『きけわだつみのこえ-日本戦没学生の手記-第2集 新版』
日本戦没学生記念会・編/岩波書店2003年
表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。
「本書は一九六三年、『戦没学生の遺書にみる15年戦争』の表題で『きけわだつみのこえ』の続篇として刊行された(のち『第二集きけわだつみのこえ』と改題)。長く読みつがれてることを願い、学徒出陣六十周年を期した新たな校訂による新版。(解説=平井啓之)」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/b9/45771acdb730f96d488668af3b8296b5.jpg)
極限状況だった……。下「」引用。
「本書に遺稿を収めた戦没学生が極限状況のなかで書き残した文章は、周囲の人々への愛情に満ち、失われようとする生への嘆きにあふれている。そして、自らが見届けられなかったよりよい明日への希望を、
後の世代に託している。改訂作業を通じての私たちの思いは、ただ一つ、青春を断ち切られた先輩学徒の悲痛な言葉を、徴兵も戦争も知らない若い人々が読み取り、しかと受け止めてほしいことに尽きる。
二○○三年十二月一日 日本戦没学生記念会(わだつみ会)」
この詩は印象に残りました。下「」引用。
「プロローグ
美しい虚構
戦友たちの手紙の中には虚構がある
おおくの美しい虚構がある
すべてのものは虚構の中から生まれ
そうして虚構のなかに死んでいった
-略-
美しい虚構
それは恐ろしい虚構を忘れるためにか
それならば私もまた虚構の中に沈黙を守ろうか
松永茂雄(まつながしげお『学徒兵の手記』より)」
戦時愛国主義という言葉がある。
--愛国美談で人を殺していく思想でもあるようだ……。
平時にもこのような人たちは、戦争へと仕向けている……。
彼らがそういう意図はなくとも、ゼロサムゲームならそうなるという。
その美談とは意味合いがかなり異なるものだ……。
片一方は他者を死に向わせ、片方は向わされている……。
--システムとして考えたならば、明白に異なるだろう……。
宗教を政策としてか認めない……。下「」引用。
「宗教を政策としてだけしか認めない男。真心だけを受けた千人針*も護守(おまもり)も、戦場へ着かないうちに灰になった。彼は護守は「学徒の魂」。……
* 千人針……出征兵士の安全を祈るため、千人の女性が一針ずつ赤い糸を縫い結んだ腹巻。千人縫いと同じ。」
今も靖国神社を支持する一部の人達は、憲法を守らず、宗教を政策の一部のように思っているようにボクには思える……。
ネギの兵隊……。下「」引用。
「『麦と兵隊』やなんかで、内地の人も知っている。それからこのごろはねぎばかり食わされてうんざりするとか、みんなねぎの屁(へ)ばかりしているとか、こんなこともどうかと思う。」
美しい五原則……。下「」引用。
「四三年には日本が敗北への道を大きく曲がり始めた年であった。日本はその敗色をおおいかくそうとするかのように、フィリピン、ビルマ、自由インドに独立を認め、その年十一月五-六日、東京の議事堂に満州国、汪兆銘(おうちょうめい)の国民政府、フィリピン、ビルマ、タイ、自由インド各国政府代表を招き、「大東亜会議」を開いた。しかし、「共存共栄」、「人種差別の撤廃」「資源の開放」などの美しい五原則を掲げたこの大会議を主催した日本の国民生活は、この年いっそうのみじめさを加えていた。」
実質き大きくちがった。
--やはり、現実が大切ですね。
神の摂理はボクにはわからないが……。下「」引用。
「かのルッターの命題、「死にいたるまで福音的、死にいたるまで祖国的」が反射的に脳裏に刻印される。私はいったい、何であるのか、また何であればよいのか。答えは、基督(キリスト)者であり、同時に日本人である、という一事を措(お)いてほかにない。他のすべては、エホバ・オレ「神備えたもう」である。「エホバ与え、エホバ取り去りたもう。エホバの御名はほむべきかな」である。」
この人たちの神は、共産主義者たちのイデオロギーよりも、はかるに大きいことは理解できる……。
実質、無宗教のわたしであるが、その位の差は理解できる。
しかし、神の摂理まではわからない……。
--神ではないから……。
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もくじ
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日本戦没学生記念会・編/岩波書店2003年
表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。
「本書は一九六三年、『戦没学生の遺書にみる15年戦争』の表題で『きけわだつみのこえ』の続篇として刊行された(のち『第二集きけわだつみのこえ』と改題)。長く読みつがれてることを願い、学徒出陣六十周年を期した新たな校訂による新版。(解説=平井啓之)」
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極限状況だった……。下「」引用。
「本書に遺稿を収めた戦没学生が極限状況のなかで書き残した文章は、周囲の人々への愛情に満ち、失われようとする生への嘆きにあふれている。そして、自らが見届けられなかったよりよい明日への希望を、
後の世代に託している。改訂作業を通じての私たちの思いは、ただ一つ、青春を断ち切られた先輩学徒の悲痛な言葉を、徴兵も戦争も知らない若い人々が読み取り、しかと受け止めてほしいことに尽きる。
二○○三年十二月一日 日本戦没学生記念会(わだつみ会)」
この詩は印象に残りました。下「」引用。
「プロローグ
美しい虚構
戦友たちの手紙の中には虚構がある
おおくの美しい虚構がある
すべてのものは虚構の中から生まれ
そうして虚構のなかに死んでいった
-略-
美しい虚構
それは恐ろしい虚構を忘れるためにか
それならば私もまた虚構の中に沈黙を守ろうか
松永茂雄(まつながしげお『学徒兵の手記』より)」
戦時愛国主義という言葉がある。
--愛国美談で人を殺していく思想でもあるようだ……。
平時にもこのような人たちは、戦争へと仕向けている……。
彼らがそういう意図はなくとも、ゼロサムゲームならそうなるという。
その美談とは意味合いがかなり異なるものだ……。
片一方は他者を死に向わせ、片方は向わされている……。
--システムとして考えたならば、明白に異なるだろう……。
宗教を政策としてか認めない……。下「」引用。
「宗教を政策としてだけしか認めない男。真心だけを受けた千人針*も護守(おまもり)も、戦場へ着かないうちに灰になった。彼は護守は「学徒の魂」。……
* 千人針……出征兵士の安全を祈るため、千人の女性が一針ずつ赤い糸を縫い結んだ腹巻。千人縫いと同じ。」
今も靖国神社を支持する一部の人達は、憲法を守らず、宗教を政策の一部のように思っているようにボクには思える……。
ネギの兵隊……。下「」引用。
「『麦と兵隊』やなんかで、内地の人も知っている。それからこのごろはねぎばかり食わされてうんざりするとか、みんなねぎの屁(へ)ばかりしているとか、こんなこともどうかと思う。」
美しい五原則……。下「」引用。
「四三年には日本が敗北への道を大きく曲がり始めた年であった。日本はその敗色をおおいかくそうとするかのように、フィリピン、ビルマ、自由インドに独立を認め、その年十一月五-六日、東京の議事堂に満州国、汪兆銘(おうちょうめい)の国民政府、フィリピン、ビルマ、タイ、自由インド各国政府代表を招き、「大東亜会議」を開いた。しかし、「共存共栄」、「人種差別の撤廃」「資源の開放」などの美しい五原則を掲げたこの大会議を主催した日本の国民生活は、この年いっそうのみじめさを加えていた。」
実質き大きくちがった。
--やはり、現実が大切ですね。
神の摂理はボクにはわからないが……。下「」引用。
「かのルッターの命題、「死にいたるまで福音的、死にいたるまで祖国的」が反射的に脳裏に刻印される。私はいったい、何であるのか、また何であればよいのか。答えは、基督(キリスト)者であり、同時に日本人である、という一事を措(お)いてほかにない。他のすべては、エホバ・オレ「神備えたもう」である。「エホバ与え、エホバ取り去りたもう。エホバの御名はほむべきかな」である。」
この人たちの神は、共産主義者たちのイデオロギーよりも、はかるに大きいことは理解できる……。
実質、無宗教のわたしであるが、その位の差は理解できる。
しかし、神の摂理まではわからない……。
--神ではないから……。
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