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岩波新書 新赤版1144 空爆の歴史-終わらない大量虐殺-

2008年10月15日 | 読書日記など
『岩波新書 新赤版1144 空爆の歴史-終わらない大量虐殺-』
   荒井信一・著/岩波書店2008年

北朝鮮という国に核兵器がマイナスのように、他の国でも同様である。
--そのことを理解できない人たちに、本当の平和は無理だろう……。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「ヨーロッパ諸国による植民地制圧の手段として登場した空爆は、現代にいたるまで、戦争の中心的役割を果たし、その“負の発展」を支えてきた。加害の側の力の圧倒的な優位性を背景に、とめどなく繰り返されてきた破壊と虐殺の実態を追究。「早期に戦争が終結できる」など、脈々と受け継がれてきた正当化論の虚構を浮き彫りにする。」

中学の授業で、防毒マスクをつくったという著者……。

--初の空爆。
トルコ領リビア(トリポリ、キレナイカ)の植民地化を狙うイタリア。
1911年9月23日、リビアに九機の飛行機と二機の飛行船を派遣。
イタリア機は10月26日には敵陣りに手榴弾(しゅりゅうだん)を投下。
イタリア機はトルコ・アラブの拠点を空から86回攻撃し、総計330発の爆弾を投下。

--ブルガリア
バルカン戦争(1次・1912年、2次・1913年)で22ポンド(約10キロ)爆弾を開発し、本格的な都市攻撃。フランスとスペインは1913年から北アフリカの植民地戦争に飛行機を導入。

植民地を空から支配したという。
--そこには、「人種差別と階級差別」があったという。

--世界史初の空からの毒ガス戦
1912年、北アフリカのモロッコ南部はスペインの保護領となったが、リーフ族など有力な部族はねばりづよく抵抗を続けた。
第一次大戦後に(リーフ戦争)。スペイン軍は空爆を繰り返し、大量の毒ガスを使用。
--しかし「文明世界」は、それをほとんど問題にしなかったという。

「ゲルニカ爆撃と東京大空襲」の共通点。
空爆の手口という点で、建築様式に共通性があるゲルニカ爆撃と東京大空襲。
どちらも木造……。

--「重慶爆撃」
「-略-国民政府の重慶移駐が発表されたのは南京陥落の直前であったが、三八年一二月には蒋介石が軍事委員会とともにここに移り、重慶は文字通り抗戦中国の臨時首都となった。-略-」(周勇編『重慶抗戦史 一九三一-一九四五年』重慶出版社、二○○五年』。」

日本軍の細菌戦についても書かれてあった。

戦争家チャーチルは、ドイツの空爆を考えた。
--「ゴモラ作戦--ハンブルク爆撃」
「ドレスデン爆撃」

スティムソンの二重人格。下「」引用。

「少なくとも文官の最高指導者たちは、東京大空襲の残虐性について認識していたといえるのではないか。」

しかし、原爆はスティムソンという人もいる……。
--「原爆神話」を創作したのも、おそらくは彼だろう……。
この本ではそんなことは書かれいない。

「原爆神話」に政府が反対できない理由……。下「」引用。

「一方、もうひとつの投下理由、日本軍の国際法違反の問題は、講和条約以後の日本政府が違反の事実を認めたがらず、積極的に対応しなかったことで日米関係に底流してゆく。」

ベトナム戦争では、「ゲリラ戦--役立たないジェット機」。
アルジェリア戦争では、ヘリコプターが使用された。

--「国際法と米軍の解釈のズレ」。
日本でも、平和憲法下で、核兵器保有ができるという政治屋たちもいる。

クラスター爆弾禁止条約では、アメリカは一貫して強い圧力をかけてきたという……。

空爆の思想とは、やはり正義ではなく、差別がそこにあると思われる……。






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