性能とデザイン いい家大研究

こちら 住まいの雑誌・Replan編集長三木奎吾です 
いい家ってなんだろう、を考え続けます

【禅、朝課、宗教文化を面白く】

2016年10月31日 06時28分00秒 | Weblog
さて、出張で東京に来るのに、余暇時間の過ごし方が
段々と年寄り臭くなってきます(笑)。
まぁ人間、興味分野は変わっていくものであります。
ちょうど東京国立博物館では、禅にスポットを当てた企画展示。
見ようと思って入ったらちょうど、禅トークというのがあるとアナウンス。
禅トークって、要するに「禅問答」と訳せるのじゃないか、
みたいに密かなツッコミ気分を持って聴講させていただいた。
禅の代表的な画と言えば、禅の創始者達磨さんに
弟子入りしたいと思った人が、その腕を切り落として
その修行の覚悟をあらわす件を描いた禅画が代表的とされるのに、
今回展示では、上の写真のようなマンガっぽい「偈」の画が主役に抜擢された。
この絵は、禅をわかりやすく伝教した高僧が描いた禅の本質表現だとか。
相手の心の中を見通すようでありながら、しかしはるかそれ以上に、
明るく楽しい視線であり、またその表情が可笑しい・・・。
そこに今回展示の意義がある、というような、
そういった経緯を「禅トーク」では話されていた。
なんでも有名な絵の方は30億円は下らないが、
この主役の絵の方は、たかだか1,000万円くらいだという、
およそ禅トークとは思えない下世話な話題まで例示されて
でも、禅の本質とは「こころをかたちに」である、その表現だと。
で、その後、展示を見て回りましたが、
こころなしか、この博物館の展示にしては熱気が薄い。
イマイチの反応だったのではないかと、思われました。
禅はたしかに日本文化に深く浸透した文化でしょうが、
やはりその幅広さに、表現が追いつかなかったような印象を持ちました。

今回出張では東京都内のホテルが満杯状態。
で、川崎まで行かなければならなかったので
翌朝はこれ幸いと、川崎大師平間寺に参拝してきました。




こちらでは、朝6:30から護摩を炊いている。
空海さんが、密教思想に日本的な山岳信仰の要素を加えた
その様子がこういう護摩法要には見えますね。
ある結界を作ってそのなかで火を燃やして、印可を唱えるって、
なんとも呪術的で、支配階級層の中でこの真言宗が支持されたのが、
こういう「念力」的な現世利益要素であると見えます。
はるかな現代、わたし的には、大いに楽しく見させていただいている。
態度に於いて不遜なのかとは思いますが、
イベントとしてみていると、相当に面白みがあります。
たぶん、初期こういうパフォーマンスを初めて見たひとは
相当に度肝を抜かされたに違いない、という視線です。
やはり人の心に「刺さっていく」のは、面白きこと、楽しきこと・・・。

ここ数日、ブログでは「日本エコハウス大賞」関連の話題が続きました。
活発な対話が起こっていて、これは有意義ではないかと思っています。
今後とも深まっていくことを期待します。
ということで、本日月曜日は仙台に北上しておりまして、
3日間、仙台事務所で行動して参ります。さてさて。
コメント
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