あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 069 本当は性差なのか? 「わたしにはわからないでありんす。あなたの世界に行ったことはないでごじゃります。一度、わたしも行きたいでありんす。女みたいにバカみたいに威張っていたいでごじゃります。フェミニストという人たちも大変なんでありんすね?」 「それはそうかもしれないわね」 茜は女性であることに不便を感じたこともないし、そんなことに興味がなかったので、そんなことしか言えなかった。 「でも、メールニストにしても、大変なことでごじゃります」 また、オカネスキーは編み物をはじめた。 わたしは中根から外国では男の人の職業として編み物があるといっていたのを思い出した。 別に変なことじゃない。 料理だって、そうでしょう。 男のシェフは多いわ、むしろ女性よりもね。 性差なんて言われるけど、本当は性差なのかどうか、わかったものじゃないわねと茜は思う。 この世界にくれば、ますます男女差なんて、どこにあるのか、わからなくなる。 いや、わからなくなってきたのである。 茜は社長令嬢で、おべっかを使う男性の方が多いのが現状である。 大学の教授たちも権威主義であるから、財閥系といわれる大きな組織の頂点である茜の父親を尊重していおり、また茜も同様に尊重している。 ひそかに茜はそんな教授たちも軽蔑している。 「どうして、メールニストは大変なのかしら」 「男の敵は男だったりするでありんす。わたしは、あまり過激なメールニストはきらいでごじゃります……。なぜって、男は女の奴隷じゃない! 男を開放せよ! とヘルメットをかぶったりするのは、男性らしくないでありんす!」 「男らしいと思うわ」 「えっ、それは、あなたの世界ではありんす!」 「そうよ、でも、このことにも男も女もありはしないじゃないのかしら」 男でも女だって、ヘルメットをかぶって活動をしていた人たちもいるじゃないか。 茜は男女ともに、暴力的な人は嫌いであるが、ヘルメットが暴力的とは思えない……。
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