磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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生かされなかった教訓-巨大地震が原発を襲った- 朝日文庫 あ4-124

2011年07月18日 | 読書日記など
『生かされなかった教訓-巨大地震が原発を襲った- 朝日文庫 あ4-124』
   朝日新聞取材班・著/朝日新聞出版2011年

「「震度6強」が原発を襲った」(2007年刊)の改題改訂。裏表紙にこう書かれてあります。下「」引用。

「2011年3月、東日本大震災に伴い福島第一原発で事故が起きた。火災、放射能漏れ、後手に回った東京電力の対応など、2007年7月の新潟・柏崎刈羽腹原発事故で指摘された教訓はなぜ生かされてなかったのか--。検証ルポ『「震度6強」が原発を襲った』に福島事故を大幅加筆し緊急出版。」



日本初「原子力緊急事態宣言」……。下「」引用。

「原子力災害対策特別措置法とは、1999年9月に発生した茨城県東海村のJCOウラン燃料加工工場の臨海事故で露呈した原子力防災体制の不備を正すためにできた法律である。災害対策基本法の特別法として2000年6月に施行された。放射能の拡散という特殊性に応じた国の緊急時対応体制を作ること、緊急時には国と自治体と事業者の連携を強化することなどが定められ、原子力防災のための大きな権限が首相に与えられた。「第15条第1項の特定事象の発生」とは、要するに「緊急事態発生」ということだ。
 午後7時3分、菅直人首相が日本初の「原子力緊急事態宣言」を発令した。」 

↓ わからないけど……。生物学的に考えて、何千年以上もかかり、淘汰されているなどのことも考慮されるべきだというのが事実だろう……。下「」引用。

「世界にはその約10倍も自然放射線が高い地域もある。こうした高自然放射線の住民の健康調査は何度も行われ、がんなどが増える傾向は見られない、と報告されている。このことから、年間10ミリシーベルト程度を余計に浴びても健康に影響はなさそうだとわかる。」

【追加】2011年10月6日
↑ 一部、すりかえ理論ではないだろうか? 世界の高い地域では、生物学的に淘汰されたとボクは考えたけど……。福島では、淘汰をされる条件はなかったとボクは考える。

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漏出、知識のなさにあきれた……。下「」引用。

「4月2日には2号機の海辺の取水口近くにあるピット(穴)に亀裂が入り、海に高濃度汚染水が勢いよく漏れだしているのが見つかった。入浴剤を入れて流れの経路を確かめようとしてもすぐに判明しなかたり、コンクリートを入れて固めようとしても固まらなかったり、と不手際が続いた。紙おむつに使われる給水樹脂を上流に投入しても、おがくず60キロや新聞紙などを投入しても流出は止まらない。砂利をガラス状に固める薬剤を周囲に注入してようやく6日早朝に海への流出が止まった。」

先送りされた津波対策……。下「」引用。

「福島第一原発が大津波に襲われる可能性が別の場で議論されたこともある。新しい指針のもとで原発の耐震設計を見直すため、2009年6月に開かれた経済産業省の専門家会合でのこと。産業技術総合研究所活断層・地震研究センターの岡村行信センター長は、東電が示した福島第一原発の地震対策の見直し案について「過去に起きた大津波について、全く触れられていない。納得できない」と批判した。研究所の調査で、約1100年前にも巨大地震が起き、宮城-福島県沿岸を中心に「貞観(じょうがん)津波」と呼ばれる大津波が起きたことがわかっていた。だが、そうした大津波を想定した対策は先送りされたままだった。」

柏崎刈羽原発2007年7月16日「海の日」の地震のさまが書かれてある……。
--「緊急時対策室」地震直後、ドアが壊れて入室できず。

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放射性物質を含む水漏れ。下「」引用。

「午後8時28分には、その水が海に放出されてしまつたとの連絡が入った。放射能測定に手間取り、3度もサンプルの水を取り直していた。
 官邸は激怒した。水漏れに気づいてから国に連絡するまでの約8時間、いったい何をしていたのか。被災地からとんぼ返りした首相の安倍晋三は事態を重くみて、甘利に手を打つように指示した。」

班目委員会。下「」引用。

「IAEA調査団と並行して、経済産業省の「中越沖地震における施設に関する調査・対策委員会」も8月8日に現地調査を実施した。委員長で東京大学教授の班目春樹はこの日、被災した柏崎刈羽原発を初めて目の当たりにして、委員会終了後に記者団の記者団の質問に答えた。
「1年以内の運転再開なんてないだろうということ以外は、申し上げられません」-略-」

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【国際学会で】津波対策をとっていると、茂木清夫・東大名誉教授。下「」引用。

「元東京大地震研究所長の茂木清男(もぎきよお)・東大名誉教授が、03年に国際学会で発表した世界地図(図1)を手に説明を始めた。この地図には1903年から2002年にマグニチュード(M)7以上の地震が起きた場所と原発の立地場所が示してある。-略-
 地震列島の日本で原発を利用するために、日本の原発では主に次のような耐震対策をとっている。
1. 徹底した地質調査を行い、地震の原因となる活断層を避ける。
2. 原子力発電所の重要な機器・建物等は、地震による揺れが小さい(地震による揺れが表層地盤に比べ2分の1から3分の1程度の)岩盤の上に直接固定する。
3. 原子力発電所の耐震設計をする際に、周辺の活断層や過去に発生した地震などを詳細に調査し、考えられる最大の地震に耐えられるようにする。
4. 想定した最大の地震が発生したときの重要な機器・建物等の複雑な揺れを大型コンピューターで解析し、その安全性を確認する。
5. 原子力発電所の地震計が震度5程度以上の揺れを感知すると、原子炉が自動的に停止する仕組みを採用する。
6. 重要な機器類は、1千トンのものが載る世界最大の大型振動台で、設計で想定した地震よりも大きな力で実際に揺らして、その安全性を実証している。
7. 原子力発電所は、過去の津波の調査などから、津波に対して十分余裕のある高さの場所に建設されている。(国立国会図書館/調査と情報No.515「原子力発電所の地震対策」(06年3月)より抜粋)」

しかし、ネットではおなじ人物が、翌年には浜岡原発を訴えたようだ。

研究者の声を無視……。下「」引用。

「しかし電力会社が「活断層はない」と主張し、審査する保安院と安全委もそれを追認した場合で、新たに活断層の存在が疑われた例がこれまでに何度もある。「審査する国側の技術レベルが不足している」「偏った一部の専門家の意見ばかり尊重する」。研究者の中からはこうした声が聞こえる。-略-安全審査の実態は、机の上で報告書の内容を精査して、その整合性を確認する作業が中心だ。安全審査の形骸化を指摘する専門家は少なくない。」

あきれたタイムズ紙。下「」引用。

「ツナミ、カミカゼ、ヒロシマ。日本は世界に数々の『死の言葉』を提示してきたが、今また恐怖の言葉を加えようとしている。ゲンパツ・シンサイだ」と書いた」

広島に原爆を投下したのは、どこの国だ。そして、その双子の悪魔を日本に売りつけたのはどこの国だ! 福島原発はGE……。

小出裕章・助教……。下「」引用。

「もし、浜岡原発に事故が起きたらどれだけの人が被曝するか。京都大原子炉実験助手だった故・瀬尾健さんが開発したプログラムをもとに、同実験所の小出裕章・助教に計算してもらった。
 対象は、浜岡2号機(84万キロワット)。原子炉圧力容器が蒸気爆発を起こし大量の放射性物質が大気中に放出されるという想定だ。風速は4メートルで、事故後7日で全員避難すると仮定した。風が東京方向なら、死者は176万人、名古屋方向なら死者は95万人にのぼるという結果になった(図3)。」

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「原発震災」初、使用。下「」引用。

「石橋勝彦・神戸大教授が岩波書店の雑誌「科学」97年10月号で、初めて「原発震災」という言葉を使って説明した。
「東海地震による『通常震災』は、静岡県を中心に阪神大震災より1桁大きい巨大災害になると予想されるが、原発災害が併発すれば被災地の救援・復旧は不可能になる。いっぽう震災時には、原発の事故処理や住民の放射能からの避難も、平時にくらべて極度に困難だろう。つまり、大地震によって通常震災と原発災害が複合する『原発震災』が発生し、しかも地震動を感じなかった遠方にまで何世代にもわたって深刻な被害を及ぼすのである」-略-
 結局、原発からの放射性物質の放出はなかなか止められない。最悪の事態まで拡大し、被曝する人は増える。ただの震災であれば助けられた、地震による重傷者も見殺しにされる。
「原発震災」は、こうした想定外の積み重ねで、致命的な被害を受ける可能性を指摘したものなのである。」

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どこが、想定外なんだろう? 切り捨てでしょう?







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