『週刊文春 2011年8月4日号』
島田真・編/文芸春秋2011年
特集名 新聞・TVがまったく報じない「国家の危機」 総力特集
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/64/1d6abd2d83a422faf86530e9b1708220.jpg)
「「放射能汚染牛」宮城県第一号農家が告発する「致命的な無策」青沼陽一郎。下「」引用。
「問題は稲わらはここから全国にバラまかわれた
5月に稲わらの危険性が指摘されたのに検査をせず、問題の発覚後の今も肉の調査をしないのはなぜか
なでしこの勝利に浮かれている場合ではない。汚染稲わらがバラまかれた背景には国の無策があり、中国の原潜がやりたい放題なのは弛み切った菅官邸が原因だ。原発村の御用学会は相変わらず無反省で、好調株価には秋に失速の声も出た。国家の危機は今ここにある。-略-」
牧草がだめで……。下「」引用。
「ところが、
「稲わらは大丈夫なのか?」
とAさんが重ねて尋ねると、行政側の答えは「まあ、大丈夫でしょう」という曖昧なものだった。特に稲わらについて指示、指導を徹底しているという意図は感じられなかった、とAさんは振り返る。
「あの時点で、検査を済むまでは牧草の使用どころか、刈り入れもしないようにとの指示だった。それが、稲わらについては、使うなとも、検査をする、とも指示がなかった」
まずは汚染稲わら問題……。これも個人が調べた。下「」引用。
「翌十三日に検査を実施。結果、Aさんの保管していた稲わらから、一キロ当たり三千六百四十七ベクレルの放射性セシウムが検出された。同時に検査を実施した、登米市の別の農家からも、また隣接する栗原市の農家からも、規制値を上回るセシウムが検出された。
これが汚染稲わら問題の端緒となる。
「結果が公表された当日は、『肉から出てもいないのに、どうして勝手に早まったことをしたんだ』と怒る仲間もいた。だけど、よく考えてみれば、消費者に安全安心なものを届けるのは、生産者の義務なんだ。サンプル提供には尻込みもしたけど、腹をくくった。その結果がこうだっただけで、むしろ調べてよかったと思っている」
index
【ストレステスト】「学会とは名ばかりの“電力会社親睦会”保全学会ストレステストも電力会社のお手盛りだった」 下「」引用。
「〈原発の津波耐性「問題なし」東電以外の37基 学会が独自評価〉
七月十七日付読売新聞朝刊にこんな見出しが踊った。
政府が導入する原発ストレステストのうち、津波に関する部分について「日本保全学会」が政府とほぼ同じ評価項目で独自に試行。福島第一原発と同じ規模の津波に見舞われても、安全に冷却できると結論づけられた、というのだ。
だが、この“簡易版ストレステスト”の検討会のメンバーは口をそろえる。
「実際に原発のチェックをしたのは電力会社です」-略-」
日本保全学会。下「」引用。
「-略-○三年に任意団体として設立され、○六年にNPO法人格を取得した、宮健三・東大名誉教授を会長とする学会である。-略-」
【実態はアンケート調査】=“簡易版ストレステスト”。
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「中国「パクリ最先端技術」次は原発が危ない!」桜井淳。下「」引用。
「中国は今、二○二○年をめどに、百基の原発増設を宣言しています。現在十一基が稼働中ですが、高速鉄道と同様、自前の技術ではなく、仏や米、カナダ、ロシア、そして日本の技術が寄せ集められていて、炉型もバラバラ。しかも余りにも急速な拡大に、運用する技術者の育成が追いつくのかも危ぶまれています。
しかも、原発運営の実態には不明な点が多い。昨年五月に広東省深圳(しんせん)市・大亜湾原発で放射能漏れ事故が起きていますが、メディアで報道されるまで政府は公表しませんでした。事故が起きても政府による隠蔽が疑われる点でも、原発は高速鉄道と同じ問題を抱えているのです。」
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INDEX
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島田真・編/文芸春秋2011年
特集名 新聞・TVがまったく報じない「国家の危機」 総力特集
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「「放射能汚染牛」宮城県第一号農家が告発する「致命的な無策」青沼陽一郎。下「」引用。
「問題は稲わらはここから全国にバラまかわれた
5月に稲わらの危険性が指摘されたのに検査をせず、問題の発覚後の今も肉の調査をしないのはなぜか
なでしこの勝利に浮かれている場合ではない。汚染稲わらがバラまかれた背景には国の無策があり、中国の原潜がやりたい放題なのは弛み切った菅官邸が原因だ。原発村の御用学会は相変わらず無反省で、好調株価には秋に失速の声も出た。国家の危機は今ここにある。-略-」
牧草がだめで……。下「」引用。
「ところが、
「稲わらは大丈夫なのか?」
とAさんが重ねて尋ねると、行政側の答えは「まあ、大丈夫でしょう」という曖昧なものだった。特に稲わらについて指示、指導を徹底しているという意図は感じられなかった、とAさんは振り返る。
「あの時点で、検査を済むまでは牧草の使用どころか、刈り入れもしないようにとの指示だった。それが、稲わらについては、使うなとも、検査をする、とも指示がなかった」
まずは汚染稲わら問題……。これも個人が調べた。下「」引用。
「翌十三日に検査を実施。結果、Aさんの保管していた稲わらから、一キロ当たり三千六百四十七ベクレルの放射性セシウムが検出された。同時に検査を実施した、登米市の別の農家からも、また隣接する栗原市の農家からも、規制値を上回るセシウムが検出された。
これが汚染稲わら問題の端緒となる。
「結果が公表された当日は、『肉から出てもいないのに、どうして勝手に早まったことをしたんだ』と怒る仲間もいた。だけど、よく考えてみれば、消費者に安全安心なものを届けるのは、生産者の義務なんだ。サンプル提供には尻込みもしたけど、腹をくくった。その結果がこうだっただけで、むしろ調べてよかったと思っている」
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【ストレステスト】「学会とは名ばかりの“電力会社親睦会”保全学会ストレステストも電力会社のお手盛りだった」 下「」引用。
「〈原発の津波耐性「問題なし」東電以外の37基 学会が独自評価〉
七月十七日付読売新聞朝刊にこんな見出しが踊った。
政府が導入する原発ストレステストのうち、津波に関する部分について「日本保全学会」が政府とほぼ同じ評価項目で独自に試行。福島第一原発と同じ規模の津波に見舞われても、安全に冷却できると結論づけられた、というのだ。
だが、この“簡易版ストレステスト”の検討会のメンバーは口をそろえる。
「実際に原発のチェックをしたのは電力会社です」-略-」
日本保全学会。下「」引用。
「-略-○三年に任意団体として設立され、○六年にNPO法人格を取得した、宮健三・東大名誉教授を会長とする学会である。-略-」
【実態はアンケート調査】=“簡易版ストレステスト”。
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「中国「パクリ最先端技術」次は原発が危ない!」桜井淳。下「」引用。
「中国は今、二○二○年をめどに、百基の原発増設を宣言しています。現在十一基が稼働中ですが、高速鉄道と同様、自前の技術ではなく、仏や米、カナダ、ロシア、そして日本の技術が寄せ集められていて、炉型もバラバラ。しかも余りにも急速な拡大に、運用する技術者の育成が追いつくのかも危ぶまれています。
しかも、原発運営の実態には不明な点が多い。昨年五月に広東省深圳(しんせん)市・大亜湾原発で放射能漏れ事故が起きていますが、メディアで報道されるまで政府は公表しませんでした。事故が起きても政府による隠蔽が疑われる点でも、原発は高速鉄道と同じ問題を抱えているのです。」
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