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アスベスト禍はなぜ広がったのか-日本の石綿産業の歴史と国の関与-

2009年10月18日 | 読書日記など
『アスベスト禍はなぜ広がったのか-日本の石綿産業の歴史と国の関与-』
   中皮腫・じん肺・アスベストセンター・編/
     日本評論社2009年

--この一行は驚きです……。下「」引用。

「水俣病を上回る戦後最大の産業災害になるかもしれない。」



図書館の説明文。下「」引用。

「日本のアスベスト産業の通史をまとめながら、アスベストが「奇跡の素材」で工業化・近代化に不可欠の資源であったという通説に疑問を呈し、健康被害の拡大における国・行政および業界の責任を問う。」

クボタ・ショック……。下「」引用。

「1920年以来今まで世界で約2憶トン使われてきたアスベストを原因とする疾病の死者は数百万人に達するという予測がある。日本では2005年のクボタ・ショック以来アスベストの被害が顕在化し、アスベスト新法による認定は年平均3000人を数えるようになっている。これから半世紀は被害が継続し、水俣病を上回る戦後最大の産業災害になるかもしれない。先進国がアスベストの使用を禁止または厳格な規制をはじめているのに、ロシア、中国などの途上国では今なお大量に使用されている。したがって、アスベストの被害は今世紀を通じる世界的災害となるだろう。-略-」

いろいろなものに使用されたようだ……。

【アスベスト製品の初期の使用】
1. 蒸気機関等の保温材
2. 自動車
3. 水道
4. 農薬
5. 鉄骨建築
6. セメント
7. 造船
8. 鉄道
9. 発電

「第2章 戦前におけるアスベスト産業の始まり」

【アスベスト鉱山】
・北海道鉱山
1. 野沢鉱山
2. 山部鉱山
3. 布部鉱山
4. 東別鉱山
5. 朝日右左府鉱山
6. 宝鉱山
・本州および九州
1. 栄上晃鉱山、明治鉱山(長崎県)
2. 近藤鉱山(熊本県)
3. 清見鉱山(島根県)
4. 新潟鉱山(新潟県)

「(3)日本石綿協会の結成とアスベスト輸入の促進」

「(2)肺がん、中皮腫に関する認識」下「」引用。

「石綿肺と同様に、肺がんや中皮腫についてもまず欧米の知見が日本に紹介され、その後、患者の存在が確認されるという経過をたどる。これはいうまでもなく欧米のほうがアスベスト産業の成立とそれに伴う患者の発生が早く、日本での患者発生確認の前に、その先進的な知見を得ることが可能であったという事情による。すでにみたように、世界的にアスベストが肺がんを起こすことは1955年までに、中皮腫については1960年までには明らかになったといってよい。-略-」







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