磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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地域切り捨て-生きていけない現実-

2008年12月22日 | 読書日記など
『地域切り捨て-生きていけない現実-』
   金子勝、高端正幸・編著/岩波書店2008年

表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「いま、地方が悲鳴をあげている。財政困難、医療体制の崩壊、人口の空洞化、補助金の削減、駅前シャッター街の増加……。中曽根政権にはじまる「民活」、小泉政権で大きく舵を切った「官から民へ」の政策は、いったい、地方に何をもたらしたのか。その現状をルポし、オルタナティブを提示する。」

積極的平和をこわしていく人たちが、中曽根や小泉だというの納得がいくものです……。



■目 次■
はじめに
第一章 夕張破綻 金子勝、鈴木徹、高端正幸  1
第二章 民営化のツケ 金子勝、鈴木徹、高端正幸、松井克明  27
第三章 〈合併〉症 金子勝、高端正幸、葉上太郎  47
第四章 使えない介護保険使わせない介護保険 金子勝、高端正幸、浜田裕造  71
第五章 原発のつぎは原発 金子勝著、高端正幸、葉上太郎  95
第六章 命の値段 金子勝、高端正幸、浜田裕造  117
第七章 兵糧攻め 金子勝、高端正幸  141
終章 貧困化する想像力 金子勝、高端正幸  165
 用語解説  187
 あとがき  199
 初出一覧  205

えっ、あの夕張の破綻に松下電器グループが関わっていたのか!? 下「」引用。

「一方、夕張市の財政破綻を決定づけたのは、市が二○○二年三月に行った。市内のマウントレースイスキー場と付随するホテル(以下マウントレースイ)の買収劇であった。-略-かつ以後、この経営赤字を恒久的に抱えねばならなくなった。-略-この夕張の中心市街地にの程近いマウントレースイは、松下電器グループの当時の不動産デベロツパー、松下興産が、約六○億円を投じて開発した。-略-」

今では松下はPanasonicという横文字だけになったようですね……。

ゼネコンはここでも、政商をやったわけですね。……。下「」引用。

「旧国鉄一等地は大手ゼネコンへ
 -略-そのうち一等地の多くは、大手ゼネコンを媒介にして大企業(電通や日本生命など)に払い下げられた。-略-」

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「介護難民」のことも書かれてありました……。下「」引用。

「問題の本質は、この二○○五年介護保険法改正が、小泉「構造改革」の具体化として行なわれていることにある。」

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また時代遅れの「自立支援」が幅をきかせている。下「」引用。

「介護保険制度発足当初、家族とくに女性を介護負担から解放する「介護の社会化」が、重要な導入目的とされた。しかし「介護の社会化」という理念は、「自立支援」の名による在宅サービスの削減によって早くも崩れつつある。ますます介護は家族やお金で支える方向へと向かっている。」

--「第五章 原発のつぎは原発」
原子力帝国は差別なくしてつくれない。
やはり、中曽根、小泉路線というべきものですね……。

麻薬中毒のような地方自治体があるという。下「」引用。

「実は原発立地自治体にとって最も大きな財政問題は、おおむね二○年を経過すると、原発から発生する固定資産税や電源交付金が急速にしぼんでしまうことにある-略-ともれ、原発建設に伴って一時的に財政が潤う。それゆえ、原発は地方財政にとって一種の麻薬のような役割を果たすようになる。いったん原発を受け入れてしまうと、ほぼ二○年にわたる歳入増加効果が切れるたびに、つぎつぎと建設を続けたいという誘惑に立地自治体は襲われてしまうのだ。」

本日のニュース。

2基を廃棄し1基新設

そして、夕張など現場ばかり攻められたり、ひどい目にあっているが、その原因は中曽根たちである……。

中曽根以前には、福祉と防衛費がほぼ同額であった……。

軍事は突出をつづけている……。

「バブルが奪ったもの」下「」引用。

「一九八○年代後半のバブル経済は、中曽根政権期(一九八二~八七年)の「民活」「規制緩和」路線によって準備された。そして、この時期に定着した「私生活主義」と「過剰同調社会」は、バブル経済を加速させただけでなく、バブル経済が崩壊した後に「無責任体質」という日本社会の弱点となって現れたり。この時期以降、地方自治体は国の「子会社」のように扱われ、「行革」のしわ寄せが回されてきた。そして地方自治体も特別会計や公社、第三セクターに不良債権をため込んだ。本書を読めばわかるように、それが今日の地方財政危機や地域崩壊の基礎を作り出した。」


そして、気候変動などによる農業問題についても書かれてある。
--京都でも、国内産の大豆が使えないでいる。
しかし、数からいけば、これで当然だろうと思うし、長い目でみれば、これでよかったと思う。
もちろん、反省すべきはウソをついてきた企業であると思う。
そして、それを許した政府だろう……。

将来の食料問題にもそなえ、できるだけ国産品を食べてもらいたいと思う……。






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