磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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組詩ヒロシマ

2008年08月26日 | 読書日記など
『組詩ヒロシマ』
   広島詩人会議運営委員会・編/四国五郎・装幀/
     広島詩人会議運営委員会1967年

四国五郎さんという峠三吉グループといっていいかと思う人が、装幀で参加しています。
--このグループは庶民的で広島に対する郷土愛があって、ほのぼのとしたものを基本に感じます。



「あとがき」でこう書かれてあります。下「」引用。

「 さいごになりましたが、私たちがこの組詩「ヒロシマ」をあえて発刊したのは、“ベトナムにヒロシマを繰り返すな”という私たちの連帯の意志を詩作品で表明したいからでありました。だれよりも、この「ヒロシマ」を勇敢にたたかっているベトナム人民と広島の被爆者のみなさんに捧げたいと思います。
  一九六七年六月二十二日
      広島詩人会議運営委員会」

ある人たちは、仲間を見殺しにしたなんてことを被爆された人たちはいいます。
--今の世の中自殺していく人たちも止めることができないボク……。
同様のような気がしてなりませんし、イラクのことでも、けっこう辛い目をしてニュースをきいております。

このような詩集を出されることに、希望をボクはいくらかでも持ちますし、そこに偏見も曇りもないような気がしてなりませんでした……。

庶民が庶民をバカにする時代。
--テレビをかけて、気が滅入ります。
セレブ風をふかすお笑い芸人……。
こんなのでよく笑えるなあーとボクは思う。

偏見と差別で目が曇っていなければ笑うことなどできないと思います……。

この詩集は、庶民的な詩でもあります。

被爆した女の子を表現しています。長い詩のほんの一部です。下「」引用。

「意味のないことばが重荷となる。
“うんこがしたい。あっちえ(*ママ)行って。”
脱ごうとする指がずるり。腫れた腕を横にひろげて“脱がして!”太鼓腹がズルリ。」

デリカシーもある詩ではないでしょうか?

それにユーモアーさえ感じます。

お寺の子の死。下「」引用。

「突然しゃべりだした。
女学院の生徒
家は祇園のお寺
やがてその声はお経にかわった
小さな女の子の読経があたりにひびく。
やがて、その声は小さくなって消えていった。」

原子爆弾を投下されたのは神国日本に対する仏罰。
--なら、この子を仏は護っていただきたかった。

讃美歌を歌いながら死んでいった長崎のカトリック教徒の女の子たち。

まったく、何といったらいいのでしょうか?










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