでは国民の道義が低下してしまう。是非協力を、ということである。そこで考え出されたのが「国民総懺悔運動」だった。
 先月まではす「禍なる哉アメリカ!」と叫んでいた賀川豊彦(敗戦翌日の朝日新聞にも同教団主催の「“戦意昂揚音楽礼拝”奨励、賀川豊彦」という公告が掲載されている)は、敗戦後の一九四五年九月二十四日、一変してNHKで全国民向けにこう説教した。
 我々は余りにも一人よがりであり、余りにも高慢であり、科学に於いても、道義心に於いても、他の民族を指導すべき資格に賭けてゐることを発見した。-略-(『賀川豊彦全集』二四巻、キリスト教新聞社)」

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新武士階級の新渡戸……。下「」引用。

「日本人の新渡戸が「日本人」になりすまし、そして「神」に気づかせる。その一つがベストセラーになった『武士道』だった。現在でも広く読まれ、世界に日本文化を紹介した名著とされるが、よく読めば、これは「伝道の書」である。
 もともと何もすることがない旧武士階級が「自分では働かず、衣食住が足りていることにも、心の負い目を感じなくてすむ」(山鹿素行『山鹿語類 巻第二十一』)いわば、ぶらぶらしている「言い訳」として確立した武士道を、新渡戸は、神がすでに日本に蒔いた種とした。」

原子力のことは、行政が何をしてきたかを著者は研究不足だとボクは思う……。
いや、世界レベルのことから、考えないと、まず理解できないだろう……。

役場のモニタリングポスト。下「」引用。

「役場の中には、放射線モニタリングポストがポツンと置かれている。私が滞在中、これにはずっと「調整中」の貼り紙がはられていた。要するに「故障」しているのだが、そのことに気づく町民はおそらく一人もいない。」






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