磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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講談社現代新書699 核時代を生きる

2008年07月28日 | 読書日記など
『講談社現代新書699 核時代を生きる
  -生活思想としての反核-』
    高木仁三郎・著/講談社1983年

シェルターも効果がないと高木さんなどはいう。
--たまたま、防空壕でヒロシマ・ナガサキで生き残った人たちに焦点をあてて、シェルターで生き残れるように表現する人もいる……。でも、ヒロシマ・ナガサキは小さな初期の核兵器だったという……。



西ドイツのセールスマンは日本をねらっていたという。下「」引用。

「ブームと無関心
 欧米では異常なシェルター・ブームが起こっているとか、スイスでは設置が法律が義務づけられたとかの記事が新聞をにぎわしていねる。この時にもらったアトムバンカー・ジャパン社(シェルターの販売元)のパンフレットはいう。
「ソ連、スイス、スウェーデンの国民の義務として行い、ソ連は市民防衛軍でさえ組織しています。他の国もまた、軍陣用、政府用、要人用に各種のシェルターを多く準備しているのです。そして一般市民用としてのシェルターは、アメリカが一億人分、ソ連一億八千万人分、スイス五百四十万人分、スウェーデン七百万人分と万一に備えているのが現状です。なお、現在日本には数える程しかありません。」
 たしかにその通りなのだろう。だからこそ、この西ドイツの会社は、残された市場は日本だといわんばかりに、このコンクリートの塊を日本に上陸させたのであろう。」

危機を煽ってビジネスをつくりだす人たちもいる……。

そして、自分だけは生き残りたい、いい目をしたいという人たちもいる……。

そして、シェルターは役立たないという人から見れば……。下「」引用。

「想像に際限はない。いずれにしてもおそらく、シェルターの中に生き残った者を待つのは、先に死んでいった者以上の孤独な死であろう。自分だけが生き延びたい、というエゴイズムなどは、核戦争の状況下では意味のないものと化すであろう。シェルターは、そのエゴイズムが成立する限り、すなわち核戦争が仮想である限りにおいて商品たりうるだろう。やはりパンフレットの宣伝文句は、もっともらしいにすぎない。」

苦しむために、核シェルターを購入することになる……。

そして、自分だけは生き残れるということから、核抑止力は生まれるという。下「」引用。

「「核戦争に生き残れる」という幻想が核抑止論と対をなしてばらまかれている現状を考えるとき、やはり注意しておくべきことだ」

index

1981年6月7日、イスラエル空軍機が建設中のイラクの原子炉「オシラック」を爆撃し、破壊させたことも書かれてありました。

また、資料の説明などもありました。
--例・「〈資料(1)〉非核市民宣言・ヨコスカ(草案)-軍都宿命論からの解放のために-」。






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