磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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岩波現代選書525 米ソ核戦争が起ったら-上院へのレポート-

2008年09月28日 | 読書日記など
『岩波現代選書525 米ソ核戦争が起ったら-上院へのレポート-』
   米国技術評価局・編/西沢信正、高木仁三郎・訳/
     岩波書店1981年

この評価は甘すぎると思いますが、オイル・ショックさえも引起すことが書かれてあります。
社会の根幹を破壊してしまう核戦争……。それもあるような気がします……。



「前例なし」と書かれてあります。下「」引用。

「核攻撃の生存者が置かれる状況は全前例がないものとなろう。核攻撃に生き残った国家は、残存する経済資産と生き残った人々の数と技能を総和して計算した場合より、はるかに経済的、社会的、政治的に弱体化するであろう。天然資源は破壊されるだろうし、残った設備はもともと攻撃前の資材や技能を前提として設計されているものである。事実、ある地域はほとんど居住不可能となろう。さらに、予測はむずかしいが、戦前の行動様式は確実に変るであろう。最後に、社会全体が、そのあまりのもろさをあらめて発見し、大きな心理的ショックを受けるであろう。」

前例はヒロシマ・ナガサキでありましたね。

このような大量殺戮兵器を使用したのも、いまだアメリカ合衆国だけですね。

--二度とあってはならないことと、この人たちは思っていないようです。

ああ、困ったなあーくらいでしょうか?

それとも、立派なシェルターがある特権階級にはあるので、生きていられると思っているのでしょうか?

そして違う観点からも……。下「」引用。

「経済的観点からみると、そしておそらく政治的、社会的観点からしても、核攻撃後の状況は復旧を待たずに悪化するだろう。一定期間は戦前から残された物資(ある意味では習慣)に頼って生活できるかもしれない。しかきし、物資不足と不安定さは悪化の一途をたどるだろう。生存者は貯えが完全に底をつく以前に、生存を維持できる水準を達成するための競争(つまり、少なくとも消費と減価償却に見合った生産)に追いやられることになろう。-略-」

石油も手に入らなくなるかもしれないという。下「」引用。

「ソ連の工場労働者の一部は、石油が入手できないので動かせないトラクターに代わって、結局は田畑に出て働くことになるだろう。アメリカは通勤に自動車を使うことを禁止し、郊外の居住者に家を移るかバス停までの長い道のりを歩くかを強制せざるをえないだろう。戦争の余波で軍が必要とする石油製品の量は増加するかもしれないし減少するかもしれない。人々の行動や態度の変化は予測できない。」

「事例2 アメリカ製油施設に対するソ連の攻撃」というタイトルの文章もありました。

損害はやはり甘すぎるとボクは思います。

今では「核の冬」のことも考えないといけませんね……。

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