磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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戦争とラジオ-BBC時代-

2009年03月17日 | 読書日記など
『戦争とラジオ-BBC時代-』
   ジョージ・オーウェル(著)/
     W・J・ウェスト(編)/甲斐弦、他(訳)/晶文社1994年

「「動物農場」「1984年」の作家、ジョージ・オーウェルのもう一つの貌。第2次世界大戦における情報戦を果敢にかかたった、BBC時代のオーウェルの仕事を解明する、幻の第一級資料集。」



「まえがき」 下「」引用。

「ジョージ・オーウェルが書いたもので今まで知られていなかったものが一九八四年に突然発見されたが、これはオーウェルの『一九八四年』と重なるという幸運をもった。これら新発見の文書は、一読すれば明らかであるが、『動物農場』と『一九八四年』の誕生に直接つながっている。したがって、これらの文章が日の目を見たということは大きな文学的意味をもつものであるといえる。-略-」

架空話「6 ジョナサン・スウィフトとのジョージ・オーウェルの架空会見記」1942年11月2日。

香港は全地区軍用売春宿……。下「」引用。

「今週、香港における日本軍隊の行為について、信頼できる多くの情報が伝えられています。それらは、香港から脱出し、重慶に着いたばかりの目撃者数名によって確認されました。特に、日本軍が香港全地区は軍用売春宿だと宣言したことが伝えられていますが、それは、香港のすべての女性が日本兵によって勝手に暴行されてもよいということを意味しています。東京のラジオ放送の発表によれば、シンガポールで日本軍は七万三千人の中国人を捕え、彼らを「厳重な尋問」--分りやすくいえば「拷問」にかけました。まさに同じことが一九三七年、南京で起こりました。日本がかかげるスローガン「アジアをアジア人のために」という言葉の中に隠された本当の意味をここに見ることができます。つまり、「アジアを日本人のために、そして隷属、貧乏、拷問を不運にも彼らの支配下に生きるすべての者のために」という意味です。」

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オーバーな表現かもしれませんが、被害者にとってはそうなっても仕方がないかもしれません……。

ヒトラーも無責任……。下「」引用。

「自分で演説することもしなくなりましたる今回代読された演説では、ヒトラーはスターリングラードでの惨敗について、またスターリングラードは必ず占領すると自身で約束したことについて、まったく触れていません。また戦況がこのように変わったことについての責任についても、まったく触れていません。」

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「補遺 A BBCにおける戦時検閲制度について」というタイトルの文章もありました。

パレスチナ……。下「」引用。

「ニュース解説「ユダヤ人を増やしてアラブ人をパレスチナから追い出す政策--パレスチナはすでに人口過密」1942年12月28日
「-略-ここにユダヤ人が入ってくるということはアラブ人たちが家と土地を失うことを意味するのであります。-略-アラブ人たちの生活をこれ以上苦しくすることになる危険な火遊びをイギリスは即刻中止すべきであります。」

これで「死の商人」の国である英国も大儲けしたのだろう……。
--大量殺戮しかできない核兵器を保持する「死の商人」の国である。国連の常任理事国すべてが、ならず者である……。ならず者の元締めが、常任理事国では、世界の平和などありえない。

これらの常任理事国は、民主主義の自由、平等、博愛(友愛)ではない。
--まったく反対の行動をすべての国がとっている。

つまり、日本など理事国でない国々に圧力をかけ、差別的で、冷血でどん欲である……。

御用学者、御用マスコミが、民主主義のイメージだけは与えるが、まったく逆の行為をしているといっていいだろう……。

「検閲への順応と抵抗」甲斐弦・著。

「この戦時下の検閲の部分が、私には最も興味深かった。戦後米軍の民間検閲局(CCD)の一員として、短期間ではあるが郵便の検閲に当り、占領業務の一端を垣間見た私などは、報道という報道がすべて権力者の手に握られた時、いかに徹底した洗脳が行なわれるものか、肌寒い想いに駆られずにはおれない。-略-」

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