磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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絵本・子どもの世界30 ケイコちゃん ごめんね

2006年08月04日 | 読書日記など
『絵本・子どもの世界30
   ケイコちゃん ごめんね』
     奥田貞子・作/宮本忠夫・絵/ポプラ社1983年

表紙の裏にはこう書かれてあります。下「」引用。

「1945年8月7日、原爆がおとされて二日目の朝、著者の奥田貞子さんは兄の二人の子どもをさがしに広島市内にはいりました。焼け野原となった町で、奥田さんは自転車にのった兄弟にあったのです。
当時の日記をもとに戦争のおそろしさを描くノンフィクション。」



主人公は瀬戸内海のしずかな島に住んでおられました。

八月六日に、広島で何か大変なことがおきただろうと。

それもそのはずですね。九州でも原爆の爆裂音と光を感じたということを書かれている記録もあり、中国大陸でも原爆の光が見えたという。

そして、広島に肉親がいる人たちはさがしにいくという。
主人公もその一員となられました。

原子野と呼ばれる爆心地を歩く主人公。

うめき声や悲惨な風景。

それにその当時には知られていない恐ろしい放射能。

夜中じゅう、こどもたちのうめき声が耳から離れない。

そして昼になると肉親をさがす。

そこに自転車の二人乗りの兄妹。

妹は自転車から落ちる。

妹の名を呼ぶ兄。妹の名はケイコ。

少年は主人公と妹を自転車をケンメイにこぐ。

被爆した少年は青い顔、自転車をこげなくなる。

兄の様子をみているうちに、ケイコちゃんの命の灯火はきえた……。

ひどい怪我をしていた兄……。

主人公のように原子野に肉親をさがしにきたおじさん。
死人が多すぎて捜し出すことはできないと話した……。

そして、八日間さがして……。


最後に作者はこう書かれています。下「」引用。

「この記録は、当時の日記からかきまとめたものです。これによって、みなさまも、ともに平和をいのってくださいますようにと、心からねがっております。」



ほのぐらい灯心を消すことなく




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