磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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内部告発 元チェルノブイリ原発技師は語る & 【ニュース】

2006年04月26日 | 読書日記など
『内部告発 元チェルノブイリ原発技師は語る』
     グレゴリー・メドベージェフ(著)/
       松岡信夫(訳)/技術と人間1990年

元チェルノブイリ原発技師が著者のようです。
でも、事故があった日にはその場にはいなかったようです。



内部告発という感じはしませんでした。
専門家とはいえ、当日いなかったわけですし、
消防士の話などが書かれてありました。

この方は次長クラスの方だそうです。
当時は、ソ連電力電化省生産管理局で、原発建設担当の次長。

正しい情報あったら、数万人が過剰被ばくをまぬがれただろう。
これは多くの人がいうことですね。

爆発は三回あったと消防士が語ったという。
それ以上という者もいたという。

炉心溶解したことが書かれてありました。

釣り人がいわゆる放射線焼けしたという。同。

「釣り人たちはそれぞれ四○○○レントゲンずつ浴びてしまった。朝になると胸がむかついてがまんができなくなった。ふたりともとても具合が悪くなった。胸の中は燃えるように熱かった。目がキリキリ痛んだ。頭はほとんど動かなかった。二日酔になった時のようだ。ひっきりなしに吐き気が続き、全身がくたくたになってしまった。かれらの皮膚は一晩ですっかり黒ずんだ。ちょうど一カ月ほどソチの海岸で太陽に焼かれてきたような色だった。これはいわゆる放射線焼けというものである。しかし、かれらはまだどうしてそうなったのかに気づいていなかった。」


自己犠牲をしてまでも、部下を救おうとした方もいたそうです。
ソ連とかアメリカではなく、いい人はいい人ですね。

V・P・ウォロシコ(プリビャチ市執行委員会会議長)の証言
は当時の混乱をよく表していると思います。同。

「四月二十六日、プリュハーノフは終日責任をもって仕事を処理する能力がなかった。つまり自分を見失っていたのではないか。フォーミンはといえば指示をしていない時は、泣いてばかりいる始末で、自信はどこかに消えてしまっていた。二人が多少ともわれに返ったのは夕方になり、シチュルビナ副首相が着いてからだ。まるでシュルビナが救ってくれるだろうといわんばかりに……。すぐれた物理学者のシトニコフを、一万五○○○レントゲンもの現場に行かせたりした。それなのに原子炉は破壊されたというかれの報告に、耳を貸そうともしなかった。五五○○人の従業員のうち、四○○○人が第一日目に行方不明になってしまった……」

避難する時、ウールは放射能を集めやすいので、木綿の方がいいみたいです。

故・サハロフ博士の言葉は重要だと思います。同。

「チェルノブイリにかかわることはすべて、その原因と結果とともに、あらいざらい公開されなければならない。それは完全に、事実を隠さず示されなくてはならない。人びとは、私たちや私たちの子孫の日常の生活と健康にこれほど直接的に影響を与える事柄について、自ら、自分自身に結びつけて考える能力をもたなくてはならない。またそうすることによって、国と地球の運命にかかわる重要な決定をおこなうことに参加しなければならない」


日本の原発事故を想定した訓練は逃げ出すだけですね。
チェルノブイリ事故のようになったら、
多くの人手を必要としたことも、彼らは考えていないようですね。
日本の訓練はほとんど役立たないという人の方が、
本当のように思えて仕方がありません。

【本日のニュース】
「チェルノブイリ事故20年、ウクライナで追悼式典

チェルノブイリ事故発生から20年。キャンドルをともして犠牲者を追悼する人々=中村光一撮影
 【キエフ=金子亨】原子力発電史上最悪の惨事となった旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原発事故から26日未明(日本時間同日朝)で丸20年を迎え、同国各地で追悼式典が行われた。-略-(2006年4月26日12時2分 読売新聞)」
くわしくは、ここをクリックしてください。

【昨日のニュース】
「チェルノブイリ研究所の設立方針 事故20年の国際会議
2006年04月25日09時14分
 ウクライナ政府が主催、国際原子力機関(IAEA)や世界保健機関(WHO)などが参加するチェルノブイリ原発事故20年記念の国際会議が24日、開幕した。ウクライナのユーシェンコ大統領は、事故による健康や環境への影響評価、放射性廃棄物問題などに取り組むため、「チェルノブイリ研究所」(仮称)をウクライナに設けたい考えを明らかにした。」
くわしくは、ここ(朝日新聞)をクリックしてください。



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