あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 064 知らず知らずに… 「それは、そうでごじゃります……。本当に強い人はそんなことはしないでありんすー」 オカネスキーと茜は笑った。 ふたりの意見があったからだ。 男であろうと女であろうと犯罪は犯罪なのだし、不道徳は不道徳なのだ。 これはこっちの世界もわたしの世界も同じ。 --犯罪を好まない善良な市民とはどこでも同じだろうと思う。 「意思薄弱の人間がセクハラなんてするのよ」 「そうよね、そんなのタコでごじゃりまするう~♪」 「オカネスキーといると、まるで同性といるみたいだわ」 「わたしもよ、オカネお嬢様!」 何だか、わからない幸せな感じになった。 どうしてかしら、意思が通じ合ったからじゃないかしら? --それが大切なのよ。 男とか女とかも、こういう感じが大切なのよね。 でも、恋人がオカマだったら、どんな気持ちになるのかしら。 オカマが恋人になってくれるのしから? 「わたしたち、すてきな男性とはこんな男性とか」 「ぎゃくに、すてきな女性とはこんな女性とか」 「そんなこと知らず知らず教えこまれているのだわね」 「知らず知らず、その少年マンガを読んでいることは、遊びといっても、何の影響がないということじゃないのよね」 「そうよね、美少年にあこがれる」 「こちらの世界では美少女にあこがれる」 「それなのに、わたしたちは意識なんてしてない。それが当たり前のことだと思っているのだわ」 「そう、知らず知らず、テレビを見ているあいだにも、そんな考えは植えこまれているのだわ」 「でも、それで幸せになったのかしら」 「幸せ、幸せってことが大切なことなのに」 「わたしたち、幸せについてあまりにも考えていないかもしれないわね」 「そうかも……、そうでしょうね。美少年が幸せになるとは限らない」 「美少女が幸せになるとは限らないわ」
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