磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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恐怖・戦争・爆弾

2008年02月02日 | 読書日記など
『恐怖・戦争・爆弾
   -原子力の軍事的・政治的意義-』
     P・M・Sブラケット(著)/田中愼次郎(訳)/
       法政大学出版局1951年

古い本です。しかし、きちんと把握されていると思います。『原爆神話』など、そもそも科学的に思考されている人には受け入れられないことだとボクは思います。その非科学的な思考を多くのアメリカ人や日本人はしていたと思います……。



アメリカは無差別爆撃をした。
それは日本だけではない。
--いくらきれいごとを書き並べたとしても、ナチスや日本と同様のことをした……。下「」引用。

「この無益な破壊は、チェッコスロヴァキアの戦後再建をかなり妨げた。」

国際連盟が機能しなかったことも書いていただきたかったと思う……。

もし東京に原爆投下されていたら……。下「」引用。

「東京の人口密度は長崎・廣島よりも遥かに大きかった。それ故、原子爆弾がもし東京に投下されていたら、人命殺傷は廣島の二倍ないし三倍に達したことであろう。」

しかし、すでに焼野原だったとボクは思うが……。

生物化学兵器も今の世界システムでは、守れるものではありませんね。下「」引用。

「原子爆弾その他第二次大戰中に製造された秘密兵器とちがって、生物學戰爭に使用する諸作用素の研究製造は、大小おしなべてどんな國でも、大した費用や、大げさな製造施設なしに行うことができるという點が重要である。生物學戰爭の研究は、おそらく醫學または細菌學の合法的研究に名をかりて、多くの國々でいくらでも推し進めることができる。世界恒久平和の實現について、どんな議論が行われるにせよ、生物學戰爭の潜在的可能性を無視することは危険である。」

フランク報告について書かれてありました。下「」引用。
「一九四五年六月に、シカゴ冶金研究所によって任命された「原子力の社會的、政治的意義に關する委員會」が、陸軍長官に一つの報告書を提出した。七人の科學者から成るこの委員會の委員長は、ジェームス・フランク教授(Professor James Frank)であったが、他の委員の顔振れは公表されなかったようである。この報告書の本文は、後に陸軍省から発表され、且つ公刊された。」

K・T・コムプトン博士は、アメリカ人、日本人の生命を救ったという。下「」引用。

「數十萬、--おそらく數百萬の生命を救った」

トルーマンのコンプトン博士への手紙。下「」引用。

「そして日本人はこの降服條件を結局受諾した。この受諾は原子爆弾の力によるものであったと、世は想像する。 敬具
    ハリイ・S・トルーマン」

アーサー・コンプトンはK・T・コムプトンの弟。どちらも物理学者。

カールテーラーコンプトン。←翻訳で重いです。

コムプトン博士の論文も、スチムソンの論文も、ソ連のことが欠落しているという。ソ連軍も加わることは約束されていたことであり、事実参戦もしているのにである……。
そして、ソ連への和平交渉のことも書かれていないという。

他の本では、ソ連のカードというのがあるが、満州や北朝鮮をとられてしまったのだから、役立たなかったということでもあるという。

ならば、原爆は何に役立ったのか?
--大量殺戮と、遺伝子を傷つけたこと……。

バルーク案についても書かれてありました。

『原爆神話』から目覚めない限り、世界平和はつくれない。

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都合のいいことばかり考える国連(連合国)の常任理事国。
どの国も核保持をしており、兵器を発展途上国に売る「死の商人」の国でもある。
--そんな世界システムで平和がくるとは、まともな者ならば思えないことでしょうね。










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