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絵で読む紫煙・毒煙「大東亜」幻影-日本の戦争と煙草・阿片・毒煙-

2010年08月31日 | 読書日記など
『絵で読む紫煙・毒煙「大東亜」幻影-日本の戦争と煙草・阿片・毒煙-』
   久保井規夫・著/柘植書房新社2007年

煙草、阿片、毒ガス……。
--どれも命を傷つけるものですね……。
医師の処方箋がなければ……。医師の処方箋では、煙草や毒ガスは出ないと思いますが……。



阿片……。下「」引用。

「中国へ侵略した帝国日本も、この情勢を利用し、政府・軍部・企業が一体化して、植民地とした台湾や、占領地の「満州」「蒙疆(もうきょう)」を拠点に阿片を製造し、中国占領地に阿片中毒の蔓延を拡大させ、膨大な収益を貪った。帝国日本の戦費と占領地支配の財政の糧とされたのである。本書では、この阿片、そして阿片から製造されるモルヒネ・ヘロインの麻薬をとりあげた-略-「娼婦」となった女性が、麻薬によって自らの意思を拘束され、娼婦の身を強制された現実も忘れてはならない。」

毒煙……。下「」引用。

「そして、毒煙とは、毒ガス兵器である。第一次大戦で、独仏両国が開発使用して、その無差別大量殺戮の恐ろしさから国際法では使用禁止とされた。ただ、その兵器としての効果から、現在に至るまで、各国でその製造・使用は密かに展開されてきた。-略-」

日露戦争で専売制になった塩と煙草……。

旧満州の煙草……。下「」引用。

「旧満州の煙草産業は、「五族協和」のスローガンと、傀儡政権・占領地の支配と収益のために、中国風の銘柄が覆い。-略-」

マッチ輸出……。下「」引用。

「近代、日本の輸出の花形は、生糸・綿糸・織物などの繊維製品であり、次いで燐寸であった。明治初めは、欧米 の燐寸の輸入に頼っていたが、やがて国産製造に成功し、明治十三(一八八○)年以来、日本は、燐寸の輸入をせず、完全自給でき、輸出へと発展していく。-略-」

江戸時代は「津軽」と呼ばれた阿片。下「」引用。

「すでに、江戸時代には、阿片は、麻薬として密売・密輸は禁制品であったが、医薬として輸入と自給の両面があった。青森県(津軽)で芥子(罌粟)栽培が始められたので、元禄期には芥子・阿片を「津軽」と称したといわれる。また、明治になると、良質の芥子・阿片が、関西で栽培されたが、輸入が増大したためろ途絶えたとされる。」

三井・三菱……。下「」引用。

「日本は、旧満州など占領地での芥子栽培や大連・天津・上海で治外法権を利用して阿片の密売・密輸を展開していた。日本政府の後ろ盾で、三井物産や三菱商事は、ドイツ・イラン・トルコ・シンガポールなどから阿片・ヘロインを輸入し、欧州に変わって、阿片船を中国・東南アジアに走らせ、「大東亜阿片圏」を展開した。中国での傀儡政権や占領地経済をまとめた興亜院は、裏では阿片・モルヒネを組織的に管理しており、中国民衆を阿片中毒の苦しみに陥れた。」

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「日の丸」=阿片の商標? 下「」引用。

「日本の占領地で商う商人は、日本軍の保護を受けるために「日の丸」を掲揚したが、当然、阿片密売者も保護の第一に含まれていたので、「日の丸」は阿片の商標と見なす者がいたという。」

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1939年から陸軍造兵廠曾野製造所(福岡県小倉区曾根町)で毒ガス大量生産。

国際法違反ではないと誤魔化す。下「」引用。

「毒ガス兵器で、殺傷力はないが、敵兵の戦闘力・抵抗力を低下させるものがある。日本軍でいえば、くしゃみ剤「赤一号(赤筒)」のジフェニールシアンアルシンやアダムサイト、目や鼻を侵す催涙弾(緑一号)のクロロアセトファノンや臭化ベンジールである。今日でも、戦場だけでなく、群衆への鎮圧となど治安対策に利用されてきているが、大量殺戮兵器ではないとして国際法違反にはならなかった。苦悶に抵抗力を失った敵兵は、容易に惨殺されたであろうし、殺傷力を持つ毒ガスを使用しても、「催涙ガス」と誤魔化しても、いずれも「死人に口なし」であろう。」

霧社原住民決起之像の写真あり。

毒ガス兵器の五一六部隊(チチハル市)。










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