早乙女勝元小説選集4 秘密

『早乙女勝元小説選集4　秘密』
　　　早乙女勝元・作/理論社1979年

いつも通り、庶民的な小説です……。



庶民もいろいろでしょう……。

時代によっても異なることでしょう。

著者がマイホームを建てたことが、巻末に書かれてある。

今の時代では不可能なことのようにも思えるが……。

安アパートといいながら、高いお金を払っている、今の庶民にとっては、うらやましいような気もする……。

「手のひらの自叙伝　4」早乙女勝元・著。

著者が家を建てたのは25歳。

墨田区から葛飾区へ。

10坪ほどのバラックでは建築許可がおりない。

一度たててしまうと、それは居住権というので許されるという。

しかし、建設中にみつかると、“工事中止”となる……。

そこで、年末から正月にかけてつくろうと計画する。

それなら、監視を逃れることができると考えたようだ……。

クリスマスから1週間で建てたという。

雪や雨が入ってくるのは困るけど……。

高い家賃を払わなくていいのは、うらやましいものだ。

板などで、雪や雨は何とかなるだろう……。

－－しかし、ホームレスになる人のいる時代……。

このころより、寒い世の中かもしれない……。






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