アカネさんシリーズ001 恋のタイムマシーン 147ウェデングケーキ バスはついたわ! 老人ホームの厨房で、結婚式の料理をくつるのよ。 日曜日にお休みの喫茶店を貸し切って、パーティなのよ。 これは安上がりってものね。 「おはよう」 明るい言葉が行き来する。 「あら、これがウェディング・ケーキね!」 「そうよ、これから、デコレーションするのよ」 「わりと、本格的ね」 「そうよ。わたしの趣味ケーキやお菓子をつくることなのよ。今日は材料費もたくさんあるし、ラッキーだったわ」 「カメラとってるわよ」 別の寮母がビデオ・カメラをこっちに向けていた。 「はい」 ピース・サイン。あるいはハッピーサイン。 「では、これから、デコレーションをいたします」 わたしはいう。 「新婚さんと、ケーキとどっちが甘いかしら……」 「そりゃ、おふたりよ!」 カメラを下においていう。 「おもしろいのが撮れたわ! ねぇ、早くケーキをつくって、ほら、ハートのチョコレートに名前を書くんでしょう」 「ええ」 「このカメラでそれを撮りたいのよ。それを今日の結婚式で発表するのよ。みんな感激するわ」
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