磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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アルパ文庫 被爆50周年出版  永井隆に愛と平和を考える

2007年01月19日 | 読書日記など
『アルパ文庫 被爆50周年出版
   永井隆に愛と平和を考える
      −1994年度課題図書感想作文コンクール−』
         サンパウロ編/サンパウロ1995年

カトリックの布教のために、永井隆博士が「平和を!」と訴えておられたら、失望する人は多いのではないでしょうか?



裏表紙に以下「」のように書かれています。下「」引用。

「永井 隆に愛と平和を考える
 10回目を迎えた課題図書感想文コンクールを機会に「永井隆」に愛と平和を考える」のテーマで感想文を募った。
 中学・高校・大学・一般から多くの応募があった。
 被爆50周年に当たり、記念文庫として募集原稿の中から65点を掲載する。
 どの作品も永井隆博士の人類愛・平和への切なる願望を、感動をもってつづっている。」


この感想文に参加された学校名も書かれてありました。下「」引用。

「 また、執筆者たちの学校名は、以下のとおりです。
聖マリア学院中学校、賢明学院中学校・高等学校、湘南白百合学園中学校、小林聖心女子学院中学校、福岡雙葉中学校・高等学校、清心女子中学校・高等学校、白百合学園中学校、川内純心女子高等学校、セントヨゼフ女子学園高等学校、横浜学院女子高等学校、暁星国際高校、長野清泉女子学院高等学校、仙台白百合大学、白百合女子大学。」


ずっと読んでいて、一人の人が書いたような感じを受けてまう。

永井隆博士が編集された『原子雲の下に生きて 長崎の子供らの手記』では、子どもたちの個性が輝いていたのに、この本ではそのようなことは全く感じられませんでした。

永井隆博士の苦悩とか、煩悶とかもなしに、ただの偉人として扱っているようです。
まるで、受験雑誌の小論文の書き方のようです……。

もっと、永井隆博士の書かれた本を熟読していただきたいものです。
博士はそんな気楽なものではなかったはずです。人間的な方でもありました。

永井隆博士の本は無味乾燥な偉人伝なのでしょうか?
もう一度読み直していただきたいものです。


子どものころに、長崎に引っ越された方が「永井図書館」に通っておられたことが書かれてありました。
いろいろな本がおかれてあったそうです。その当時は区立図書館もなかった昭和36年のことという。

博士の文章には、美文があります。下「」引用。

「敵も愛しなさい。愛し愛し愛しぬいて、こちらを憎むすきがないほど愛しなさい。愛すれば愛される。愛されたら、滅ぼされない。愛の世界には敵はない。敵がなければ戦争も起こらないのだよ。」
「すぐに相手を恨んだり憎んだりしてはならないよ。いったん相手の身になって考え直してみるがよい。また、第三者になったつもりで横から見直してみるもいい。」


こんな文章も自分のものにしようと思えば、苦難と苦闘でしよう。

きれいごとをいい、人を酔わせるだけなら、それは永井隆博士が求められたものではないと、私はいいたいです。

ましてやイエズス・キリストならば……。

ボクの少年時代にはもうカトリック関係の学校の生徒たちと、故人である永井隆博士とは隔たりがありました……。

ましてや、イエズス・キリストならば……。

そんな印象をもっておりました。個別のケースではそれぞれだとは思いますが……。






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